独裁の世界史~ソ連編
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
スターリン政権の「性格」…独裁と飢餓輸出と大量粛清の闇
独裁の世界史~ソ連編(3)スターリンの時代
本村凌二(東京大学名誉教授/文学博士)
レーニンが没すると、トロツキーとの後継者争いにスターリンが勝利し、「5ヶ年計画」とともに大粛清と飢餓輸出が始まる。数百万人が犠牲になったとされる粛清は、革命のためというよりスターリンという独裁者自身の性格に由来していたのか。(全4話中第3話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:9分36秒
収録日:2020年1月30日
追加日:2021年2月26日
カテゴリー:
≪全文≫

●大量粛清はスターリンの性格に起因したのか


―― 対外的には、ロシア革命の場合もフランス革命と一緒のところがありました。フランス革命が起きた時は、周りの国々が王政の危機だというので、干渉戦争を仕掛けてきた。ロシア革命の場合も、周りの国々は当然、資本主義の打倒を恐れていた。また、ロシアも「革命外交」をある程度展開したものですから、干渉戦争ということになってしまった。敵と味方という非常に二分化された選択の中で、「敵に通じているものは倒さなければ、やられてしまう」というような粛清的な部分も強まっていったように思います。

 レーニンとしては、その後次第に融和策に向かいます。「コミンテルン」のようなものをつくって一部で外部運動はするけれども、表立っては「ネップ」の新経済政策を打ち出したり、少しまろやかな路線ないし融和的な路線に切り替えていきます。これは、そのへんも含めて一つのテクニックといいますか、政権運営の方法論としてあり得るということですか。

本村 そうですね。一方で周りからの干渉もあるけれども、国内的には経済的に少し豊かになっていく。20世紀の資本主義社会はそういう形で成り立っているから、そこに対抗していく上では、やはりどうしても経済政策を成功させなければいけない。民衆の生活レベルを少しでも上げることを全面に打ち出していくことになったのだと思います。

―― そして、レーニンの後、前回先生にお話しいただいたような過程で、スターリンが政権を取っていくことになります。レーニンの時代からそうだったとも、スターリンがより推し進めたとも言われますが、「5カ年計画」に注力していくわけです。

 その中で、彼は粛清により政敵をどんどん倒していくことも行いましたが、よく言われるのが「飢餓輸出」ですね。本来的には国内で循環させるべきものまで輸出に回してしまい、それで外貨を獲得して重工業を発展させていくようなことを行います。

 もちろん社会主義的政策もあったのでしょうが、富農たちがかなり大量に殺されていくような話があったり、政敵がどんどん粛清されていったりします。いろいろな説があるようですが、多分この間に数百万から1千万人ぐらいが粛清されたのではないかといった話もあります

 こうしたスターリン政権の独裁の特徴や本質というものは、どこにあったとお考えですか。

本村 一つは、今お...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「歴史と社会」でまず見るべき講義シリーズ
戦前、陸軍は歴史をどう動かしたか(1)総力戦時代の到来
日英同盟の廃棄、総力戦…世界秩序の激変に翻弄された日本
中西輝政
概説・縄文時代~その最新常識(1)縄文時代のイメージと新たな発見
高校日本史で学んだ縄文時代のイメージが最新の研究で変化
山田康弘
織田信長と足利義昭~検証・本能寺の変(1)はじめに
新史料の発見で見直される「本能寺の変」
藤田達生
第二次世界大戦とソ連の真実(1)レーニンの思想的特徴
レーニン演説…革命のため帝国主義の3つの対立を利用せよ
福井義高
天皇のあり方と近代日本(1)「人間宣言」から始まった戦後の皇室
皇室像の転換…戦後日本的な象徴天皇はいかに形成されたか
片山杜秀
敗戦から日本再生へ~大戦と復興の現代史(1)厚木飛行場に降り立った占領者
敗戦した日本の武装解除はなぜ無血だったか…その背景とは
島田晴雄

人気の講義ランキングTOP10
死と宗教~教養としての「死の講義」(5)仏教の死:日本編
極楽往生、坐禅、法華経…日本人はいかに死を乗り越えるか
橋爪大三郎
昭和の名将・根本博…台湾での恩義の戦い(2)情報畑の人びとの「情の厚さ」
情に厚くなければ情報工作はできない…明石元二郎の対露工作の教訓
門田隆将
日本の財政の真実を検証する(7)AIと長寿化&質疑応答
AI時代にこそ「熟達者の経験」が生きる&現状の日本経済の実情は
宮本弘曉
ラフカディオ・ハーン『神国日本』を読む(1)なぜ『神国日本』なのか?
ラフカディオ・ハーンが解明した「美しい日本」の秘密と未来
賴住光子
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
資本主義の再定義…哲学で考える(2)今の時代の人間観と共生
「共生」の本当の意味とは?…人間はHuman Co-becoming
中島隆博
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(1)サイバー・フィジカル融合と心身一如
なぜ空海が現代社会に重要か――新しい社会の創造のために
鎌田東二
弥生人の実態~研究結果が明かす生活と文化(10)弥生人と動物
イヌ、ネコ、ニワトリ…弥生時代の役割と縄文時代との違い
藤尾慎一郎
昭和の名将・根本博…内蒙古・終戦後の戦い(1)軍人の本義を貫いた根本博中将
ソ連軍から在留日本人4万人を守れ…内蒙古での「戦後」の激闘
門田隆将
経験学習を促すリーダーシップ(2)経験から学ぶ力
米長邦雄のアンラーニング、弟子の弟子になってV字成長
松尾睦