東京五輪を考える
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成功する祝祭―日本人の美しい心ばえや道義を示す五輪に
東京五輪を考える(3)「不正」を乗り越え「道義」を示せ
猪瀬直樹(作家/参議院議員/日本維新の会 参議院幹事長)
オリンピック招致活動において、「IOC委員にお金を渡したのではないか」という疑惑が噴出した。だが猪瀬氏の実感では、招致活動のルールは厳しく、非常にフェアにことを進めたという。はたして、裏側で何が起きていたのか。さらにオリンピックを語るときに、その「祝祭性」をどう考えるかは欠かせない視点である。しかし、2021年5月から6月にかけて、「来日する選手や関係者が、新型コロナウイルスをうつすのではないか」ということばかりが、マスコミなどで騒がれた。それは「道義」ある態度といえるのだろうか? 五輪を考えるときに、本当に大切なこととは何か。(全3話中第3話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:9分11秒
収録日:2021年6月25日
追加日:2021年7月13日
≪全文≫

●招致の「不正」問題の真相とは?


猪瀬 それからこのあいだ、宮本亜門さんが、オリンピックの招致が決まったその日の会場で、「現金を配ったんだよ」といった人がいると。いった人が誰かは、これは推測してもらうしかないけど、皆さん、おわかりですよね。宮本亜門さんも、ちゃんといえばいいじゃないかと思います。

 だけど、はっきりいって、オリンピックの招致は非常にフェアにやったのです。サマランチ会長が辞めて、2001年以降は、一切、贈り物はいけないということで、招致活動も非常に厳しかったです。

 たとえば、直接ご飯をご馳走(ごちそう)してはいけないとか、そういう厳しいルールがいっぱいある。そうすると、どうやってIOCの委員にアピールしたらいいのか。で、いろいろ考えて、ロンドンオリンピックの招致活動に頑張った人に聞いたんですよ。

 そうしたらね、たとえばオペラの会場に行く。すると、IOC委員がオペラを予約した席がわかっている。その隣の席を取るわけです。それで、そのオペラに行って、「たまたま、お隣ですね」といって、仲良くなって話をする。『007』の国ですから、そのくらいのことはできてしまうのです。

 だから僕も、そういうつもりでやりましたよ。会合の流れのなかで、「ちょっとお茶でも飲みませんかね」なんていいながら、うまく話をしながら、ご飯をたべるくらいのことをやりました。だから、(お金を配るなどということは)絶対にできないわけ。

 ところが、それを破った人が、日本側にいたということです。だけど、それでオリンピックが取れたわけではないですから。それは2~3票は取れたかもしれないけれど。オリンピック全体は100票あるわけで、正しい票がほとんどですから。

 だから、そういうことをやった人が、「それで自分が取ってきたんだ」などという顔をしていることが問題なんですね。そうじゃなくて、非常にフェアにやったんですね。

 結局、それで犠牲になったのは、竹田恆和JOC会長が辞めざるをえなくなりましたよね。フランスの検察に呼ばれるということで。だから彼はそれで、詰め腹を切らされてしまったんですよね。

 セネガルという国がありますが、その(お金を渡したという)変な人がやった話というのは、セネガル国籍の人なんですよね。なんでフランスの検察が、あんなにオリンピックのことをやっているのかといえば、セネガル...

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