新型コロナ問題の現在地とこれからの課題
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
専門的な知識と政策決定の関係は昔からの大きな課題
新型コロナ問題の現在地とこれからの課題(4)専門家と政治家の関係
新型コロナウイルスを取り巻く状況が刻々と変化する中では、反省しながらもどんどんと新たな取り組みを進めていく必要がある。そこで問題になるのは、専門家と政治家、あるいは専門的な知識と政策決定の関係である。つまり、専門的な知識をどうくみ取るかというのは、政治家にとって重要な問題なのだ。(全5話中第4話)
※司会者:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:9分00秒
収録日:2020年7月16日
追加日:2020年8月9日
≪全文≫

●完璧なシステムを考えるよりも積極的に新たな取り組みへ


―― (前回のお話を受けて)ある意味ではそういった社会的な組み立てをどのように練っていくかが重要ですね。

小宮山 そうですね。完璧なシステムを考える時間はありません。それが、最初に指摘した「アジャイル」という概念の話につながってきます。状況が刻々と変化しているので、今までの日本で行われてきたように、国家としての体制を議論して形成して、それからどうしましょうかという議論ではないのです。

 そうしたときに、例えばPCR検査に関しても、これまでの少なくとも10倍、できれば100倍程度に増やしていく必要があります。また、新しい検査方法が次々と出てきているので、国の認可過程などに関係なく、正しいと思えばどんどんと進めていく。今いいと思うことをどんどんと進めていく。それが、反省しながら前進するための必要条件だと思います。


●専門家の意見を政治的意思決定にどのように反映していくべきか


―― はい。今非常に重要なご指摘があったと思います。政治家など、特に医療が専門でない人々が、この問題について考えて動かなければならない状況です。こうしたアンノウン(未知)の問題に対していかにアジャイルに対応するかという中で一つ大きな問題になるのは、さまざまな専門家が異なる主張をする中で、政治家はそれをどのように受け止めて、どう判断していけば良いのかということです。

 これは医学に限らず、経済問題など、さまざまな分野で当てはまります。曽根先生、政治家としては、専門家の意見の取捨選択にどのように判断していけば良いのでしょうか。

曽根 はい。前提条件として、今回の新型コロナには、未知という問題と、そのことに対する恐れという問題があり、つまり「分からないから怖い」という心理が国民の根底にあります。ですので、最後にはその国民の心理を乗り越えなければならないのですが、政治家はどうしてもそれを前提として議論せざるを得ません。

 もう一つ、専門家と政治家、あるいは専門的な知識と政策決定の関係は、昔からの大きな課題です。つまり、専門家が意思決定に加わった方が良いとする一つの立場と、逆に政治家が専門的な知識や基本的なデータを読み込む能力を持つ必要があるとする、もう一つの立場があります。現実はその折衷なのでしょうが、大きく分けてその2つのどちらを取るかと...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
本当によくわかる「量子コンピュータ入門」(1)量子コンピュータとは何か
「量子コンピュータ」はどういうもので、何に使えるのか
武田俊太郎
生成AI・大規模言語モデルのしくみ(1)生成AIとは何か
10年で劇的な進歩を遂げた生成AIと日本の開発事情
岡野原大輔
ChatGPT~AIと人間の未来(1)ChatGPTは何ができて、何ができないか
ChatGPTは考えてない?…「AIの回答」の本質とは
西垣通
新しい循環文明への道(1)採掘文明から循環文明へ
2026年頭所感~循環文明の「三つの柱」…いよいよ実現へ
小宮山宏
水から考える「持続可能」な未来(1)気候変動の現在地
最悪10メートル以上海面上昇…将来に禍根残す温暖化の影響
沖大幹
五島列島沖合の海没処分潜水艦群調査(1)目的と潜水艦史
海底に突き刺さる旧日本海軍の潜水艦「伊58」を特定!
浦環

人気の講義ランキングTOP10
哲学から考える日本の課題~正しさとは何か(1)言葉の正しさとは
「正しい言葉とは何か」とは、古来議論されているテーマ
中島隆博
AI時代と人間の再定義(7)AIと倫理の問題と法整備の可能性
AIに正しい倫理を学ばせるには?徳倫理学のススメ
中島隆博
編集部ラジオ2026(2)「時代の大転換期の選挙」特集を解説!
「大転換期の選挙」の前に見ておきたい名講義を一挙紹介
テンミニッツ・アカデミー編集部
これからの社会・経済の構造変化(4)日本企業の課題と組織改革の壁
日本の場合、トップダウンよりボトムアップで変えるべき?
柳川範之
おもしろき『法華経』の世界(10)未来への智慧と希望
「未来応化=どんな未来も大丈夫」…ブレない臨機応変の力
鎌田東二
逆境に対峙する哲学(8)白隠の覚悟
宮本武蔵「型を捨てろ」と「守破離」が教えてくれること
津崎良典
平和の追求~哲学者たちの構想(7)いかに平和を実現するか
国際機関やEUは、あまり欲張らないほうがいいのでは?
川出良枝
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(6)曼荼羅の世界と未来のネットワーク
命は光なのだ…曼荼羅を読み解いて見えてくる空海のすごさ
鎌田東二
徳と仏教の人生論(6)物事の本質を見極めるために
「境地は裏切らない」とは?禅の体験から見えてきたもの
田口佳史
危機のデモクラシー…公共哲学から考える(6)政治と経済をつなぐ公共哲学
どのような経済レジームを選ぶか…倫理資本主義の可能性
齋藤純一