自律型海中ロボットは何を目指すか
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
今、沖縄の海底が熱い! 期待の星、「熱水鉱床」って何?
自律型海中ロボットは何を目指すか(4)期待の熱水鉱床
浦環(東京大学名誉教授/株式会社ディープ・リッジ・テク代表取締役)
九州工業大学社会ロボット具現化センター長・浦環氏による、いま注目の熱水鉱床に関する講義。数年前には思いもよらなかった鉱物資源の可能性が沖縄の海底に潜んでいることが、海中ロボットによる調査などで分かってきた。統合力と熱意で切り拓く、日本の海底資源開発。(全4話中最終話)
時間:14分24秒
収録日:2016年1月12日
追加日:2016年7月20日
≪全文≫

●海底鉱物資源開発の要・熱水鉱床


 続きまして、熱水鉱床です。熱水鉱床とは、今わが国が一番力を入れている海底鉱物資源の開発のターゲットです。これは、今から20年ぐらい前に描かれた絵で、最近は若干違うのですが、これで説明します。

 海底の下から火山の熱が上がってきます。そうすると、海底の土や岩の中には水がありますから、その水が温められて温泉のように移動します。これが上がってくると、冷たい水が上から入ってきて、また循環して出ていくということになります。そうすると、実は1000メートルも超えるような深いところ、つまり100気圧、それから、300度、400度、500度といった高い温度のところでは、この高温高圧の海水はいろいろなものを溶かして移動します。そして溶かしているものは鉱物資源です。それが噴き出すと、この周りはゼロ度の水ですから、これがいっぺんに結晶になって落っこちます。これが今から20年ぐらい前に考えられた、海底熱水鉱床といわれるものです。熱水性堆積物があります。

 しかし、こればかりではなくて、いろいろなところにも溜まったりしてくるということが最近分かってきました。ここの中には何が含まれているかというと、金、銀、銅、まるでオリンピックのようなものが溜まっているわけです。これを取ってくれば、重要なのは銅ですけれども、この銅が山のようにあるということが期待されているわけで、実際にあるのです。


●2種類の熱水活動-拡大軸と背弧海盆


 それで、こういう熱水活動、つまり温泉地帯は一体どこにあるのかということを知らなくてはいけません。もちろんわれわれは今、道具をつくって探しているわけですけれども。熱水活動、つまり、海底からこういう温泉が噴き出しているところは、2種類あります。拡大軸(rift valley)と背弧海盆(back‐arc basin)といわれてます。この二つのところに熱水活動があるということが分かっています。

 これは、日本を通るところを切片として地球をぼろっと切ったところで、「島弧」と書いてあるのが日本列島ですが、南アメリカ大陸、アメリカ大陸があって、太平洋プレートがあります。ここの東太平洋中央海嶺(East Pacific Rise)と言われているところですが、ここの海底から熱水が湧き出して、ずっと1億年かかって移動して、日本海溝から日...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
科学的思考はなぜ大切か(1)「状態図」という概念
科学的思考とは「なぜ?」を追究していくこと
岡部徹
性はなぜあるのか~進化生物学から見たLGBT(1)有性生殖と無性生殖
なぜ雄と雌の2つの性別があるのか…「性」の謎とLGBT
長谷川眞理子
「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造
「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ
岡朋治
現在の宇宙の姿(1)星はなぜ自ら輝くのか
星はなぜ自ら輝くのか…宇宙と銀河の「現在の姿」を概観する
岡村定矩
IoTとは何か~モノのインターネットの本質(1)TRONは究極の「縁の下の力持ち」
坂村教授が開発したTRON―知られざる世界標準
坂村健
知能と進化(1)知性と身体性
AI、ディープラーニングとは…知能と身体性は不可分か?
長谷川眞理子

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(37)長谷川眞理子先生の公開収録!
【アンケート&公開収録】長谷川眞理子先生:男と女でどう違う?能力の高め方
テンミニッツ・アカデミー編集部
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
ロシア人の見る「ロシアの歴史」(2)タタールのくびきと「第三のローマ」
なぜロシアが「第三のローマ」なのか?…東ローマ帝国とモンゴル帝国の根深い影響を探る
上月豊久
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(1)老年病科と高齢者の疾患・病態の特徴
頻尿、低栄養、転倒、誤嚥、フレイル…増える老年症候群と高齢者の疾患・病態の特徴
小川純人
『「甘え」の構造』と現代日本(1)「甘え」のインパクト
「甘え」は現代においてダメなものなのか…名著『「甘え」の構造』への2種類の誤解とは?
與那覇潤
「満洲」から考える日本とアジア(1)「満洲」を知る意義とは
「満洲史」はなぜ現代日本でタブー視されるのか?…王道楽土の夢とアヘンなどの裏面から見えてくる現代への教訓
宮脇淳子
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
江戸とローマ~日本酒とワイン(2)ローマの酒文化とファストフード
ポンペイのファストフード店、遺跡が物語るローマの酒文化
本村凌二
近現代史に学ぶ、日本の成功・失敗の本質(6)東條内閣で行われた行政改革
悲惨な末路につながった東條英機内閣での兼職と省庁再編
片山杜秀