ローマ史に学ぶ戦略思考~ローマ史講座Ⅳ
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サビニ人略奪に見られる初期ローマの「ならず者」的性格
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一神教もアルファベットも貨幣も全て古代に生まれた
ローマ史に学ぶ戦略思考~ローマ史講座Ⅳ(1)古代の持つ意義と重み
本村凌二(東京大学名誉教授/文学博士)
現代人はローマ史から何を学ぶことができるのか。早稲田大学国際教養学部特任教授・本村凌二氏が、「人類の経験の全てが潜む」といわれるローマ史の中から名だたる人物を選び、その偉業に見える戦略思考を語る。人類史の8割は古代史であり、そこで一神教も文字も貨幣も生まれた。現代人にとっても古代は重みのある世界だ。(2016年9月30日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「歴史に学ぶ戦略思考 ローマ人を中心として」より、全8話中第1話)
時間:7分25秒
収録日:2016年9月30日
追加日:2017年5月30日
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≪全文≫

●毎年ロンドンに行き続ける秘訣


 本村でございます。火曜日にロンドンから帰ってきたばかりなものですから、今はまだ時差ぼけの調整に手間取っているところがあります。もうこの三十数年、1回も欠かさないくらい、毎年8月から9月にかけてロンドンに出掛けています。

 ロンドンには非常に恵まれた研究環境がありますし、私にとっては何よりも週末になると競馬がある。アスコット競馬場などです。ロンドンは自分の実益と趣味を兼ねて行ける場所だったので、「あんなにいい環境なのに、なぜみんな行かないのかな」と思っていましたが、やはり研究だけでは、皆さん行きませんし、行っても長続きしない。やはり何らかの趣味、それは競馬でなくても、サッカーなど何でもいいのですが、そういうモチベーションが幾つもあった方が長続きするのではないでしょうか。

 皆さんは経営者の方なので、私が言うのも口幅ったいのですが、私がそうやって毎年、ロンドンに行っていると、「お前はなぜそんなに毎年行けるんだ?」と聞かれます。その時、私がいつも皆さんに言うのは、「お金があるから行こうとか、時間をつくって行こうとしても駄目だ」ということです。もう最初から「行く」と決める。「行く」と決めておけば、お金については、いろいろ財政的な援助をしてくれるところがどこかにありますし、それを探すアンテナが何となく自分の中で目ざとくできるものです。お金の問題は、それで解決です。

 もう一つ、時間の問題も、私がもう夏に出掛けていると分かっていると、夏のシンポジウムをやるからとか、研究会をやるからなど、そういうものに夏に「出てくれ」とは誰も言わないのです。そういう環境が自然と出来上がってくる。だから私は、もう「当てがある/ない」よりも、「とにかく行く」ということを見せておけば、それでいい。それが、自分のロンドン渡航が三十数年、何となく続いてきた理由です。先ほどの、学問プラスアルファの趣味に関わるモチベーションの多様さ、それから、最初からアドバルーンを上げてしまうこと。そういうことで続けられてきたわけです。


●人類史の圧倒的大部分は、古代に属する


 今日は、短い時間の中で、ローマについてのお話をします。お話の中で、われわれが現代を生きる上で考えさせられるような人物であったり出来事であったり、そういうものを比較しながら紹介していきたいと思います...

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