社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
海外に住む日本人が最も多い国はどこ?
グローバル化と言われるだけあって、やはり海外で暮らす日本人は増え続けています。では、海外に住む日本人がどのくらいいるかをみなさんは知っていますか。また、海外に住む日本人が最も多い国と都市はどこだかわかりますか。外務省の海外在留邦人数調査統計をもとに、最新の海外在留邦人事情をお伝えします。
海外在留邦人は大きく長期滞在者と永住者に分かれます。これは期限があるかないかの違いです。永住者はその名の通り、その土地に期限なく永住する権利を持っている人のことです。
さて、海外在留邦人はどこに一番多くいると思いますか。国別と都市別のベスト5をご紹介します。まずは国別のランキングです。5位はカナダです。数は7万3千人ほどで、全体の約5.2パーセントを占めています。4位はタイ。ほぼカナダと同じくらいで、約7万5千人。それから3位はオーストラリアで約9万8千人。2位は中国で12万人。
圧倒的なのが1位の米国です。約44万6千人で、全体の32パーセントほどを占めています。世界の二大経済大国に在留邦人の40%以上が暮らしているというわけです。
3位はもう一度米国、ニューヨーク都市圏は約4万7千人。4位に中国の上海が入りました。約4万人。5位がシンガポールで約3万6人でした。この5つの都市で在留邦人の約17.9パーセントを占めています。
ロサンゼルスは歴史的に日本との関係が深く、リトル・トーキョーやリトル・オーサカと呼ばれるエリアもあるくらいです。そのため、おいしい日本食レストランがあり、日本製のものも手に入りやすくなっています。
また、ロサンゼルスは留学先の定番で、世界中から留学生が集まります。年間を通じて雨が少なく、温暖なため、過ごしやすい気候であることも人気の理由でしょう。一方のニューヨークは気候的には決して過ごしやすいとはいえません。特に冬は極寒です。
在留邦人が増加していく傾向は今後も続くことでしょう。実際に、みなさんのまわりでも海外で働いていたり、留学している人が以前よりも増えているのではないでしょうか。他方、日本で働く外国人の方も増加していますね。みなさんなら、どこの国で暮らしてみたいですか。
海外在留邦人は過去最多、平成で2.3倍増
2018年10月の推計では、海外在留邦人の総数は、およそ139万人とされています。前年より3万8千人増(2.84パーセント増)で、外務省が統計を開始した昭和43年以降最多となりました。平成元年が58万人ほどだったので、平成の間だけで2.3倍も増加しました。海外在留邦人は大きく長期滞在者と永住者に分かれます。これは期限があるかないかの違いです。永住者はその名の通り、その土地に期限なく永住する権利を持っている人のことです。
二大経済大国に40パーセント以上
統計では、長期滞在者の数は87万人ほどで、在留邦人全体の約63パーセントを占めています。他方、「永住者」は51万人ほど。ちなみにアフガニスタン、イラク及びシリアについては、在留邦人の安全上の理由から公表されておらず、この推計には含まれていません。さて、海外在留邦人はどこに一番多くいると思いますか。国別と都市別のベスト5をご紹介します。まずは国別のランキングです。5位はカナダです。数は7万3千人ほどで、全体の約5.2パーセントを占めています。4位はタイ。ほぼカナダと同じくらいで、約7万5千人。それから3位はオーストラリアで約9万8千人。2位は中国で12万人。
圧倒的なのが1位の米国です。約44万6千人で、全体の32パーセントほどを占めています。世界の二大経済大国に在留邦人の40%以上が暮らしているというわけです。
都市別も1位はアメリカ
次に都市別です。こちらは1位から発表しましょう。国別のように大きな差はなく僅差で競っています。第1位はやはり米国、ロサンゼルス都市圏に約6万8千人で全体の約4.9パーセント。2位はタイのバンコク、約5万5千人で約3.9パーセント。3位はもう一度米国、ニューヨーク都市圏は約4万7千人。4位に中国の上海が入りました。約4万人。5位がシンガポールで約3万6人でした。この5つの都市で在留邦人の約17.9パーセントを占めています。
1位はなぜニューヨークではないのか
米国に在留邦人がたくさんいることは納得できますが、でもどうしてロサンゼルスが1位なんでしょうか。実はトップは長らくニューヨークでしたが、2000年代からロサンゼルスが急上昇し、2007年に逆転しました。ロサンゼルスは歴史的に日本との関係が深く、リトル・トーキョーやリトル・オーサカと呼ばれるエリアもあるくらいです。そのため、おいしい日本食レストランがあり、日本製のものも手に入りやすくなっています。
また、ロサンゼルスは留学先の定番で、世界中から留学生が集まります。年間を通じて雨が少なく、温暖なため、過ごしやすい気候であることも人気の理由でしょう。一方のニューヨークは気候的には決して過ごしやすいとはいえません。特に冬は極寒です。
在留邦人が増加していく傾向は今後も続くことでしょう。実際に、みなさんのまわりでも海外で働いていたり、留学している人が以前よりも増えているのではないでしょうか。他方、日本で働く外国人の方も増加していますね。みなさんなら、どこの国で暮らしてみたいですか。
<参考サイト>
・海外在留邦人数調査統計 統計表一覧│外務省
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page22_000043.html
・海外在留邦人数調査統計 統計表一覧│外務省
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page22_000043.html
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
自分を豊かにする“教養の自己投資”始めてみませんか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,500本以上。
『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
日本と各国の比較…税負担は低いが社会保障の負担は高い
続・日本人の「所得の謎」徹底分析(1)各国の財政と国民負担
国民の税負担を増やすか、政府の財政支出を増やすか。前回の講義《日本人の「所得の謎」徹底分析》に続き、見解の分かれる日本の財政に関する議論を今一度整理し、見通しを与える当講義。まずは日本の財政と国民の負担の現在地...
収録日:2025/07/10
追加日:2025/09/17
米長邦雄のアンラーニング、弟子の弟子になってV字成長
経験学習を促すリーダーシップ(2)経験から学ぶ力
人が成長していくために重要な経験学習。その学習サイクルを適切に回していくためには、「経験から学ぶ力」が必要になる。ではそこにはどのような要素があるのか。ストレッチ、リフレクション、エンジョイメントという3要素と、...
収録日:2025/06/27
追加日:2025/09/17
地球上の火山活動の8割を占める「中央海嶺」とは何か
海底の仕組みと地球のメカニズム(1)海底の生まれるところ
海底はどうやってできるのか。なぜ火山ができるのか。プレートが動くのは地球だけなのか。またそれはどうしてか。ではプレートは海底の動きの全てを説明できるのか。地球史規模の海底の動きについて、海底調査の実態から最新の...
収録日:2020/10/22
追加日:2021/05/02
世界で最もクリエイティブな国は? STEAM教育が広がる理由
数学と音楽の不思議な関係(4)STEAM教育でつくる喜びを全ての人に
世界では「創造性がどれくらい大事か」という問題意識が今、急激に高まっている。創造性とは全ての人にあり、偏差値などでは絶対に計れない、まさに無限軸の創造性のこと。そうした創造性を育む学びが「STEAM教育」である。最終...
収録日:2025/04/16
追加日:2025/09/18
外交とは何か…いかに軍事・内政と連動し国益を最大化するか
外交とは何か~不戦不敗の要諦を問う(1)著書『外交とは何か』に込めた思い
外交とは国益を最大化しなければいけないのだが……。35年にもわたる外交官経験を持つ小原氏が8年がかりで書き上げた著書『外交とは何か 不戦不敗の要諦』(中公新書)。小原氏曰く、外交とは「つかみどころのないほど裾野が広い...
収録日:2025/04/15
追加日:2025/09/05