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DATE/ 2024.04.28

全国の「危ない交差点」ワースト5

 大多数の人がかかわる可能性の高い事故といえる「交通事故」ですが、どんな場所で発生しやすいかご存知でしょうか。「交差点では?」と思われたとしたら、その予測は大正解です。

 2022年のデータをみてみると、半数を超える56.7%が交差点で発生している結果が出ており、まさに「交差点は最も身近な危険地帯」といえる状態を呈しています。

2022年版「危ない交差点ワースト5」

 一般社団法人日本損害保険協会(以下「日本損害保険協会」)が、全国の地方新聞社の協力を得て作成した、2022年版の「全国交通事故多発交差点マップ」(以下「マップ」)を発表しました。

 マップは、交差点での交通事故防止ならびに軽減を目的に、人身事故の半数以上が交差点および交差点付近で発生していることに着目して2008年から毎年発表されており、都道府県別の「危ない交差点ワースト5」について、交差点の特徴や事故の状況や要因と予防方策などを、航空写真や地図ならびにデータを用いて、具体的にわかりやすく紹介しています。

 ちなみに、マップから全国の「危ない交差点」ワースト5をピックアップした結果は以下になります。

・1位(19件):熊野町交差点(東京都)
・同率2位(18件):東天満交差点(大阪府)、長田交差点(兵庫県)
・同率4位(16件):大原交差点(東京都)、宮前橋交差点(東京都)、高岳交差点(愛知県)、谷町9丁目交差点(大阪府)
・同率8位(15件):新宿五丁目交差点(東京都)、新宿四丁目交差点(東京都)、東川崎交差点(兵庫県)、神戸市西区櫨谷町長谷385番地付近交差点(兵庫県)、芦屋高校前交差点(兵庫県)

「重点地域」と「要注意地域」

 ところで「危ない交差点」には、具体的にどのような特徴や傾向があるのでしょうか。過去の資料になりますが、ここからは日本損害保険協会の委託を受けた総合建設コンサルタントの建設技術研究所が、マップの2007~2015年の過去9年間のデータを分析しまとめた「事故多発交差点マップ過去データ分析 報告書」(以下「報告書」)を参考にみていきたいと思います。

 まず、都道府県ごとの傾向分析における全体的な趨勢としての事故件数のうち、「死傷事故」は首都圏・中京圏・近畿圏の三大都市圏と福岡県で多発しており、同様に「死亡事故」についても死傷事故件数と概ね同傾向で、三大都市圏と福岡県で多発しています。

 そのため、「事故が多発する」または「近年増加している」といった課題が顕在化した都道府県を「重点地域」として選定する「重点地域の抽出」のうち、「死傷事故多発」の「重点地域」に東京都・大阪府・福岡県・静岡県が選ばれ、「要注意地域」に神奈川県・愛知県が選ばれています。

「事故多発交差点」の分析と特徴

 また報告書の分析によると、「事故多発交差点」の特徴として、「交差点形状」では交差点枝数は「4枝」が最も多く全体の約8割を占めていること、主道路の車線数「4車線以上」と交差点規模「大交差点」が各々約8割であり、かつ交差点規模が大きいと事故多発交差点になる傾向があるとしています。

 同様に「交通状況」では、大前提として交通量が多い傾向があること、主道路の約7割が「国道」で従道路の約4割が「市区町村道」と最も多いこと、信号交差点が密集する区間であることなどを挙げています。

 そのうえで、道路の容量に対し交通量が飽和状態に近づいた際や交通混雑等により走行速度が低下するときなどに事故多発交差点になる傾向があるとしていますが、一方で重大事故が発生しやすい等の特徴はないことや高齢者の影響は小さいことも述べています。

 なお、事故多発交差点でよく起こる3つの事故形態は、1)追突、2)右折時、3)左折時の順に多く、この3類型で約8割を占めているそうです。ちなみに具体例として、1)追突:交差点手前の沿道施設が多く立地する場所や信号のある交差点手前で前車に衝突、2)右折時:交差点内で対向車と衝突または右折先の横断歩道付近で自転車・歩行者と衝突、3)左折時:交差点内で左後方からの二輪車・自転車と衝突または左折先の横断歩道付近で自転車・歩行者と衝突などがあり、より一層の注意喚起が求められます。

“常連交差点”の傾向と特徴

 さらに報告書では、過去8年間で4回以上ノミネートされた交差点を“常連交差点”として抽出しています。“常連交差点”は全国で89箇所あり、事故多発交差点全体の上位7%に相当しています。

 また、傾向を分析したうえで判明した特徴には、全国42都道府県に散らばっていて一つの都道府県で最大4箇所と均一に分布していること。交差点枝数は「4枝」が最も多く、全体の約9割を占めていること。9割以上が「4車線以上」、全体の約7割の形状が「十字」であり、かつ半数以上が「大大交差点」などが列挙されています。

 そして、“構造特性”として、「市街地中心部に位置し、交差点規模が大きく、さまざまな交通の輻輳が生じていると想定される」ことならびに、“事故特性”として「交差点密度や交通量が多く追突が増加するほか、交差点規模の大規模化に伴い、右左折時を中心に周辺の車両や自転車・歩行者への注意が向きづらい環境にある」とまとめられています。

 いかがでしたでしょうか。全国に散らばる「危ない交差点」を通して、「危ない交差点」を他人事ではなく自分事として、さらには「交差点は危ない」ということをあらためて感じていただけたのではないでしょうか。より一層の注意とともに正しいデータや予防方策を活用し、さらなる交通安全を心がけたいものです。

<参考サイト>
・日本損害保険協会:交通事故多発交差点マップ
https://www.sonpo.or.jp/about/useful/kousaten/2022/
・日本損害保険協会:「全国事故多発交差点マップ」過去データ分析 報告書
https://www.sonpo.or.jp/report/publish/bousai/kousaten-report.html
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