日本政治の俗説に反論する
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
小選挙区は政治家を小粒にするという議論は世界で通用せず
日本政治の俗説に反論する(1)小選挙区は悪い制度なのか
星浩(ジャーナリスト 元 朝日新聞社 特別編集委員/TBSスペシャルコメンテーター)
国内政治の論点の一つに、「小選挙区制度罪悪論」がある。中曽根首相の靖国公式参拝以来、日本の政界を見続けてきた朝日新聞の政治記者が、小選挙区制度の成立と理念、長所・短所を明らかにし、その活用法を徹底的に解説する。
時間:20分09秒
収録日:2014年2月14日
追加日:2014年2月24日
カテゴリー:

●中曽根番記者から始まった日本の政治ウォッチング


 朝日新聞の星です。よろしくお願いいたします。

 ここ30年ほど、私は日本の政治ウォッチをしてきました。始まりは1985年の中曽根康弘政権。いわゆる総理番記者として中曽根さんを1日中フォローする仕事からスタートして、今日に至っています。

 1985年の夏は非常に思い出深い夏です。8月15日の終戦の日に中曽根総理が靖国神社に公式参拝をしました。非常に暑い日だったことを、今でも覚えております。

 その前段、靖国神社の公式参拝をするための準備として、中曽根総理は有識者に「公式参拝は可能か」を諮問しました。これは藤波孝生官房長官のもとに集められた有識者の懇談会を基本とし、靖国神社参拝のあり方について意見を求めていきました。結局そこでは、「やり方によっては、憲法に抵触しない参拝が可能である」という意見がまとめられ、それに基づいて総理の公式参拝が実現したわけです。

 29年前になりますが、内外にいろいろな議論が起こりました。現在とはやや違う角度から総理の公式参拝が論議されましたが、その一つとして、政治と宗教のあり方が問われました。つまり、総理大臣が「靖国神社」という宗教施設を参拝するのは、特定の宗教をエンカレッジ=支援する行為になるのではないか。それは、憲法に抵触するのではないか。ここが、一番大きなテーマだったのです。


●中曽根さんが参拝に踏み切った理由、一度で終わった理由


 「靖国懇」という有識者の機関は、公私の別をきっちり分け、玉串料の払い方などに気を付ければ、特定宗教の支援には当たらないと結論を出し、中曽根さんは参拝に踏み切りました。

 これには非常に大きな反応がありましたが、参拝の直後に中国では靖国神社参拝を糾弾する学生のデモが起きました。中国で混乱が起きたのを見て、中曽根さんは「翌年の参拝は見送る」と決めました。それで最終的には、総理の公式参拝は一度限りということになったわけです。

 参拝当時の官房長官は藤波孝生さんでしたが、翌年には後藤田正晴さんが2度目の官房長官として就任しました。この後藤田さんが靖国参拝反対派であることもあり、中曽根さんは2度目の参拝は見送る経緯もありました。

 総理大臣というものが、いたって周到に準備を重ね、法律や外交の問題をクリアしながら「参拝」に道を開いていくのだという経過を、私も目の...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
プーチンのロシア―その思想と戦略―(1)プーチン政治の特徴
ロシア皇帝のように悪者を叱る人…プーチンの思想と歴史観
山添博史
半導体から見る明日の世界(1)世界的な半導体不足と日本の可能性
なぜ世界の半導体不足は起きた?台湾TSMCと日本復活への鍵
島田晴雄
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博
紛争が絶えない世界~私たちは何ができるか(1)「戦争の世紀」から再び戦争の時代へ
再び戦争の時代へ――私たちは何を考え、どう動くべきか
小原雅博
経済社会と「隠れた価値」の行方(1)経済の中の価値
人間の幸福と「価値」…お金以外の「隠れた価値」をどう考えるか
吉川洋
政治思想史の古典『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ(1)二人の思想家
モンテスキューとルソー…二人の思想家の共通の敵とは?
川出良枝

人気の講義ランキングTOP10
テロメアから考える「アンチエイジング」(1)老化とテロメアの関係
テロメアの長さが「がんリスク」と「老化」のカギを握る
堀江重郎
「満洲」から考える日本とアジア(3)「渤海」とはいかなる国か
謎の「渤海」…7世紀末から10世紀まで満洲で栄えた渤海と奈良時代以降の日本との交流の背景は安全保障
宮脇淳子
編集部ラジオ2026(32)鎌田東二先生の法華経講義解説-1
【10min名作探訪】鎌田東二先生の『法華経』講義の核心ビジョン
テンミニッツ・アカデミー編集部
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
モンゴル帝国の世界史(1)日本の世界史教育の大問題
なぜ日本の「世界史」はいびつなのか…東洋史と西洋史の違い
宮脇淳子
おもしろき『法華経』の世界(1)法華経はSFだ!
法華経はSFだ!…心を元気にしてくれる法華経入門
鎌田東二
仏教とキリスト教が照らし出す日本の宗教(1)神とは何か、そして天皇とは?
日本と世界の「神と信仰」の違いは?…そして天皇の大切な役割
橋爪大三郎
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か(1)AIに置き換わる仕事と人間がやる仕事
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か…人間がやるべきこととは?
橋爪大三郎
中国史概説~『皇帝たちの中国』を読む(1)なぜ「中国史はつまらない」のか?
驚きの中国史~「中国史はつまらない」という通説の裏の波乱の真実
宮脇淳子
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫