グローバル環境の変化と日本の課題
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働き方改革の鍵はエンゲージメント、経営者の腕の見せ所
グローバル環境の変化と日本の課題(6)組織改革と課題解決のために
石黒憲彦(独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)理事長)
グローバル経済を生き抜くための「攻めの経営」が必要な日本企業だが、旧態依然とした企業体質のままではそれも実現できない。組織体制や経営者のマインドはいかに改革すべきなのか。質疑応答を通じて、これからの日本企業のあるべき舵取りを具体的に提案する。(全6話中第6話)
時間:7分10秒
収録日:2025年1月17日
追加日:2025年4月8日
≪全文≫

●「攻めの経営」に必要なオープンな組織体制


 【質問1】日本は成長しておらず、デフレはまだ残っているという話について。ほとんどの日本のメーカーで「値入をする」という一番重要なところを行う営業本部長クラスを見たことがなく、そこは事業部長クラスか、もしくは下手したら課長クラスが行っている。それを誰も指摘せず、どのコンサルも言わず、日経新聞にも滅多にそんな論点は出ない。ここが課題ではないか。いろいろな会社を見てこられ、実際に会社の経営もされている立場から、そのあたりはいかがでしょうか。

石黒 もっと値付けのところには自信を持ったらいいのです。まずおっしゃる通り、日本の典型的大企業が事業部で縦割りになっているというのは本当に感じます。

 おっしゃるように、いわゆる事業部長がサラリーマン的にタコツボ化して、それで、かつ自信を持って、例えば全体を俯瞰して経営者のセンスで、例えば値決めしたり、交渉したりというのは、どこの大企業もそこまでは全然いけていないのです。そのいけていない企業のまま、今残っているとしたらこれから倒れていきます。そういうものを壊して、今動き始めている、攻めの経営に転じている会社は間違いなく伸びていくと思います。


●エネルギー問題は喫緊の課題


 【質問2】エネルギーや食料の需給問題について。マクロベースでも個別ベースでもいいので、もしお考えがあればお聞かせください。

石黒 私どもがエネルギーを直接は扱っていないので触れなかったのですけれど、これは大問題で、データセンターがこれだけ増えて、かつAIの時代になったときに、今の電力の需給はすごく危ないのです。

 今、関東の(電力需給の)予備率は3パーセントぐらいしかないのです。だからよく真夏で、ときどき「皆さん、節電をお願いします」などと言っているのは、それぐらいエネルギーの需給は逼迫しています。そういう意味で、さらにこれからデータセンターなどがボンボン立地していくと、おそらく足りないのです。

 だから、正直言って、チラッと新聞に出ていて、今でもまだネガティブですけれど、いわゆる新潟の東京電力の柏崎(原発)はもう動かさないとおそらく足りなくなります。

 それから、LNG(液化天然ガス)なども、気をつけないと中長期的には足りないので、アメリカから例えばそれこそトランプとのディール材料になるかもしれま...

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