クーデターの条件~台湾を事例に考える
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
2・26事件の失敗に学ぶ!? クーデターを成功させるためには
クーデターの条件~台湾を事例に考える(3)クーデターの具体的手段と外的要因
上杉勇司(早稲田大学国際教養学部・国際コミュニケーション研究科教授/沖縄平和協力センター副理事長)
クーデターを成功させるためには、鎮圧側との攻防を制しなければならない。ではそれはどのように実現できるのだろうか。そこには、単に正面から抵抗するのではないさまざまな戦略があり得る。台湾でのクーデターを想定し、具体的な手段と、その鍵を握る中国とアメリカの動きについて考える。(全6話中第3話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツ・アカデミー編集長)
時間:10分20秒
収録日:2025年7月23日
追加日:2025年10月10日
≪全文≫

●鎮圧側の人間を取り込むという戦略


上杉 皆さんにちょっと考えていただきたいのですけれど、皆さんが民進党側のクーデターを起こす立場だったら、どうしたら今回の決起を成功させることができるのかと。

 民進党の、国軍の第6軍はこのあたり(台北市の周辺)に今いて、首都(台北市内)には憲兵隊がいます。陸軍と憲兵隊は必ずしも同じ命令系統ではないのだけれど、両方とも総統の直轄です。総統がいて、国防部長がいて、国防部長というのは防衛大臣みたいなものです。その下に陸軍と憲兵隊がいます。憲兵隊の司令長官は中将です。

―― いかがでしょうか。もし民進党側で、クーデターを起こしたいと考えたときに、どうやって成功させるかというところです。

上杉 憲兵隊の任務は総統の防衛、首都の防衛、こういう軍事的な反乱に対する制圧の任務をしていて、首都を防衛している中で、首都から1時間から30分ぐらい離れたところに位置している民進党がどうやって政権を奪取するかです。

―― どなたか、私ならこうするという方、いらっしゃいますか。

(会場の回答) 憲兵隊の服装をさせた工作員を何十名か送り込む。

上杉 (それは)攪乱するということですね、偽装して。

 2・26事件のときも、近衛部隊が普通の陸軍とは違うシンボルを付けていたので、そういうことをやる可能性はあります。

―― あのときは、2・26事件のときもこの事例を考えるときにすごく参考になると思うのです。2・26事件の失敗要因として先生がお書きになっていたのが、首都圏の中に対抗できる部隊がけっこうあったということです。

 それから海軍が別なので、海軍が陸戦隊を横須賀なりどこかに準備をしていることです。あとは、昭和天皇が「朕自ら近衛師団を率いて討伐する」と、激怒されたということです。そのあたりが込みで、結局うまくいかなかったのでということでしたけれど、台湾の場合は逆に近くにいなかったりするので、それはそれなりの難しさがあるように思うのですけれど、答えとしては、どうなのでしょうか。

上杉 そうですね。もちろん重要になってくるのは多数の兵を動かせるような実戦の部隊なので、そうなると、実戦部隊はここ(台北市の周辺)の機動歩兵旅団と機甲旅団(装甲車の旅団)です。これ(右下)がヘリコプター部隊です。ヘリコプター部隊と歩兵部...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
クライン『ショック・ドクトリン』の真実(1)ショック・ドクトリンとは何か
100分de名著!?『ショック・ドクトリン』驚愕の印象操作
柿埜真吾
教養としての「人口減少問題と社会保障」(1)急速に人口減少する日本の現実
毎年100万人ずつ減少…急降下する日本の人口問題を考える
森田朗
躍進するインドIT産業の可能性と課題(1)下請けから世界の中心へ
インドが世界有数のIT産業の拠点へと発展した理由
島田晴雄
資産運用の思考法…経済や市場の動きをどう読むか
市場予測のポイント…短期・中期・長期の視点と歴史的洞察
養田功一郎
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(1)最新研究から見えてくる未来像
AI大格差…なぜ日本の雇用環境では「ショックが大きい」のか?
宮本弘曉
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(27)昭和の名将・根本博
【10min解説】根本博…戦後の内蒙古での激闘と台湾での義戦
テンミニッツ・アカデミー編集部
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
近現代史に学ぶ、日本の成功・失敗の本質(6)東條内閣で行われた行政改革
悲惨な末路につながった東條英機内閣での兼職と省庁再編
片山杜秀
おもしろき『法華経』の世界(2)『法華経』と「神道」の共通性
『法華経』と「神道」はアバター!?通底する世界観とは
鎌田東二
昭和の名将・根本博…内蒙古・終戦後の戦い(1)軍人の本義を貫いた根本博中将
ソ連軍から在留日本人4万人を守れ…内蒙古での「戦後」の激闘
門田隆将
昭和の名将・根本博…台湾での恩義の戦い(5)1人の力で歴史を変えた男たち
大義にもとづく「個人の決断と行動」が歴史を動かす…名将の教訓
門田隆将
資本主義の再定義…哲学で考える(2)今の時代の人間観と共生
「共生」の本当の意味とは?…人間はHuman Co-becoming
中島隆博
地政学入門 歴史と理論編(1)地政学とは何か
地政学をわかりやすく解説…地政学の「3つの柱」とは?
小原雅博
死と宗教~教養としての「死の講義」(5)仏教の死:日本編
極楽往生、坐禅、法華経…日本人はいかに死を乗り越えるか
橋爪大三郎
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫