いまアメリカが日本に問う
この講義シリーズの第1話
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
日本経済への期待感の醸成は評価。でも・・・
いまアメリカが日本に問う(3)安倍政権1年目の評価と今後の課題
ジェラルド・カーティス(政治学者/コロンビア大学名誉教授)
株価上昇など、日本の復活を印象づけたことで、安倍政権1年目を評価するカーティス氏。しかし今年に入り、外国からの反応は一転、アベノミクスへの期待感が失望感に変わりつつある。果たしてその理由とは。そして今後の課題は。
時間:11分13秒
収録日:2014年3月6日
追加日:2014年3月27日
カテゴリー:
≪全文≫

●“Japan is Back”を実感した安倍政権1年目


安倍(晋三)さんが今回総理大臣になられた2012年12月の2ヶ月ぐらいあとに、ワシントンにいらっしゃいました。そのときに、あるシンクタンクで演説をされたのですが、テーマは、“Japan is Back”でした。“Japan is Back”、つまり「日本は復活してきた」と言われたのです。
ぼくはそれを聞いていたのですが、いや、ちょっと待って、“Japan is Back”というのは少し尚早ではないかと思いました。
たしかに、“Abe is Back”だけれども、まず、いつまで総理大臣を続けられるのか。ワシントンへ行ってオバマ大統領に会った総理大臣は、実は彼が5人目。麻生(太郎)さんに始まって、 鳩山(由紀夫)、菅(直人)、野田(佳彦)、そして今回の安倍さんです。
ですから、オバマさんから見れば、「また日本の新しい総理が来てくれるけれども、いつまで総理なのか。また1年で終わるのではないか」と感じてしまうわけです。 安倍さんは、日本の経済を抜本的に改革すると言うけれども、本当にそれができるのか、非常に疑問を持っていたのです。
自民党が政権を取り戻した2012年12月の選挙ですが、実はその3年前、民主党に大敗したときの得票数より少なかった。それゆえ、自民党はすばらしいとか、安倍さんにどうしても総理大臣になってほしい、と国民が思っていたということではなく、とにかく民主党に対しての失望感が非常に強かったのです。それで野党がばらばらになり、自民党は運よく勝ったわけです。
そのとき石破(茂)幹事長が、なかなかいいことを言うなと思ったのは、選挙結果が出た夜にテレビに出られて、「この選挙はわれわれ自民党が勝ったのではなく、ただ民主党が負けただけの話であって、支持を得られるかどうかは、これからの問題である」と話されたのです。
日本人はそういう謙遜する言葉が好きですが、本当にそのとおりです。そう考えると、この1年3ヶ月ぐらいで“Japan is Back”でしたね。国民にも「これで経済がよくなるのではないか」という期待感があり、外国の投資家も“Japan is Back”だから日本株を買おうと、日経平均が何年ぶりかの高い水準になったりしています。ぼくは、その点で 安倍さんを非常に評価します。

●アベノミクスへの期待感が失望感に変わ...


スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
日本の財政政策の効果を評価する(1)「高齢化」による効果の低下
高齢化で財政政策の有効性が低下…財政乗数に与える影響
宮本弘曉
緊急提言・社会保障改革(1)国民負担の軽減は実現するか
国民医療費の膨張と現役世代の巨額の「負担」
猪瀬直樹
衰退途上国ニッポン~その急所と勝機(1)安いニッポンと急性インフレ
世界で一人負け…「安い国」日本と急性インフレの現実
宮本弘曉
為替レートから考える日本の競争力・購買力(1)為替レートと物の値段で見る円の価値
ビッグマック指数から考える実質為替レートと購買力平価
養田功一郎
外交とは何か~不戦不敗の要諦を問う(1)著書『外交とは何か』に込めた思い
外交とは何か…いかに軍事・内政と連動し国益を最大化するか
小原雅博
ポスト国連と憲法9条・安保(1)国連の構造的問題
核保有する国連常任理事国は、むしろ安心して戦争できる
橋爪大三郎

人気の講義ランキングTOP10
インフレの行方…歴史から将来を予測する(1)インフレの具体像を探る
270年の物価の歴史に学べ…急激な物価上昇期の特徴と教訓
養田功一郎
高市政権の進むべき道…可能性と課題(1)高市首相の特長と政治リスク
歴史的圧勝で仕事人・高市首相にのしかかるリスク要因
島田晴雄
平和の追求~哲学者たちの構想(7)いかに平和を実現するか
国際機関やEUは、あまり欲張らないほうがいいのでは?
川出良枝
ソニー流「人的資本経営と新規事業」成功論(1)人を真に活かす人事評価とは
ソニー流の「人材論」「新規ビジネス論」を具体的に語ろう
水野道訓
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
危機のデモクラシー…公共哲学から考える(6)政治と経済をつなぐ公共哲学
どのような経済レジームを選ぶか…倫理資本主義の可能性
齋藤純一
いま夏目漱石の前期三部作を読む(8)『門』の世界観と日本の近代化
伊藤博文暗殺…日本近代化で本当にいいことがあったのか
與那覇潤
「江戸のメディア王」蔦屋重三郎の生涯(8)大首絵の成功と蔦重の最期
謎の絵師・東洲斎写楽を「役者絵」で起用した蔦重の思惑
堀口茉純
『タテ社会の人間関係』と文明論(8)タテ社会の構造改革を議論する
ヒントは幕末期の処士横議!?…タテ社会の構造改革に向けて
與那覇潤
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(4)全てをつなぐ密教の世界観
密教の世界観は全宇宙を分割せずに「つないでいく」
鎌田東二