日本政治の俗説に反論する
この講義シリーズの第1話
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
冷戦は終わったのに基地負担コストをいつまで背負うのか
日本政治の俗説に反論する(3)外交の全体像を描く時だ
星浩(ジャーナリスト 元 朝日新聞社 特別編集委員/TBSスペシャルコメンテーター)
戦後日本の歴史は、日米同盟と安保条約抜きには語れない。だが、そのコストとリスクを分かつ関係は時代とともに変質し、抜本的な見直しが求められている。日米同盟の現状と今後の見通しを、星浩氏が明快に解説する。
時間:13分55秒
収録日:2014年2月14日
追加日:2014年4月3日
カテゴリー:
≪全文≫

●日米同盟の最初の節目、日米安保改定


今回は少し趣向を変えて、外交問題で、日米同盟の現状と今後の見通しについての話をしてみましょう。
日米同盟には、戦後いくつかの節目がありました。第一に挙げられるのはもちろん、1960年の日米安保改定です。これは現安倍総理の祖父、岸信介首相が実現したものです。
ここではっきりと、日本とアメリカの役割分担がなされました。日本は米軍の基地を提供する。そして、日本が実際に攻められたときには、アメリカが反撃をする。言い換えれば、日本は基地というコストを払い、アメリカは実際の戦闘行為を仕切っていくというかたちでリスクを払う。コストとリスクをお互いに分担し合うということで、日米同盟は成り立ってきたわけです。
とりわけ冷戦時代、アメリカとソ連が角を突き合わせているときは、この日米同盟は非常にうまく機能しました。アメリカは近代兵器をどんどん開発して、ソ連と向き合う。日本は、それをアメリカの後方で支える。最終的には、アメリカはSDIという宇宙兵器の開発にまで乗り出し、ソ連のミサイルシステムを無力化します。結果としては、冷戦という一種の戦いでソ連が敗れ、アメリカが勝利したということになったのです。

●冷戦のもたらした経済的繁栄と政治的腐敗


この冷戦構造は、実は日本に非常な繁栄をもたらしました。つまり、日本は防衛費をGDPの1パーセント以下という非常に少ない額に抑えて、その分を経済発展に費やすことができたからです。そういう意味で、冷戦構造は日本の繁栄を築いた一つの要素でもあるわけです。
しかしまた、この冷戦下の日米安保体制は、ある意味で日本に一つのゆがみのようなものももたらしてきました。
どういうことかと言いますと、アメリカの世界戦略の中で、最優先事項はとにかくソ連と向き合うことだったということです。その典型的な例として、中南米などの諸国に対して、反共国家であればアメリカがテコ入れしたということがあります。
つまり、反共であれば多少の独裁や腐敗は大目に見て援助するというやり方を、アメリカは国益としてやってきたわけです。日本の場合も、ソ連と向き合うことを優先するために、アメリカは日本の反共・自民党体制を支援しました。これは遠い遠い昔ではありますが、CIAの資金が自民党に流れていたということも、一部暴露されております。
亡くなった梶山静六代議...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
クライン『ショック・ドクトリン』の真実(1)ショック・ドクトリンとは何か
100分de名著!?『ショック・ドクトリン』驚愕の印象操作
柿埜真吾
お金とは何か?…金本位制とビットコイン(1)お金の機能とその要件
お金の「3大機能」とは何か? そしてお金のルーツとは?
養田功一郎
危機のデモクラシー…公共哲学から考える(1)ポピュリズムの台頭と社会の分断化
デモクラシーは大丈夫か…ポピュリズムの「反多元性」問題
齋藤純一
戦略的資本主義と日本~アメリカの復活に学ぶ5つの提言
戦略的資本主義とは?日本再生へアメリカに学ぶ5つの提言
片瀬裕文
財政問題の本質を考える(1)「国の借金」の歴史と内訳
いつから日本は慢性的な借金依存の財政体質になったのか
岡本薫明
躍進するインドIT産業の可能性と課題(1)下請けから世界の中心へ
インドが世界有数のIT産業の拠点へと発展した理由
島田晴雄

人気の講義ランキングTOP10
老子の神髄(1)「絶対自由の境地」を求めて
『老子』が求める「絶対自由の境地」とは?…そして創造長寿へ
田口佳史
中国春秋戦国時代と始皇帝(4)秦と周辺国の激烈な戦い
秦と周辺国の激戦の真実に迫る…各国の兵力と秦の戦略とは?
鶴間和幸
編集部ラジオ2026(23)上半期人気ランキングBest30
【編集部ラジオ】令和8年上半期人気ランキングBest30
テンミニッツ・アカデミー編集部
中国史概説~『皇帝たちの中国』を読む(4)5人の皇帝と現代中国
特筆すべき5人の皇帝…中国史を知らなければ現代中国もわからない
宮脇淳子
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(1)最新研究から見えてくる未来像
AI大格差…なぜ日本の雇用環境では「ショックが大きい」のか?
宮本弘曉
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
日本の財政の真実を検証する(4)日本の台所事情と財政の本義
「1秒間に41万円?」…この数字はいったい何を意味するか?
宮本弘曉
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か(1)AIに置き換わる仕事と人間がやる仕事
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か…人間がやるべきこととは?
橋爪大三郎
「進化」への誤解…本当は何か?(1)進化の意味と生物学としての歴史
実は生物の「進化」とは「物事が良くなる」ことではない
長谷川眞理子
福田恆存とオルテガ、ロレンス~現代と幸福(4)福田恆存とは誰か?
「一匹と九十九匹と」…政治と文学の関係を問うた福田恆存
浜崎洋介