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DATE/ 2021.11.17

スマホがウイルスに感染するとどうなるのか

 スマホがガラケーと大きく異なる点の一つに、ウイルスに感染するリスクがあります。ガラケーは機種ごとに独自OSなのでウイルスが広がる余地はありません。一方、日本のスマホの多くはiOSかAndroidです。ウイルス製作者にとって標的は膨大な数になることから、しっかり対策する必要があります。では、スマホは実際にウイルスに感染するとどうなってしまうのでしょうか。

発熱する、データ使用量が増える、広告が出続けるなど

 ウイルスにもさまざまな種類があります。例えば遠隔操作を可能にするウイルスに感染すると、複数のアプリが勝手に操作され、スマホに大きな負荷がかかります。場合によっては、スマホ内に保存している写真や連絡先といった個人情報を抜き取られる可能性もあります。こういったさまざまな操作を遠隔で行われた結果、スマホが発熱したり、動作が重くなったりするほか、最悪の場合故障するといったことが起こり得ます。

 また、使用者がウイルス感染とやや気づきにくいところでは、以下のものがあります。データ使用量が多くなっている。バッテリーが大量に消費されている。カメラが勝手に起動している。アプリが頻繁に落ちたり、クラッシュしたりする。広告や警告が出続ける、というもの。もちろん、いずれかの症状がでたらウイルスに感染している、というわけではありません。しかし、ウイルス感染を疑ってみる必要はあります。

セキュリティソフトでチェックする

 少しでも違和感があったら、まずはインターネットから切断しましょう。Wi-Fiで接続している場合はWi-Fiも切断します。その後、セキュリティソフトでスキャンします。ただしウイルスに感染してからセキュリティソフトをインストールしようとすると、手間取る可能性があります。ぜひスマホを買ったら早めにインストールしておきましょう。セキュリティソフトによってウイルスが発見されれば駆除してもらえる場合があります。また感染源がわかった場合、それら(メール、データファイル、アプリなど)も削除しましょう。メールなどはゴミ箱に残したままにせず、完全に削除することを忘れずに。

 またウイルスに感染したことがわかった場合、さまざまなネット上のパスワードは変更しましょう。もしネットバンクやクレジットカードの情報などが抜き取られてしまった場合、被害はより大きくなってしまいます。またSNSアカウントからは、個人情報が抜き取られるだけでなく、なりすましによってウイルス感染が拡大したり、詐欺行為が行われたりするリスクがあります。こうなると問題は利用者の信用に関わるところまで拡大します。対策しない手はありません。

ウイルス対策ソフトは必ず入れておく

 ウイルス(マルウェアを含む)はウェブサイト、メールの添付ファイル、USBメモリ、ダイレクトメッセージなどから感染することがあります。以前は.exeといったプログラム実行形式のファイルに気をつけていればよかったのですが、最近ではPDFファイルやOffice(WordやExcelなど)に潜んでいることもあるようです。

 対策としては、とにかくまずはウイルス対策ソフトを事前にインストールしておくことです。また、常に最新の状態に保っておくことも大事なポイントです。OSやアプリケーションのアップデートも先延ばしせず、できる限り最新の状態に保ちます。メールやダイレクトメッセージ、SNSなどのリンク先は簡単にはタップしないようにしましょう。また、アプリをGoogle PlayストアやApp Storeなどの公式サイト以外からインストールするのも、リスクが高い行為と言えます。

<参考サイト>
スマホがウイルスに感染するとどんなことが起きる?【スマホ豆知識】【毎日】|docomo dアプリ&レビュー
https://apprev.smt.docomo.ne.jp/article/00efa25/
スマホがウイルス感染したら取るべき対処法|確認方法と偽警告の見分け方も解説|@nifty IT 小ネタ帳
https://koneta.nifty.com/koneta_detail/1141008011127_1.htm
マルウェア|サイバーセキュリティ情報局(Canon)
https://eset-info.canon-its.jp/malware_info/term/detail/00119.html

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今井むつみ
一般社団法人今井むつみ教育研究所代表理事 慶應義塾大学名誉教授