新型コロナ問題の現在地とこれからの課題
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
コロナ禍で経済活動を前進させるためには何が必要か
新型コロナ問題の現在地とこれからの課題(5)経済活動を前進させるために
感染拡大の防止に注力する一方で、深刻な打撃を受けた経済に対する政策も打ち出していく必要がある。これはそのどちらかという二者択一ではなく、両方のバランスを考えて政策決定を行っていく問題である。これまでに得られた知識を最大限に生かして、アジャイルに全体像を組み立てて、スピード感を持って実行していくことが求められている。(全5話中第5話)
※司会者:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:7分37秒
収録日:2020年7月16日
追加日:2020年8月9日
≪全文≫

●経済再開と感染拡大の防止のバランスをいかに取るか


―― はい。最後の問題になりますが、先ほどのご指摘で、専門家組織の中に経済学の専門家を含めるという話がありました。これから問題になるのが、感染の拡大防止を目指す一方で、自粛などによって打撃を受けた経済の回復をどのように両立していくかという点です。この点に関して、今後どのように考えていけば良いと思われますか。

曽根 現在、特に槍玉に挙げられているのは、東京・新宿におけるホストクラブやあるいはライブハウスなどです。そういったところは、三密の状態で、唾を飛ばすなどしてそれを吸い込みやすいという状況が生まれやすいことは確かです。しかし、実はそれ以外の場所でも同じような状況はつくられていて、感染は拡大しています。

 現在までに分かっていることに基づいて判断するならば、リスクが非常に高そうな場所での営業は当面やめてもらう、自粛してもらうという、ピンポイントの政策はあり得ると思います。例えば、東京都と岩手県では全く状況が異なるので、本当にリスクが高そうな場所にのみ、休業や自粛してもらうのです。

 そうした措置を取った場合、補償をどうするかというのは厄介な問題です。東京都も財源をかなり使い尽くしてしまい、国の財政も逼迫してきている。こうした状況で、補償問題というのは、例えば、天災が起きたときに補償するのかという問題とも大きく関わることなのですが、経済学者的な一つのアイディアとしては、営業を許可する代わりに、営業に対する税金(例えばコロナ税)をかけるという案があります。環境税と同じようなロジックの話です。

 こうしたシステムについて、これから考えていかなければなりません。一律全員に補償するのは難しい。一方、二者択一ではないのですが、つまり、全てロックダウンして、経済もストップして、接触禁止にするという選択と、経済活動を再開してフル活動させるという選択の間には、さまざまな選択肢があるのです。この間に存在する最適なオプションに関しては、さまざまな人が試算して検討しています。自粛と経済活動の再開のバランスの最適な組み合わせに関する試算がいくつかあるので、先ほど小宮山先生が指摘されたように、ABCなどのプランを比較して判断するのも、一つの手だと思います。


●蓄積された知識を生かし、リスクを最小限に抑えた経済活動の再開を


...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
社会はAIでいかに読み解けるのか(1)経済学理論の役割
AIやディープラーニングによって社会分析の方法が変わる
柳川範之
進化生物学から見た「宗教の起源」(1)宗教の起源とトランス状態
私たちにはなぜ宗教が必要だったのか…脳の働きから考える
長谷川眞理子
心と感情の進化(1)そもそも「心と感情」とは何なのか
「心と感情」とは何か、行動生態学から考える大事な問題
長谷川眞理子
「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造
「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ
岡朋治
水から考える「持続可能」な未来(1)気候変動の現在地
最悪10メートル以上海面上昇…将来に禍根残す温暖化の影響
沖大幹
「進化」への誤解…本当は何か?(1)進化の意味と生物学としての歴史
実は生物の「進化」とは「物事が良くなる」ことではない
長谷川眞理子

人気の講義ランキングTOP10
「満洲」から考える日本とアジア(1)「満洲」を知る意義とは
なぜいま「満洲」の歴史から日本とアジアについて考えるべきか?
宮脇淳子
編集部ラジオ2026(31)鶴見太郎先生の「公開収録」のご案内
【公開収録のご案内】鶴見太郎先生:ユダヤ人と世界史…その歴史の教訓とは
テンミニッツ・アカデミー編集部
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
ギリシア神話の基本を知る(1)「ゼウス以前」の神々の戦い
ギリシア神話…ゼウスの「父親殺し」とオリュンポス十二神
鎌田東二
仏教とキリスト教が照らし出す日本の宗教(1)神とは何か、そして天皇とは?
日本と世界の「神と信仰」の違いは?…そして天皇の大切な役割
橋爪大三郎
日本の財政の真実を検証する(3)金利上昇の深刻な影響
金利が上昇した未来を10年スパンで見てみると…何が起きるか?
宮本弘曉
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
マルクス入門と資本主義の未来(1)マルクスとはどんな人物なのか
マルクスを理解するための4つの重要ポイント
橋爪大三郎
モンゴル帝国の世界史(1)日本の世界史教育の大問題
なぜ日本の「世界史」はいびつなのか…東洋史と西洋史の違い
宮脇淳子
人生100年時代の「ライフシフト概論」(1)人生100年時代のインパクト
80歳まで現役でいるために大切なこと…人生100年時代の発想法
徳岡晃一郎