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上甲氏の人生観を変えたマザーテレサの一言とは?
松下政経塾で14年間、青年塾で18年間、人材育成に携わってきた志ネットワーク代表・上甲晃氏が大変感化されたのは、マザーテレサだという。
かつて、上甲氏はマザーテレサに会うため、インドのカルカッタ(現在のコルカタ)を訪れたことがある。当時、カルカッタは人口のおよそ5分の1に当たる200万人が路上生活者で、死にかかっている人も多かったそうだ。
その地でマザーテレサたちが行っていたのは、死にかかっている人から順番に抱きかかえ、“死を待つ人の家”と呼ばれるところに連れていき、最期の瞬間まで介抱することだった。
それを見た上甲氏が気になって理由を尋ねると、マザーテレサは「あの人たちはイエス・キリストです」と短く答えた後、こう付け加えた。
「イエスキリストはこの仕事をしている私が本物かどうかを確かめるために、私の一番受け入れ難い姿をして現れるのです」
その時、人生が変わったと上甲氏は話す。それまで他人が自分に合わせて変わってくれることばかり考え、どれだけ人を批判し、責めてきたことか。
全ての人間の中で唯一責任を持って変えられるのは自分しかいない。そのことに自分で気が付き、自分で自分を変えることが、最高の精神の自由である。そう気付いたと上甲氏は言う。
松下幸之助氏は、いつもこう言っていたそうだ。「いいときは皆のおかげ。悪いとき、原因は全て自分にある」。だから、悪いことがあればあるほど、成長していくのだ。
最後に、松下政経塾での14年間の結論として上甲氏が挙げた言葉は「自ら変わる勇気を持つ」だった。
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