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DATE/ 2022.02.02

日本に「チップ文化」が無い理由

 海外に旅行すると、さまざまなシーンでチップを支払うことがあります。海外ではマナーやルールとして浸透しているので、海外旅行先でチップを払うべきなのか払わなくて良いのか、戸惑った経験がある方もいるでしょう。世界では浸透しているチップ文化が日本にはないのはなぜなのでしょうか?

そもそもチップとは?

 チップとは、ホテルやレストラン、タクシーなどさまざまなサービスを受けた際に、感謝や心遣いとして相手に渡すお金のこと。ヨーロッパの床屋さんで料金が定められていないサービスに対してお客さんが任意の金額を料金箱に入れたことが始まりだという説や、イギリスのパブで迅速にサービスを受けたい人のためのサービスが始まりだという説もあり、その起源は定かではありません。ともあれ、ヨーロッパで始まった慣習が世界に広がり、今では多くの国でチップ文化が根付いているのです。

 ただしチップ文化は国によってさまざまで、アメリカのようにチップが制度化されている国もあれば、チップは義務ではない国もあります。旅行に行く際には、その国のチップ文化はどうなのかを事前に調べておくと安心です。

日本にチップ文化がないのはなぜ?

 日本でもその昔チップ文化があったのですが定着はせず、今ではチップを支払うシーンに遭遇することはほぼありません。その代わり、ホテルや高級レストランではサービス代金の何%かを上乗せして「サービス料」として請求されることがあります。日本ではサービス料を設定するのが一般的になっている、つまりチップといわれるお金を自動的に払う仕組みになっているため、別でチップを払うということがほぼないのです。

 とはいえ、日本でチップが全くないわけではありません。ホテルやレストランで代金以上のサービスを受けたときにはチップを払っても問題ありませんし、旅館の仲居さんに「心付け」という形で現金を渡すこともあります。その際には小銭ではなく紙幣で支払う、お金は封筒などに包んで渡すといったマナーがありますので、もし払いたいと思ったときには気をつけるようにしましょう。

各国で異なるチップ文化

 先ほどアメリカはチップが制度化されていると書きましたが、他にもカナダやメキシコ、エジプトなども同じく制度化されている国になります。こうした国ではチップがもらえる前提であるため基本の賃金は安く設定されているケースが多く、チップが貴重な収入源になっているので、そういうものだと飲み込んでチップはしっかり払うようにしましょう。

 一方、ヨーロッパの国々ではチップが義務づけられていない国が多くなっています。というのも、日本のようにサービス料を設定しているところも少なくないためです。サービス料を設定していないところではチップを払った方が良いケースもありますので、その国のチップ文化に合わせて臨機応変に対応をしましょう。

 日本と同じようにチップが不要な国もあり、アルゼンチン、フランス、オマーン、イエメンなどがあげられます。チップを払うことが失礼にあたることもあるので注意が必要で、アルゼンチンでは「チップは違法」なので海外だからとチップを支払わないようにする必要があります。各国によってチップの扱いが大きく違うことがよく分かりますよね。

 日本には馴染みのない文化だからこそ戸惑いがちなチップ文化。国によってその文化は大きく違うので、郷に入っては郷に従え、あらかじめ把握しておく必要があることがお分かりいただけたのではないでしょうか。どの程度が相場か分かっていないと金額をふっかけられて損をしてしまうこともあるので、海外旅行に行くときは事前準備のマスト項目として覚えておくことをオススメします。

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