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小黒一正

小黒一正

おぐろかずまさ

法政大学経済学部教授
<略歴>
1974年生まれ。
京都大学理学部卒業、一橋大学大学院経済学研究科博士課程終了(経済学博士)。
大蔵省(現財務省)入省後、財務省財務総合政策研究所主任研究官、一橋大学経済研究所准教授、法政大学経済学部准教授などを経て、2015年4月より法政大学経済学部教授。

研究分野は公共経済学。
経済産業研究所コンサルティングフェロー。

主な著書に
『預金封鎖に備えよ マイナス金利の先にある危機』(朝日新聞出版)、
『アベノミクスでも消費税は25%を超える』(PHP研究所)
『2020年、日本が破綻する日』(日経プレミアシリーズ)など多数。
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日本財政を巡る課題 (全8話)

収録日:2017/10/30
追加日:2018/05/19

右肩上がりに増える社会保障給付費

日本財政を巡る課題(1)日本財政の現状

追加日:2018/05/19
日本財政を巡る課題について、法政大学経済学部教授の小黒一正氏が解説するシリーズ1回目。今回は議論の前提として、日本財政の現状を確認する。金利の抑制によって利払い費が増加せず、何とか日本財政は回っているが、社会保障費と国...

団塊世代が75歳以上になる2025年、医療費は5倍に

日本財政を巡る課題(2)社会保障給付費と2025年問題

追加日:2018/05/19
過去10年間で26兆円も増加している社会保障給付費。団塊世代が一斉に75歳に突入する2025年、医療費の国庫負担は5倍に膨れ上がる。こうした状況で、基礎的財政収支の黒字化は可能なのか。法政大学経済学部教授の小黒一正氏が、ドーマー...

インフレ率が上がらないのは構造的な問題

日本財政を巡る課題(3)金融政策の課題

追加日:2018/05/19
日銀が目指しているインフレ率2パーセントは、いまだ達成されていない。法政大学経済学部教授の小黒一正氏は、医療や大学等のサービスに関して、価格統制を緩和すべきだと主張する。さらに小黒氏によれば、金融政策においても、日銀の...

日銀のバランスシートは金利上昇に脆弱である

日本財政を巡る課題(4)日本銀行のバランスシート

追加日:2018/05/19
法政大学経済学部教授の小黒一正氏によれば、金融政策は等価交換にすぎず、日銀が国債を買っても国全体の債務は減らない。前回に引続き、その第2の理由を解説する。日銀と政府を統合バランスシートで見た場合、金利上昇に脆弱な構造で...

日本の社会保障は非常に非効率

日本財政を巡る課題(5)非効率的な社会保障

追加日:2018/05/19
法政大学経済学部教授の小黒一正氏によれば、日本の社会保障は非常に非効率的であり、低所得者層や本当に困っている人たちに富が再分配されていない可能性がある。実際、低所得者層への再分配率は2パーセントと、アメリカ並みの水準に...

政府が守るべき医療は「高リスク医療」

日本財政を巡る課題(6)医療改革・財政的リスク保護

追加日:2018/05/19
今後急増が予想される医療費。厚生労働省の「保険医療2035提言」のメンバーとして、法政大学経済学部教授の小黒一正氏は、官民の役割分担の徹底化を主張する。財政的リスク保護の観点から、低リスク医療を公的保険の収載から外し、高...

所得連動型奨学金をもっと拡充すべきだ

日本財政を巡る課題(7)所得連動型奨学金の拡充

追加日:2018/05/19
現政権と公明党は、租税を財源とする給付型奨学金を拡充していく方針である。しかし大卒の生涯賃金は、高卒と比べて7,000万円も増加する。受益と負担の一致を考えるなら、財政投融資を用いた奨学金、しかも返済を容易にする仕組みを備...

日本の将来に必要なドラスティックな改革とは?

日本財政を巡る課題(8)さらなるドラスティックな改革案

追加日:2018/05/19
日本財政を巡る課題についてのシリーズ最終回。法政大学経済学部教授の小黒一正氏が、「地方庁」や薬の収載システム等、さらなるドラスティックな改革について提言する。低成長と社会保障の膨張が待ち受ける日本の将来にとって、必要...

日本の財政の未来 (全10話)

収録日:2017/08/01
追加日:2017/09/12

財政の問題は社会保障の問題である

日本の財政の未来(1)社会保障費の増大

追加日:2017/09/12
法政大学経済学部教授の小黒一正氏が、日本の財政問題を考える際に欠かせない、社会保障費の現状について解説する。社会保障給付費は、過去10年間で平均して毎年2.6兆円のペースで増加している。今後もこのペースは衰えず、2025年には...

プライマリーバランスの黒字化には4%の消費税増税が必要

日本の財政の未来(2)債務残高とプライマリーバランス

追加日:2017/09/13
法政大学経済学部教授の小黒一正氏が、債務残高のGDP比とプライマリーバランスの現状について解説する。2017年度の債務残高のGDP比は、戦時体制下の200パーセントという水準を超えている。プライマリーバランスもマイナス10.8兆円に達...

ドーマー命題から今後の債務残高GDP比が分かる

日本の財政の未来(3)ドーマー命題

追加日:2017/09/19
法政大学経済学部教授の小黒一正氏が、債務残高のGDP比の将来予測に関わるドーマー命題について解説する。ドーマー命題を使えば、名目成長率と財政赤字のGDP比から、債務残高が一定の値に収束することが分かる。2017年度発表の内閣府...

経済成長だけに頼った財政再建は困難だ

日本の財政の未来(4)財政再建と成長率・金利論争

追加日:2017/09/20
法政大学経済学部教授の小黒一正氏が、財政再建問題について、成長率と金利の観点から解説する。金利と成長率はこの30年間、同じように推移してきた。トレンドとしては、金利と成長率の差が1パーセントという状況が、OECD諸国には見ら...

「国全体で見れば公債に負担はない」は本当か?

日本の財政の未来(5)公債発行と世代交代

追加日:2017/10/05
日本政府の債務残高GDP比は200パーセントを超える状況だが、一方で、公債は国内で消化されている限り、国全体として見れば国民の負担にはならないとする議論がある。しかし、世代交代を考えた場合、やはり公債は国民にとって負担にな...

消費増税の先送りで将来世代の負担が拡大した

日本の財政の未来(6)世代会計に見る将来世代の負担

追加日:2017/10/07
法政大学経済学部教授の小黒一正氏の試算によれば、2017年時点の世代会計では、20歳未満の将来世代は生涯で約8,000万円の損をする。消費増税を先送りにし、財政再建を遅らせていれば、さらにこの負担は拡大していくだろう。こうした現...

財政再建のために必要となる消費税率とは?

日本の財政の未来(7)消費税は何パーセントにすべきか

追加日:2017/10/08
財政安定化のためには、2017年時点で33パーセントの消費税が必要だという推計がある。債務累積のため、増税を先送りすれば、さらに税率を上げなくてはならなくなるだろう。法政大学経済学部教授の小黒一正氏によれば、2030年までに増...

物価目標2パーセントを達成するには規制緩和も必要

日本の財政の未来(8)日銀の金融政策と物価目標

追加日:2017/10/09
法政大学経済学部教授の小黒一正氏によれば、現実問題として、これまで日本がインフレ率2パーセントを達成できた時期は、ごく数回しかない。日銀は2013年以来、量的・質的金融緩和を続けてきたが、同時にサービスの分野における規制緩...

国民負担なしに財政再建が不可能な2つの理由

日本の財政の未来(9)日本銀行の国債買いオペ(前編)

追加日:2017/10/10
法政大学経済学部教授の小黒一正氏によると、日本銀行が国債を買い切ったとしても、国民負担なしに財政再建はできない。それはいったいなぜなのか、その理由を2回にわたり説明する。第1の理由は、金融政策は資産の等価交換にすぎず、...

日銀の国債買いオペはどんな国民負担を生むのか?

日本の財政の未来(10)日本銀行の国債買いオペ(後編)

追加日:2017/10/10
法政大学経済学部教授の小黒一正氏が、日本銀行が国債を買い切ったとしても、なぜ国民負担なしに財政再建が不可能なのか、その理由を2回にわたって説明する(後編)。第2の理由は、もし国債の金利が正常化する中で、準備預金の金利を...

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