編集部ラジオ2025
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
学力喪失と「人間の理解」の謎…今井むつみ先生に聞く
編集部ラジオ2025(24)「理解する」とはどういうこと?

27.なぜ伝わらない?理解の壁の正体を今井むつみ先生に学ぶ
2025年11月13日配信予定
講義一覧を見る▼
今井むつみ先生が2024年秋に発刊された岩波新書『学力喪失――認知科学による回復への道筋』は、とても話題になった一冊です。今回、テンミニッツ・アカデミーでは、本書の内容について著者の今井先生にわかりやすくお話しいただきました。子どもの学力の危機ばかりではなく、「物事を理解するとはどういうことか」に深く迫り、さらにAI時代の問題点についてもご言及いただいた講義となりました。

今回の編集部ラジオでは、この講義について紹介させていただきました。

まず今井先生が書かれた『学力喪失』ですが、この本では最初から5章まで、「実際どれだけ今のお子さんが学力で苦しんでいるか」の実例が展開されます。「なるほど、こういうところで引っかかるのか」と、この部分も興味深い内容なのですが、とりわけ興味深さを増してくるのが、実は第6章以降です。

第6章の「まとめ」から第7章、第8章と読んでいくにつれ、まるで「小さいお子さんが言葉を覚えていって、その抽象化をしていく過程」について、深く理解できるのです。まさに「わかる喜び」を実感できる1冊です。

そもそも、「言葉」は暗記することで身につけるものではありません。「抽象度の高い言葉」は、私たちが思考していく上で欠かせないものですが、それは赤ちゃんのときからすぐに理解できるものでもありません。では、子どもたちはどうやって抽象的な概念を身につけていくのか。たとえば、今井先生は「2分の1と3分の1、どちらが大きいですか?」という問いに約24%の子どもが誤答する例をご紹介くださいますが、そのようなことが、なぜ起きるのか。

その「からくり」について、まず今回の編集部ラジオでポイントを紹介させていただきました。また併せて、生成AIが「しれっと間違える(=ハルシネーション)」事例などを挙げながら、AIが「本当に理解をしているのかどうか」について今井先生に迫っていただいた部分も紹介しております。

人間が「理解する」とはどういうことかが、よく見えてくるこの講義の見どころを、今回も編集部ラジオでお話ししました。ぜひ講義視聴のご参考にしていただければ幸いです。
時間:11分23秒
収録日:2025年9月29日
追加日:2025年10月16日
カテゴリー:
≪全文≫
※本動画は付属のテキストはございません。


(※今回の「編集部ラジオ」で紹介する講義)

◆今井むつみ先生:学力喪失の危機~言語習得と理解の本質(全5話)
(1)数が理解できない子どもたち
なぜ算数が苦手な子どもが多いのか?学力喪失の真相に迫る
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5956

■今井むつみ先生の講師ページ
https://10mtv.jp/pc/content/lecturer_detail.php?lecturer_id=370

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
禅とは何か~禅と仏教の心(1)アメリカの禅と日本の禅
自発性を重んじる――藤田一照師が禅と仏教の心を説く
藤田一照
法隆寺は聖徳太子と共にあり(1)無条件の「和」の精神
聖徳太子が提唱した「和」と中国の「和」の大きな違いとは
大野玄妙
西洋哲学史の10人~哲学入門(1)ソクラテス 最初の哲学者
ソクラテス:「フィロソフィア」の意味を問う最初の哲学者
貫成人
世界神話の中の古事記・日本書紀(1)人間の位置づけ
世界神話と日本神話の違いの特徴は「人間の格づけ」にある
鎌田東二
日本人が知らない自由主義の歴史~後編(1)ニューリベラリズムへの異議
ハーバート・スペンサーとダイシー…20世紀の危機の予言者
柿埜真吾
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ

人気の講義ランキングTOP10
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(2)バイアスの正体と情報の抑制
『100万回死んだねこ』って…!?記憶の限界とバイアスの役割
今井むつみ
内側から見たアメリカと日本(1)ラストベルトをつくったのは誰か
日本でも中国でもない…ラストベルトをつくった張本人は?
島田晴雄
徳と仏教の人生論(6)物事の本質を見極めるために
「境地は裏切らない」とは?禅の体験から見えてきたもの
田口佳史
学力喪失の危機~言語習得と理解の本質(5)AIに記号接地は可能か
人間とAIの本質的な違いは?記号接地から迫る理解の本質
今井むつみ
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
戦争と暗殺~米国内戦の予兆と構造転換(1)内戦と組織動乱の構造
カーク暗殺事件、戦争省、ユダヤ問題…米国内戦構造が逆転
東秀敏
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(1)習近平の歴史的特徴とは?
一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界
垂秀夫
大谷翔平の育て方・育ち方(1)花巻東高校までの歩み
大谷翔平の育ち方…「自分を高めてゆく考え方」の秘密とは
桑原晃弥
編集部ラジオ2025(26)ソニー流!多角化経営と人材論
ソニー流「人材の活かし方」「多角化経営の秘密」を学ぶ
テンミニッツ・アカデミー編集部
危機のデモクラシー…公共哲学から考える(3)カントの公共性論
いま学ぶべきカントの挑戦~なぜ「公開性」が重要なのか
齋藤純一