中国の「なぜ」
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日本の戦後は国際裁判や条約で被当事国不在から始まった
中国の「なぜ」(6)なぜ「日中関係はうまくいかないのか」
なぜ日中関係は上手く行かないのか、その答えは戦後の不幸な日中関係史にある。中国で歴史認識問題が噴出した経緯と契機を解説する。(全8話中第7話)
時間:8分23秒
収録日:2013年8月5日
追加日:2014年2月24日
 では、今回は、現代の問題に触れたいと思います。『なぜ「日中関係は上手く行かないのか」』というテーマでやります。なぜ日中関係は上手く行かないのかといったときに、その時代をどれくらい遡るかという大命題がありますが、とりあえずは直近の日中関係に触れてみたいと思います。


●国際的裁判と条約での被当事国不在から始まった日本の戦後


 ご存知のとおり、いまは尖閣の領有権を巡って、あるいは歴史認識も、とにかく日中は険悪な雰囲気です。首脳会談もいつやれるか分からない。尖閣問題は単に漁船や工船が出て行くだけでなく下手をすれば軍事衝突の危険性もある。一体なぜそうなのか。これには、実は日中の戦後の非常に不幸な歴史があるわけです。

 それはどういうことかと言いますと、例えば、東京裁判がありました。そのときには、いまの中華人民共和国ができていないから、参加していないわけです。つまり、あれだけの戦争があったときの主体は中華人民共和国、共産党政権ではなくて、台湾に逃れて行った国民党だったわけですから、数百万人の人間が向こうに出て行っているわけです。

 それから、戦後の日本の世界における立場を規定する1951年のサンフランシスコ講和条約ですが、ここにも中華人民共和国は出席していないのです。このときはソ連も出ていません。なぜならば、中華人民共和国は既にその段階では建国宣言していますが、まだ国連が国家として認めていなかったものですから、イギリスだけは認めていましたが、ソ連も認めていませんでした。

 それから、韓国はどうかというと、韓国は当時、日本の植民地、属国であったからという理由で、サンフランシスコ講和条約への参加が許されていないのです。

 つまり、日本の戦後というのは、日本が本当に何事かをした中国大陸や朝鮮半島で、その被当事者である韓国政府や中国、大陸の人は呼ばれていなかったという歪な構造で、まず日本の戦後がスタートしたということが大前提にあります。


●歴史認識不問のまま国交正常化を進めた日中の事情


 それで、中国と日本が国交正常化するのは、実に1972年ですから、戦争が終わってから26年間も経ってしまっている。そうしますと、一体何が起こるかということなのです。つまり、戦争をやった。しかし、その結果、和解まで26年も経っていると、一体あのときに何をやったのか、どういうことがあったのかとい...

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