教育改革で何が変わるのか~2020年改革の解説
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
明治維新以来といわれる「2020年の教育改革」の目的とは
教育改革で何が変わるのか~2020年改革の解説(1)高大接続改革の背景と目的
小林浩(リクルート進学総研所長・カレッジマネジメント編集長)
2020年から実施されていく教育改革の意義はどこにあるのか。ポイントとなるのは、今後の社会の仕組みが予想困難な「知識基盤社会」に転換していくということである。そうした新しい状況下では、学力観そのものを見直し、高校・大学で一貫した改革を行う必要がある。(全4話中第1話)
時間:7分53秒
収録日:2019年10月28日
追加日:2019年11月29日
カテゴリー:
≪全文≫

●明治維新以来の教育改革の意義


 こんにちは。「2020年の教育改革」というテーマで本日はお話をさせていただきます。私はリクルート進学総研の所長で高等教育の専門誌、リクルート『カレッジマネジメント』編集長の小林浩と申します。よろしくお願いいたします。

 今日のテーマは、明治維新以来といわれる教育改革で何が変わるのかということについてです。


●高大接続改革とは?


 2019年現在、行われている教育改革は「高大接続改革」と呼ばれています。その教育改革の背景と目的についてまず共有をさせていただきます。


●社会が変われば必要とされる資質も変わる


 皆さんは、このデータをご存じでしょうか。あと10年~20年で「消える職業」「なくなる職業」が書かれています。オクスフォード大学の、マイケル・オズボーン先生が提唱していたものです。アメリカの総雇用者の○○パーセントの仕事が自動化される可能性が高いというのです。このスライドにある通り、現在はこれだけの仕事があるとされています。自動化されると予想される仕事は、何パーセントぐらいだと思いますか? もしお手元に紙があったら、ちょっと書いてみてください。

 それでは答えを見てみましょう。

 47パーセントです。約半数の仕事が自動化されてしまうと言われています。

 もう一つ見てみましょう。これはニューヨーク市立大学のキャシー・デヴィッドソン教授の予測です。2011年にアメリカの小学校に入学した子どもたちの○○パーセントは、大学卒業後、今は存在していない職業に就くと言われています。さあ、この○○パーセントに数値を書き入れてみてください。

 書けたでしょうか。

 なんとこれは65パーセントです。3人に2人は今ない職業に就くと言われています。つまり、社会が変われば、必要とされる資質・能力が変わってくるということです。


●これまでの社会では情報処理力が求められた


 これまでの社会とこれからの社会を比較してみたいと思います。スライドの左から右へ、ブルーからピンクへご覧いただければと思います。これまでの社会は「工業...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
禅とは何か~禅と仏教の心(1)アメリカの禅と日本の禅
自発性を重んじる――藤田一照師が禅と仏教の心を説く
藤田一照
小林秀雄と吉本隆明―「断絶」を乗り越える(1)「断絶」を乗り越えるという主題
小林秀雄と吉本隆明の営為とプラグマティズムの格率
浜崎洋介
渡部昇一の「わが体験的キリスト教論」(1)古き良きキリスト教社会
古き良きヨーロッパのキリスト教社会が克明にわかる名著
渡部玄一
世界神話の中の古事記・日本書紀(1)人間の位置づけ
世界神話と日本神話の違いの特徴は「人間の格づけ」にある
鎌田東二
法隆寺は聖徳太子と共にあり(1)無条件の「和」の精神
聖徳太子が提唱した「和」と中国の「和」の大きな違いとは
大野玄妙
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ

人気の講義ランキングTOP10
習近平―その政治の「核心」とは何か?(1)習近平政権の特徴
習近平への権力集中…習近平思想と中国の夢と強国強軍
小原雅博
歴史の探り方、活かし方(3)古書店巡りからネット書店へ
ネット古書店で便利に買える時代…「歴史探索」の意義とは
中村彰彦
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(4)全てをつなぐ密教の世界観
密教の世界観は全宇宙を分割せずに「つないでいく」
鎌田東二
内側から見たアメリカと日本(1)ラストベルトをつくったのは誰か
日本でも中国でもない…ラストベルトをつくった張本人は?
島田晴雄
編集部ラジオ2025(28)内側から見た日米社会の実状とは
島田晴雄先生の体験談から浮かびあがるアメリカと日本
テンミニッツ・アカデミー編集部
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(5)恐るべき台湾への「浸透」
浸透工作…台湾でスパイ裁判が約70件、それも氷山の一角
垂秀夫
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(3)認知バイアスとの正しい向き合い方
知ってるつもり、過大評価…バイアス解決の鍵は「謙虚さ」
今井むつみ
定年後の人生を設計する(1)定年後の不安と「黄金の15年」
不安な定年後を人生の「黄金の15年」に変えるポイント
楠木新
学力喪失の危機~言語習得と理解の本質(2)言葉を理解するプロセスとスキーマ
なぜ子どもは教えられても理解できないのか?鍵はスキーマ
今井むつみ
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦