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高校教育の改革ポイントは3つある

教育改革で何が変わるのか~2020年改革の解説(2)高校教育改革

小林浩
リクルート進学総研所長・カレッジマネジメント編集長
概要・テキスト
高大接続改革は、高校教育改革、大学教育改革、入学者選抜改革によって構成されている。そのうちの高校教育改革では、教科・科目を変えていく教育課程の見直し、学習方法そのものの改善と教員指導力の向上、多面的な評価の確立が目指されている。(全4話中第2話)
時間:11:54
収録日:2019/10/28
追加日:2019/12/06
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≪全文≫

●高校における教育改革のポイントは3点ある


 今回の教育改革である高大接続改革は、3つのパートで成り立っています。1つ目が、高等教育の改革、2つ目が大学教育の改革、そして3つ目がそれをつなぐ入学者選抜の改革です。

 まずは、高校教育の改革から見ていきたいと思います。次期学習指導要領の改訂の方向性についてです。

 高校における教育改革のポイントは3点あります。1つ目は、教育課程を見直して高校の学習指導要領を改訂するということです。これは2022年度から始まります。新しい時代に必要となる資質能力の育成を目指して、必修科目等の見直しが行われます。2つ目は、学習指導方法の改善と教員の指導力の向上です。「学力の3要素」を育成するために、先生方の教え方も変わってくるということが言われています。3つ目は、多面的な評価の充実です。「学力の3要素」を育成するためには、その学んだことを評価する方法も変えていかなければなりません。そのため、調査書等の見直しが求められています。

 これが全体像です。1つ目が教育課程の見直し、2つ目が学習指導方法の改善と教員の指導力向上、3つ目が多面的な評価の推進です。この3点についてご説明したいと思います。主に1と3を中心にお話しします。


●教育課程改革の中核には「学力の3要素」の育成がある


 まず1番目の、教育課程の見直しです。次の高校の学習指導要領の改訂ですが、これまでは「何を学ぶか」いうところに重点が置かれていました。今回の学習指導要領改訂のポイントは、「何ができるようになるのか」ということです。つまり、新しい時代に必要な資質・能力が見直され、「学力の3要素」をどのように育成し、身につけていくかが重要になってくるのです。これは日本だけではなく、OECDなどの世界でも、「21世紀型のスキル」「21世紀型のコンピテンシー」として、資質・能力の見直しが行われています。

 その次に「何を学ぶか」ということで、このような資質・能力を身につけるために、どのように教科・科目を見直していくかが検討されています。そして3つ目は、「どのように学ぶか」ということで、アクティブラーニングの視...
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