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一日にどれくらい使うと「スマホ依存」なのか
夜は眠くなるまでスマホ画面をスクロール、目覚めたらスマホを確認という人、いるのではないでしょうか。スマホはもはや生活の基盤となっていますが、同時に「スマホ依存」の問題もあるようです。では、どのくらいスマホに向かっていたら「スマホ依存」なのでしょうか。自身の状態もチェックしてみましょう。
1.スマホはどんな時でもすぐ手に取れる場所にスタンバイしている。
2.食事中も、携帯電話やスマートフォンをテーブルに置いている。
3.ちょっと時間が空いたらスマホを取りだす。
4.スマホに触れると無意識に時間が経っている。
5.スマホの着信音やバイブレーションの「空耳」が聞こえる。
6.他の作業を中断して、昼夜問わずメッセージやツイートなどを返信している。
7.スマホで何をしているのか聞かれたとき、防御的になったり隠そうとしたりしたことがある。
8.スマホに触れている時に邪魔されて、ひどく怒ったことがある。
9.スマホに費やす時間を少しでも減らしたいと感じている。
10.スマホに触れていないと憂うつになったり、いらいらしたりする。
依存症は自分の意思とは関係なく「やめたくても、やめられない」状態となることです。スマホが気になって意識を向けることがやめられなくなると、まずは仕事や勉強に集中できなくなります。他にも、生活リズムの崩壊、通信費やゲーム課金などによる多額の出費といった問題が重なり、日増しに大きくなってしまいます。
5時間以上 22.7%
1~2時間 18.0%
2~3時間 16.9%
3~4時間 14.5%
30分~1時間 13.6%
30分未満 6.3%
4~5時間 6.1%
利用しない 1.9%
最も多い回答は5時間以上となっています。1日のうち5時間以上となると、自由な時間のほとんどをスマホを見て過ごしていると言ってもいいでしょう。またどういった利用が多いのかという点についてのトップ5は以下の通り(複数回答)。
コミュニケーション(SNSやアプリ通話含む) 72.5%
動画視聴 66.1%
音楽視聴 52.7%
ゲーム44.1%
情報検索 39.4%
コミュニケーションツールとしての利用が最も多いですが、動画、音楽、ゲームなどのエンターテイメント的要素も比較的強いようです。またスマホでよく使うエンタメサービスは1位がYouTubeで84.6%、2位はゲーム40.9%、3位Amazonプライムビデオとなっています。YouTubeがダントツでよく視聴されていることがわかります。ただし調査期間の3月頭は、調査対象の18歳から22歳のうち多くの学生は春休み中で、比較的時間のあるタイミングであることは意識しておく必要はあるでしょう。
これによると、自身がスマホに「かなり依存している」と回答した人は全体で17.3%、「やや依存している」と回答した人は全体の52.5%となっています。つまり合計で69.8%、約7割が依存傾向にあると回答しています。また「かなり依存している」と回答している層は女性20代が34.0%と最も多く、次いで女性10代で31.9%、続いて男性20代と男性40代が同率で21.3%となっています。女性20代、女性10代が突出していると言えそうです。
スマホが意識を惹きつけるポイントに「通知」機能がありますが、これがスマホ依存を悪化させるドーパミンを増加させるとする学説があるそうです。通知は必要最小限にしましょう。また、スマホを「グレースケール・モード」にすることも有効だそうです。さらに、スマホを一切使わない時間を設ける、ということも提案されています。例えば、週に一度、スマホを持たずに散歩する事から始めるのもいいようです。また、30分スマホに邪魔されない状況を作り、1分間スマホを使っていい時間を作るといったことも勧められています。
同様にAndroidであれば「デジタルウェルビーイング」から「アプリタイマー」でアプリごとに使用時間を制限できます。また、一般のアプリもあるようです、こういったアプリではスマホを使える上限時間を決めたり、アプリ操作を一定時間禁止したりする事ができるようです。うまく活用すれば、生活の質を向上させることは可能かもしれません。
スマホ依存チェックリスト
自身にスマホ依存の傾向があるかどうか、まずは確認してみましょう。以下はいくつかのウェブサイトに掲載されているスマホ依存度テストから代表的な項目を抜粋したものです。多くの項目で該当する人は「スマホ依存」の可能性があるかもしれません。この記事後半に記した対策を実践することをお勧めします。1.スマホはどんな時でもすぐ手に取れる場所にスタンバイしている。
2.食事中も、携帯電話やスマートフォンをテーブルに置いている。
3.ちょっと時間が空いたらスマホを取りだす。
4.スマホに触れると無意識に時間が経っている。
5.スマホの着信音やバイブレーションの「空耳」が聞こえる。
6.他の作業を中断して、昼夜問わずメッセージやツイートなどを返信している。
7.スマホで何をしているのか聞かれたとき、防御的になったり隠そうとしたりしたことがある。
8.スマホに触れている時に邪魔されて、ひどく怒ったことがある。
9.スマホに費やす時間を少しでも減らしたいと感じている。
10.スマホに触れていないと憂うつになったり、いらいらしたりする。
依存症は自分の意思とは関係なく「やめたくても、やめられない」状態となることです。スマホが気になって意識を向けることがやめられなくなると、まずは仕事や勉強に集中できなくなります。他にも、生活リズムの崩壊、通信費やゲーム課金などによる多額の出費といった問題が重なり、日増しに大きくなってしまいます。
若者のスマホ利用時間、5時間以上が約23%
世の中の人は1日どれくらいスマホを使っているのでしょうか。KDDIが運営するサイトTIME&SPACEでは18歳から22歳の若者を対象にスマートフォンの利用状況を調査したデータを公開しています(2021年3月8日から3月12日、インターネットリサーチ、対象人数538人)。これによると1日の利用時間について回答が多かった順に以下の通りとなっています。5時間以上 22.7%
1~2時間 18.0%
2~3時間 16.9%
3~4時間 14.5%
30分~1時間 13.6%
30分未満 6.3%
4~5時間 6.1%
利用しない 1.9%
最も多い回答は5時間以上となっています。1日のうち5時間以上となると、自由な時間のほとんどをスマホを見て過ごしていると言ってもいいでしょう。またどういった利用が多いのかという点についてのトップ5は以下の通り(複数回答)。
コミュニケーション(SNSやアプリ通話含む) 72.5%
動画視聴 66.1%
音楽視聴 52.7%
ゲーム44.1%
情報検索 39.4%
コミュニケーションツールとしての利用が最も多いですが、動画、音楽、ゲームなどのエンターテイメント的要素も比較的強いようです。またスマホでよく使うエンタメサービスは1位がYouTubeで84.6%、2位はゲーム40.9%、3位Amazonプライムビデオとなっています。YouTubeがダントツでよく視聴されていることがわかります。ただし調査期間の3月頭は、調査対象の18歳から22歳のうち多くの学生は春休み中で、比較的時間のあるタイミングであることは意識しておく必要はあるでしょう。
20代女性の34%が「かなり依存している」との回答
ということで、もう少し年代を広げた調査もあります。MMD研究所は「2020年スマホ依存と歩きスマホに関する定点調査」を実施しています。調査対象は、スマートフォンを所有する15歳から69歳までの男女560人、インターネット調査で調査期間は2020年7月10日から11日です。これによると、自身がスマホに「かなり依存している」と回答した人は全体で17.3%、「やや依存している」と回答した人は全体の52.5%となっています。つまり合計で69.8%、約7割が依存傾向にあると回答しています。また「かなり依存している」と回答している層は女性20代が34.0%と最も多く、次いで女性10代で31.9%、続いて男性20代と男性40代が同率で21.3%となっています。女性20代、女性10代が突出していると言えそうです。
通知を最小限にする、スマホを持たずに散歩してみる
ではスマホ依存から脱出する、またスマホ依存を予防するにはどうしたらいいのでしょうか。HUFFPOSTの記事では、生活習慣を少しずつ変える手段を紹介しています。ここからいくつかピックアップしてみます。まずは自分がどれくらいスマホを使っているのか把握しましょう。iPhoneであれば「設定」から「スクリーンタイム」と進んだところで確認できます。Androidであれば、「設定」の中にある「デジタルウェルビーイング」といった項目で確認できます。スマホが意識を惹きつけるポイントに「通知」機能がありますが、これがスマホ依存を悪化させるドーパミンを増加させるとする学説があるそうです。通知は必要最小限にしましょう。また、スマホを「グレースケール・モード」にすることも有効だそうです。さらに、スマホを一切使わない時間を設ける、ということも提案されています。例えば、週に一度、スマホを持たずに散歩する事から始めるのもいいようです。また、30分スマホに邪魔されない状況を作り、1分間スマホを使っていい時間を作るといったことも勧められています。
スマホ依存対策機能やアプリもある
あとは無理せず、達成可能な小さな目標を立てましょう。少しずつ使用時間を減らす事が大切です。ただし、一人では難しい面もあります。親しい友達やパートナーと一緒にいる時はスマホに触れない、という約束をするのも効果があるようです。また、最近ではスマホ依存対策機能もあります。初めからインストールされている機能では、iPhoneでは「スクリーンタイム」の中にある「App使用時間の制限」を使えばジャンル別やアプリ別に制限をすることが可能です。同様にAndroidであれば「デジタルウェルビーイング」から「アプリタイマー」でアプリごとに使用時間を制限できます。また、一般のアプリもあるようです、こういったアプリではスマホを使える上限時間を決めたり、アプリ操作を一定時間禁止したりする事ができるようです。うまく活用すれば、生活の質を向上させることは可能かもしれません。
<参考サイト>
2021年度:18~22歳のスマートフォン利用実態調査|1日の動画視聴時間は?|TIME&SPACE by KDDI
https://time-space.kddi.com/au-kddi/20210415/3098
スマホ依存自覚、最多は女性20代で34% 歩きスマホ危険意識は9割超え、衝突経験も/MMD研究所調査|CreatorZine
https://creatorzine.jp/news/detail/1305
スマホ依存は不眠の原因になります|阪野クリニック
https://banno-clinic.biz/smartphone-dependence-sleep/
依存症についてもっと知りたい方へ|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000149274.html
2021年度:18~22歳のスマートフォン利用実態調査|1日の動画視聴時間は?|TIME&SPACE by KDDI
https://time-space.kddi.com/au-kddi/20210415/3098
スマホ依存自覚、最多は女性20代で34% 歩きスマホ危険意識は9割超え、衝突経験も/MMD研究所調査|CreatorZine
https://creatorzine.jp/news/detail/1305
スマホ依存は不眠の原因になります|阪野クリニック
https://banno-clinic.biz/smartphone-dependence-sleep/
依存症についてもっと知りたい方へ|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000149274.html
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