社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
いくつ知ってる?世界のマイナー国家5選
外務省によると世界の国の数は196カ国とされています。一方で国連に加盟している国は193カ国です。なぜ違いがあるのかと言えば、日本が承認している国のうちバチカン、コソボ、クック諸島、ニウエの4カ国は国連に加盟しておらず、逆に日本が承認していない北朝鮮は国連に加盟しているからです。200近くもあれば、一般の人にはあまり知られていないような国もあります。ここでは特に日本でまだあまりその内実が知られていない国の中から、いくつかをピックアップして紹介します。
ニュージーランドとの関係が深く、通貨はニュージーランドドルで、防衛や外交もニュージーランドが責任を負っています。さらに国家予算の3分の1はニュージーランドに頼っているとのこと。また、ニウエ国民はニュージーランドの市民権を持っていて、独自のパスポートはありません。島にはもちろんレストランやバーもあり、美しい海を生かしたスキューバダイビングなどのアクティビティもあるようです。
宗教的にはキリスト教(主にカトリック)99.1%、イスラム教が0.79%となっています。美しい海岸線や教会、田園風景が広がっていますが、まだまだ若い国であることから発展途上にあります。石油と天然ガス資源がある程度の収入を国にもたらしている一方で、インフラの未整備、産業の未発達といった点などまだまだ課題の多い状況にあります。現在、ASEAN正式加盟に向けて、さまざまな取り組みを進めている国です。
歴史的にルーマニアとのつながりが強い国ということもあり、ロシアのウクライナ侵攻を受けてEU加盟を申請しています。一方では、エネルギーの多くをロシアに頼るなど、たいへんむずかしい立ち位置にあるようです。主要な輸出品はワインです。ワイン発祥の地の一つともされ、巨大な地下ワイナリーを見学できるツアーもあるようです。ルーマニア、ブルガリアとセットで観光に訪れる人も多いとのこと。
ヨーロッパの国としてはかなり物価が安く、外食で本格的なパスタとビールを頼んでも1000円以内に収まるという話もあります。オスマン帝国時代に作られた石造りの建築物、古代ギリシャ叙事詩『アエネイス』にも登場する世界遺産の古代遺跡「ブトリント」、ブルーアイと呼ばれる透明度が高くて深い湖など、かなり古い歴史や美しい自然を維持しています。
1719年、神聖ローマ帝国の属国リヒテンシュタイン侯国が作られ、その後1806年に独立国家となりますが、この300年以上の間、リヒテンシュタイン侯爵家が国家元首となっています。リヒテンシュタイン家は美術品の収集にも熱心で世界最大級の個人コレクションを有しています。このことから国内の美術館や博物館にはかなり幅広い収蔵品が展示されているようです。また、ファドゥーツ城は映画「カリオストロの城」のモデルにもなったことでも有名です。リヒテンシュタイン家は現在でもプライベートバンクを経営し、世界の富裕層と共にさまざまな投資を行っています。
ニウエ(Niue)
ニュージーランドの北に位置する美しい海に囲まれた南洋の島国で、近くにはフィジー、トンガ、サモア、クック諸島などがあります。首都はアロフィ。島の広さは屋久島の半分ほどで、人口はバチカン市国に次いで世界で2番目に少ない1,888人(2020年時点)。かなり小さな国ですが、先にも示した通り日本は2015年に国家として承認しています。ただし国連には未加盟です。ポリネシア系のニウエ人が90%を占め、言語はニウエ語(ポリネシア語系)と英語で、90%がキリスト教徒(プロテスタント、カトリック、モルモン教)です。ニュージーランドとの関係が深く、通貨はニュージーランドドルで、防衛や外交もニュージーランドが責任を負っています。さらに国家予算の3分の1はニュージーランドに頼っているとのこと。また、ニウエ国民はニュージーランドの市民権を持っていて、独自のパスポートはありません。島にはもちろんレストランやバーもあり、美しい海を生かしたスキューバダイビングなどのアクティビティもあるようです。
東ティモール民主共和国(The Democratic Republic of Timor-Leste)
インドネシアの南東端にある国で、2002年5月、21世紀ではじめに独立した国です。東京、千葉、神奈川、埼玉を合わせた面積とほぼ同等の国土で、ティモール島の約半分を占めています(島の西部は飛び地であるオクエシ県をのぞいてインドネシア領)。人口は134万人で首都はディリ。メラネシア系、パプア系、マレー系、中華系、ポルトガル系およびその混血など、さまざまな人たちがいます。公用語はテトゥン語とポルトガル語ですが、多様な人種がいることからインドネシア語や英語そのほかさまざまな言語が使われているようです。宗教的にはキリスト教(主にカトリック)99.1%、イスラム教が0.79%となっています。美しい海岸線や教会、田園風景が広がっていますが、まだまだ若い国であることから発展途上にあります。石油と天然ガス資源がある程度の収入を国にもたらしている一方で、インフラの未整備、産業の未発達といった点などまだまだ課題の多い状況にあります。現在、ASEAN正式加盟に向けて、さまざまな取り組みを進めている国です。
モルドバ共和国(Republic of Moldova)
東欧、ウクライナとルーマニアに挟まれた位置にある旧ソ連の構成国です。九州よりやや小さな国土に約260万人(2021年時点)が暮らしています。首都はキシナウ。住民はルーマニア系のモルドバ人が75%を占め、次いでウクライナ人6.6%、ガガウス人(トルコ系)4.6%、ロシア人4.1%などとなっています。公用語はルーマニア語(モルドバ語)ですがロシア語も通用し、宗教は約90%がキリスト教(正教)です。歴史的にルーマニアとのつながりが強い国ということもあり、ロシアのウクライナ侵攻を受けてEU加盟を申請しています。一方では、エネルギーの多くをロシアに頼るなど、たいへんむずかしい立ち位置にあるようです。主要な輸出品はワインです。ワイン発祥の地の一つともされ、巨大な地下ワイナリーを見学できるツアーもあるようです。ルーマニア、ブルガリアとセットで観光に訪れる人も多いとのこと。
アルバニア共和国(Republic of Albania)
東欧バルカン半島南西部でギリシャの北に位置し、面積は四国の約1.5倍。人口はおよそ284万人(2021年)の国で、首都はティラナです。アルバニア語を話すアルバニア人が主です。宗教はイスラム教57%、ローマカトリック10%、正教7%となっています。アドリア海の対岸イタリアとの関係が深いですが、1990年頃まで鎖国的な体制にあったことで、特に日本ではまだあまり知られていないかもしれません。ヨーロッパの国としてはかなり物価が安く、外食で本格的なパスタとビールを頼んでも1000円以内に収まるという話もあります。オスマン帝国時代に作られた石造りの建築物、古代ギリシャ叙事詩『アエネイス』にも登場する世界遺産の古代遺跡「ブトリント」、ブルーアイと呼ばれる透明度が高くて深い湖など、かなり古い歴史や美しい自然を維持しています。
リヒテンシュタイン公国(Principality of Liechtenstein)
オーストリアとスイスの間に位置する小豆島ほど(160平方キロメートル)の小さな内陸国で、人口は39,000人ほど(2020年12月時点)。首都はファドゥーツ、ドイツ語が使われています。宗教はカトリックが約79.9%、プロテスタント約8.5%、イスラム教が約5.4%となっています。通貨はスイス・フランが使われるなど、隣国であるスイス・オーストリア両方と経済や法律などさまざまな面で密な連携を保っています。1719年、神聖ローマ帝国の属国リヒテンシュタイン侯国が作られ、その後1806年に独立国家となりますが、この300年以上の間、リヒテンシュタイン侯爵家が国家元首となっています。リヒテンシュタイン家は美術品の収集にも熱心で世界最大級の個人コレクションを有しています。このことから国内の美術館や博物館にはかなり幅広い収蔵品が展示されているようです。また、ファドゥーツ城は映画「カリオストロの城」のモデルにもなったことでも有名です。リヒテンシュタイン家は現在でもプライベートバンクを経営し、世界の富裕層と共にさまざまな投資を行っています。
<参考>
世界と日本のデータを見る|外務省
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/world.html
人口1700人、世界で2番目に小さい国って? 移住者が「完璧」というニウエの生活|The Asahi Shinbun GLOBE+
https://globe.asahi.com/article/14697291
モルドバ共和国|外務省
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/moldova/data.html
意外と知らないウクライナの隣国「モルドバはどんな国?」|DIAMOND online
https://diamond.jp/articles/-/299657
ロシアから離れたい?離れられない? なぜ揺れるモルドバ?|NHK国際ニュースナビ
https://www3.nhk.or.jp/news/special/international_news_navi/articles/qa/2023/06/15/32371.html
東ティモール民主共和国|外務省
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/easttimor/data.html
現地からの声:「アジアで最も若い国」東ティモール~連絡調整要員が見た現在の姿と未来への夢~|内閣府
https://www.cao.go.jp/pko/pko_j/liaison/liaison07.html
リヒテンシュタイン公国|外務省
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/liechtenstein/data.html
リヒテンシュタイン華麗なる侯爵家の秘宝|朝日新聞DIGITAL
https://www.asahi.com/event/liechtenstein2012-13/about.html
世界と日本のデータを見る|外務省
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/world.html
人口1700人、世界で2番目に小さい国って? 移住者が「完璧」というニウエの生活|The Asahi Shinbun GLOBE+
https://globe.asahi.com/article/14697291
モルドバ共和国|外務省
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/moldova/data.html
意外と知らないウクライナの隣国「モルドバはどんな国?」|DIAMOND online
https://diamond.jp/articles/-/299657
ロシアから離れたい?離れられない? なぜ揺れるモルドバ?|NHK国際ニュースナビ
https://www3.nhk.or.jp/news/special/international_news_navi/articles/qa/2023/06/15/32371.html
東ティモール民主共和国|外務省
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/easttimor/data.html
現地からの声:「アジアで最も若い国」東ティモール~連絡調整要員が見た現在の姿と未来への夢~|内閣府
https://www.cao.go.jp/pko/pko_j/liaison/liaison07.html
リヒテンシュタイン公国|外務省
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/liechtenstein/data.html
リヒテンシュタイン華麗なる侯爵家の秘宝|朝日新聞DIGITAL
https://www.asahi.com/event/liechtenstein2012-13/about.html
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
自分を豊かにする“教養の自己投資”始めてみませんか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,500本以上。
『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
百年後の日本人のために、共に玉砕する仲間たちのために
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(4)百年後の日本人のために
硫黄島の戦いでの奇跡的な物語を深く探究したノンフィクション『大統領に告ぐ』。著者の門田隆将氏は、「読者の皆さんには、その場に身を置いて読んでほしい」と語る。硫黄島の洞窟の中で、自分が死ぬ意味を考えていた日本人将...
収録日:2025-07-09
追加日:2025/08/15
日本は集権的か分権的か?明治以来の国家の仕組みに迫る
「集権と分権」から考える日本の核心(1)日本の国家モデルと公の概念
今も明治政府による国家モデルが生きている現代社会では、日本は中央集権の国と捉えられがちだが、歴史を振り返ればどうだったのかを「集権と分権」という切り口から考えてみるのが本講義の趣旨である。7世紀に起こった「大化の...
収録日:2025-06-14
追加日:2025/08/18
原発建設には10年以上も…小型モジュール炉の可能性と課題
日本のエネルギー政策大転換は可能か?(2)世界のエネルギーと日本の原発事情
再生可能エネルギーのシェアが世界的に圧倒的な伸びを見せる中、第7次エネルギー基本計画において原子力発電を最大限活用する方針を示した日本政府だが、それはどこまで現実的なのか。国際エネルギー機関が発表した今後のエネル...
収録日:2025-04-04
追加日:2025/08/17
全ては経済?…米中対立の現状とリスクが高まる台湾危機
トランプ政権と「一寸先は闇」の国際秩序(2)米中対立の現在地
世界第一、第二の経済力を誇る米中の対立は由々しい問題である。第1次トランプ政権下で始まった対立はバイデン政権に継承されてきたが、トランプ第2次政権では主題はもっぱら経済に集中している。われわれも米中協議の行方を注...
収録日:2025-06-23
追加日:2025/08/14
なぜウェルビーイングが大事?DEIとの関係と価値の多様化
DEIの重要性と企業経営(2)人的資本経営とウェルビーイング経営
今、企業の中に「人的資本経営」が急速に浸透している。経産省の定義によると、人的資本経営とは、人材を資本と捉え、その価値を最大限に引き出すことで、中長期的な企業価値向上につなげる経営のあり方のこと。類似する概念と...
収録日:2025-05-22
追加日:2025/08/15