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使い過ぎに注意「スマートフォン症候群」とは
肩こり、首こり、腱鞘炎、眼精疲労、ドライアイ、視力低下などの複合症状を日頃から感じているひと、実は多いのではないでしょうか。それはもしかしたら「スマートフォン症候群」かもしれません。電車の中で長時間俯いてスマホを見ている、ゲームなど指を酷使する操作を繰り返している、といった場合、リスクは高いといえます。「スマートフォン症候群」とはどんなものなのでしょうか。ここで確認しておきましょう。
これだけの負荷を首や肩、背中の筋肉が支える状態が続くので、当然肩こりや首こりが起こります。通勤・通学の間など、電車の中で長時間スマホを見つめているという人も多いかもしれません。ふと気づいて顔を上げるとなんだか肩が重い、ということもあるのではないでしょうか。俯いた状態で頚椎に負荷を与える状態が続くと、単に肩が凝るというだけでなく、首のカーブそのものが次第に失われて「ストレートネック」と呼ばれる状態になってしまいます。そうなると首や肩がこるというだけでなく、手足の痺れ、眼精疲労、吐き気、めまいなどさまざまな体の不調が日常的に起こることがあります。
こういったドライアイやスマホ老眼は目をゆっくり休めたり、温めて血行をよくしたりすることで改善することもできます。また毛様体筋の緊張を和らげる目薬なども効果があるようです。ただし、一晩ゆっくり眠っても次の日に目が痛かったり霞んだりする場合、眼精疲労が起きていると考えられます。眼精疲労の症状は、目が痛い、重い、眩しい、かすむといった症状のほかに、まぶたがピクピクしたり、目が充血したりといった症状が現れたりするようです。また眼精疲労によって、首、肩、腕、腰のこりや痛みが生じたり、めまいや全身のだるさ、気分の落ち込みといった心身に影響が出たりする「VDT症候群」と呼ばれるような状態になることもあります。
30度の前傾で首に18kgの負荷
スマホを見るときには少し俯く姿勢になりますが、このとき首の骨に大きな負荷がかかっています。成人の頭部の重さはおよそ4キロから6キロ。この頭部を、「頚椎(首の骨)から背骨、および首や肩から背中までの筋肉が支えています。正面を向いている時には首の骨は緩やかに30度から40度少し前に張り出すようにカーブすることで、負荷を和らげています。またこのカーブを失うと、首には大きな負荷がかかります。たとえば首を30度前傾させた状態では、首にはおよそ18kgの負荷がかかり、もし60度まで前傾させた場合には27kgの負荷がかかるとのことです。これだけの負荷を首や肩、背中の筋肉が支える状態が続くので、当然肩こりや首こりが起こります。通勤・通学の間など、電車の中で長時間スマホを見つめているという人も多いかもしれません。ふと気づいて顔を上げるとなんだか肩が重い、ということもあるのではないでしょうか。俯いた状態で頚椎に負荷を与える状態が続くと、単に肩が凝るというだけでなく、首のカーブそのものが次第に失われて「ストレートネック」と呼ばれる状態になってしまいます。そうなると首や肩がこるというだけでなく、手足の痺れ、眼精疲労、吐き気、めまいなどさまざまな体の不調が日常的に起こることがあります。
ドライアイや眼精疲労で自律神経のバランスが崩れる
普段私たちの目は涙で潤っていることでバリアが張られているのですが、スマホ画面を見ていると瞬きの回数が減って目が乾燥します。こういったドライアイの状態が進行すると、視力が低下したり、角膜が乾燥して剥がれる病気(角膜上皮剥離)を発症したりすることもあるそうです。また、スマホは比較的近い位置にピントを合わせ続けます。この時は「毛様体筋」を緊張させてレンズである「水晶体」を上下から押し、厚くしている状態ですこの状態が続くとピント調節がうまくいかなくなります。これがいわゆるスマホ老眼の状態。こういったドライアイやスマホ老眼は目をゆっくり休めたり、温めて血行をよくしたりすることで改善することもできます。また毛様体筋の緊張を和らげる目薬なども効果があるようです。ただし、一晩ゆっくり眠っても次の日に目が痛かったり霞んだりする場合、眼精疲労が起きていると考えられます。眼精疲労の症状は、目が痛い、重い、眩しい、かすむといった症状のほかに、まぶたがピクピクしたり、目が充血したりといった症状が現れたりするようです。また眼精疲労によって、首、肩、腕、腰のこりや痛みが生じたり、めまいや全身のだるさ、気分の落ち込みといった心身に影響が出たりする「VDT症候群」と呼ばれるような状態になることもあります。
親指の腱鞘炎にも注意
また、スマホを触り続ける指にも影響はあるようです。小指が変形するといったような話もありますが、特に気をつけるべきは「ドケルバン病」とも言われる腱鞘炎。親指の腱がある手首に痛みや腫れが出るものです。これは指を酷使する職業の人に起こりやすい病気でしたが、スマホで特に親指の曲げ伸ばしを多用することから、現代では一般の人でも起こるようになったようです。ただしこの腱鞘炎では指の変形は起こりません。まずは痛みを感じたら作業をやめて冷やしましょう。冷水で2、3分冷やしたり、冷たい湿布やアイシングスプレーを使ったりするのも効果的です。俯かず、意識的に瞬きをすることで予防できる
スマホを使っているとつい夢中になってしまいますが、意識しましょう。ずっと俯きがちになっていないか、目を酷使し続けていないか、親指を伸ばす操作を頻繁に行っていないか。電車の中でもスマホはできるだけ使わない方がいいですが、使用するとしたら、できるだけ俯く姿勢にならないように意識しましょう。また、意識的に瞬きをして目の乾燥を防ぎましょう。もし、長時間スマホを見ていたと気付いたら、とにかくいったんスマホを置きます。ゆっくり背筋を伸ばしてストレッチ。体をリラックスさせ、なるべく遠くを見て目を休めましょう。<参考サイト>
ストレートネック ~今話題の健康ワード!~|日本成人病予防協会
https://www.japa.org/tips/kkj_1908/
スマホ老眼をご存知ですか?|サンテメディカルシリーズ公式サイト(参天製薬株式会社)
https://www.santen.co.jp/ja/healthcare/eye/products/otc/sante_medical/presbyopia/
ドライアイの原因|Santen(参天製薬株式会社)
https://www.santen.co.jp/ja/healthcare/eye/library/dryeye/index2.jsp
ストレートネック ~今話題の健康ワード!~|日本成人病予防協会
https://www.japa.org/tips/kkj_1908/
スマホ老眼をご存知ですか?|サンテメディカルシリーズ公式サイト(参天製薬株式会社)
https://www.santen.co.jp/ja/healthcare/eye/products/otc/sante_medical/presbyopia/
ドライアイの原因|Santen(参天製薬株式会社)
https://www.santen.co.jp/ja/healthcare/eye/library/dryeye/index2.jsp
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