●「シグネチャー・パビリオン」と「いのちの遊び場クラゲ館」
皆さん、こんにちは。音楽や数学、STEAM教育などをしている中島さち子です。2025年に開催されている大阪・関西万博(日本国際博覧会)では、テーマ事業「いのちを高める」のプロデューサーも務めています。
今回の万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。多様ないのちが輝く未来社会をどうデザインするか、これが万博全体のテーマです。万博においては必ずテーマを表現するプロデューサーがいて、その人がテーマ館というものをつくります。
例えば、1970年の大阪万博のテーマは「人類の進歩と調和」で、これを表現するテーマないしテーマ事業のプロデューサーとして任命されたのが岡本太郎さん。そして、彼がつくったテーマ館(パビリオン)が「太陽の塔」となります。
今回は、そのテーマ事業プロデューサーが「いのちは複雑だ」ということでなんと8名もおりまして、八者八様にパビリオンを建てています。なので、全部で8パビリオンがあって、それらを「シグネチャー・パビリオン」と呼んでいます。
私のテーマ事業は「いのちを高める」。遊びや学び、芸術やスポーツを通じて生きる喜びや楽しさを感じ、共にいのちを高めていく事業を共創(コクリエーション)する場をつくっていくことがミッションなわけですが、そのパビリオンはなんと「いのちの遊び場クラゲ館」といいます。
●2025大阪・関西万博・三つの特徴
ここで、万博の3つの特徴をお話ししたいと思います。
まずはやはり世界中の人が集うことだと私は思います。今回は158の国・地域と9の国際機関が参加します。約160のいろいろな国などの人たちが集まっているわけです。これだけの人たちが集まって、まるで世界旅行をしているような気持ちで、「じゃあ、ちょっとあそこに行ってこようかな」「ここに行こうかな」といって旅ができるという催しが半年間も続くのは、やはり万博ならではの醍醐味です。
もう1つの特徴は、やはりテーマがあることだと思います。先ほども言いましたが、テーマは万博にとってとても大事です。今回の場合は「いのち」です。「いの...