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「方言が難しすぎる」都道府県ランキング
スマホから「方言」が辞書検索できるのをご存じでしたか。NTTレゾナントが運営するポータルサイトgoo提供の「goo辞書」には三省堂『全国方言辞典』が搭載されています。単語の意味はもちろん、例文も記されているので、お国ぶりを満喫できるサービス。方言に力を入れているgooでは「都道府県の難解方言」についてのアンケートも行っています。日本で一番分かりにくい、通じにくいのはどの地方の方言でしょうか。
第4位は、「じぇじぇ」がすっかり浸透した岩手県。大船渡市出身の医師で詩人の山浦玄嗣(はるつぐ)氏が提唱する「ケセン語」としても市民権を得てきました。
ケセン語は本来「ケセン式ローマ字」を使うことになっていますが、あえてひらがなで書くと「まんつあのわらすかばねやみだごど」「よさきたなぁ、はよう、えさあがれ」という調子(最初は「なんとあの子供は怠け者なんだろう」、次は「よくお越しになりました。どうぞ、お入りください」の意)です。
第3位は、「わりぃ子(ご)はいねぇが」のナマハゲで有名な秋田県。2019年末には「Any bad Kids?」と英語表記のポスターでも話題を集めました。
「秋田ふるさと検定」によると、秋田の方言は北部、中央、南部に大別されるだけでなく、北部の鹿角地方が南部藩、南部の本荘由利地方は「本荘・矢島・亀田」3藩に属していたことから、旧藩特有の方言表現がみられるとのこと。カエルが「びっき」、氷柱が「たろんぺ」、漬物が「がっこ」など独特の語彙とイントネーションで、若者には「可愛い方言」と人気です。
同じ「ありがとう」が沖縄本島では「にふぇーでーびたん」、石垣島では「にーふぁいゆー」、宮古島では「たんでぃがーたんでぃ」と変化するのも、難解さをアップしています。そうは言っても「はいさい・はいたい(こんにちは)」も「めんそーれ(いらっしゃい)」も「なんくるないさー(なんとかなるよ)」も、聞いただけで青い空・澄んだ海が浮かんでくる言葉ですね。
沖縄にさえ100票近い差をつけてトップに輝いたのは、本州北端の青森県。最もなじみがあるのは「津軽弁」ですが、「下北弁」「南部弁」などがあり、早口も相まってヒアリングに困難を感じさせます。
では、ここで津軽弁で見る一家の食卓を。
「け」(食べなさい。子供に)
「く」(食べるよー)
「か」(はい、どうぞ)
「め」(おいしい)
北国ならではの究極のエコと言えそうな、一音節会話、秋田でも通じるそうです。
「いづだかんだあさぐな(不要不急で出歩くな)」
「たがればまいね(集まったらダメ)」
「したらにねっぱぐな(そんなに密接するな)」
これらは青森県弘前市で印刷業を営む田村商店が制作した缶バッジのメッセージ。標準語ではギスギスしがちな内容をユーモラスに表現。ポップな色合いに疫病退散で有名になった「あまびえ」をあしらい、標準語訳と英訳も入って、一時は売り切れになるほど注文が殺到しました。
「えでやぐやぐすべ(家でゆっくりしようよ)」
「むったりえさいだ(ずっと家にいるよ)」
「おめ ちけど! おめも ちけ!(お前、近いぞ! お前だって近い!)」
「しったげ 密だ!(とても密だ!)」
「前見て あべ!(前を見て 行こう!)」
こちらは秋田県能代市の人口政策・移住定住推進室が作った期間限定プレゼントのオリジナル缶バッジ(マグネット)。5月末で募集は終了しましたが、100年ほど前の城郭灯篭をよみがえらせた「天空の不夜城」、新たなマスコットキャラクターの「白神ねぎのん」との組み合わせが、ふるさと心をそそりそうです。
「まんつあのわらすかばねやみだごど」?
得票数だけを先に開けてみると、1位〇〇県267票、2位○○県172票、3位○○県92票、4位○○県70票。以下は48票、39票、26票と票が割れていきます。さて、○○に入る県ですが、それぞれ予想はつきましたか。では第4位から順にお伝えしていきましょう。第4位は、「じぇじぇ」がすっかり浸透した岩手県。大船渡市出身の医師で詩人の山浦玄嗣(はるつぐ)氏が提唱する「ケセン語」としても市民権を得てきました。
ケセン語は本来「ケセン式ローマ字」を使うことになっていますが、あえてひらがなで書くと「まんつあのわらすかばねやみだごど」「よさきたなぁ、はよう、えさあがれ」という調子(最初は「なんとあの子供は怠け者なんだろう」、次は「よくお越しになりました。どうぞ、お入りください」の意)です。
第3位は、「わりぃ子(ご)はいねぇが」のナマハゲで有名な秋田県。2019年末には「Any bad Kids?」と英語表記のポスターでも話題を集めました。
「秋田ふるさと検定」によると、秋田の方言は北部、中央、南部に大別されるだけでなく、北部の鹿角地方が南部藩、南部の本荘由利地方は「本荘・矢島・亀田」3藩に属していたことから、旧藩特有の方言表現がみられるとのこと。カエルが「びっき」、氷柱が「たろんぺ」、漬物が「がっこ」など独特の語彙とイントネーションで、若者には「可愛い方言」と人気です。
フランス語とイタリア語ほど違っている?
第2位は、一説に「フランス語とイタリア語ほど違う」とも言われ、方言と認定していいかどうかが迷われる「うちなーぐち(沖縄弁)」です。共通の祖先である「琉球祖語」から分岐したと言われているので、もともと日本語の仲間であることは間違いありません。同じ「ありがとう」が沖縄本島では「にふぇーでーびたん」、石垣島では「にーふぁいゆー」、宮古島では「たんでぃがーたんでぃ」と変化するのも、難解さをアップしています。そうは言っても「はいさい・はいたい(こんにちは)」も「めんそーれ(いらっしゃい)」も「なんくるないさー(なんとかなるよ)」も、聞いただけで青い空・澄んだ海が浮かんでくる言葉ですね。
沖縄にさえ100票近い差をつけてトップに輝いたのは、本州北端の青森県。最もなじみがあるのは「津軽弁」ですが、「下北弁」「南部弁」などがあり、早口も相まってヒアリングに困難を感じさせます。
では、ここで津軽弁で見る一家の食卓を。
「け」(食べなさい。子供に)
「く」(食べるよー)
「か」(はい、どうぞ)
「め」(おいしい)
北国ならではの究極のエコと言えそうな、一音節会話、秋田でも通じるそうです。
懐かしいお国ことばで「STAY HOME」を応援
さて、第1位の青森県(弘前市)と第3位の秋田県(能代市)ではコロナのため帰省できない大学生や自粛する市民などを思いやって、2020年の4月にそれぞれ「お国ことば缶バッジ」が制作されました。「いづだかんだあさぐな(不要不急で出歩くな)」
「たがればまいね(集まったらダメ)」
「したらにねっぱぐな(そんなに密接するな)」
これらは青森県弘前市で印刷業を営む田村商店が制作した缶バッジのメッセージ。標準語ではギスギスしがちな内容をユーモラスに表現。ポップな色合いに疫病退散で有名になった「あまびえ」をあしらい、標準語訳と英訳も入って、一時は売り切れになるほど注文が殺到しました。
「えでやぐやぐすべ(家でゆっくりしようよ)」
「むったりえさいだ(ずっと家にいるよ)」
「おめ ちけど! おめも ちけ!(お前、近いぞ! お前だって近い!)」
「しったげ 密だ!(とても密だ!)」
「前見て あべ!(前を見て 行こう!)」
こちらは秋田県能代市の人口政策・移住定住推進室が作った期間限定プレゼントのオリジナル缶バッジ(マグネット)。5月末で募集は終了しましたが、100年ほど前の城郭灯篭をよみがえらせた「天空の不夜城」、新たなマスコットキャラクターの「白神ねぎのん」との組み合わせが、ふるさと心をそそりそうです。
<参考サイト>
・gooランキング:「方言」が難解すぎる都道府県ランキング
https://ranking.goo.ne.jp/column/6333/
・弘前経済新聞:津軽弁缶バッジ、新型コロナ対策バージョン
https://hirosaki.keizai.biz/headline/1455/
・能代市:【受付終了】のしろ暮らすオリジナル缶バッジプレゼント企画!
https://www.city.noshiro.lg.jp/section/kikaku/sogo-seisaku/jinko-iju-teiju/17491
・gooランキング:「方言」が難解すぎる都道府県ランキング
https://ranking.goo.ne.jp/column/6333/
・弘前経済新聞:津軽弁缶バッジ、新型コロナ対策バージョン
https://hirosaki.keizai.biz/headline/1455/
・能代市:【受付終了】のしろ暮らすオリジナル缶バッジプレゼント企画!
https://www.city.noshiro.lg.jp/section/kikaku/sogo-seisaku/jinko-iju-teiju/17491
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