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DATE/ 2020.10.07

「ハンバーガーは腐らない」説、公式の回答は?

 海外に住むある女性がTikTokに投稿した動画が、世界中で話題になっています。それは「24年前に買ったマクドナルドのハンバーガーとポテトが腐らずに出てきた」というもの。女性は1996年に買ったというバーガーとポテトを紙袋から取り出して見せ、干からびてはいるものの、腐ったり形が崩れていたりする様子はないと発言しているのです。

検証動画も多数アリ。マクドナルドの都市伝説

 実は “マクドナルドのハンバーガーは腐らない”という都市伝説めいた話は、以前から主に海外のネット界隈を中心に流布していました。「自分が揚げたポテトとマクドナルドのポテトをそれぞれ密閉容器に入れ、どちらが早く腐るか」などといった検証動画も多数アップされています。2009年にマクドナルドが完全撤退したアイスランドでは、ある男性が営業最終日に購入したというハンバーガーとフライドポテトがガラスケースに入れられた状態で同国のホステルに展示され、それがライブ配信されているほどです。

 こうした検証動画を見た人の間では「マクドナルドのハンバーガーには(保存料のような)添加物がたっぷり含まれている」「特殊なコーティングがされている」といった憶測が飛び交っていました。

 しかし前述の女性の動画を受けてか、なんとマクドナルド社から「絶対に腐らない」件についての公式のメッセージが公開され、にわかに注目を集めています。マクドナルド社はどのような回答を出したのでしょうか?

「適切な環境でなら……」マクドナルドの公式回答に注目

 マクドナルドでは、以下のような回答を述べています。

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2020年8月31日

適切な環境であれば 私たちのハンバーガーも他の食べ物と同様に 腐敗する可能性があります。

しかし、腐敗するには、特定の条件、具体的には水分が必要です。十分な水分がないと、細菌やカビが繁殖しないため、腐敗する可能性は低いのです。そのため、食べ物が十分に乾燥していれば、カビや細菌が繁殖したり、腐敗したりすることはほとんどありません。ご家庭で調理された食べ物でも、乾燥したままであれば、同様の結果が得られるでしょう。よく見てみると、ご覧のハンバーガーは、乾燥しきっていて、決して「購入した日と同じ」ではありません。

実際には、私たちのハンバーガーは、100% 米農務省の検査済みの牛肉だけで作られています。パティに保存料やつなぎは一切使用しておらず、塩コショウのみで焼き上げています。

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(英語原文は:https://news.mcdonalds.com/media-statements/food-details/response-myth-mcdonalds-burgers-do-not-decompose/)

 この公式回答は、またたくまにネットユーザーの間で拡散されました。カビる環境を「適切な環境」といい、最後には「100%米農務省の検査済みの牛肉だけ」でできていること、保存料もつなぎも入れていないことをちゃっかり宣伝するといったどこかユーモアある回答は「マクドナルドは不適切な環境なのか」などというツッコミ含め、反響を呼んだようです。

湿気の多い日本では、腐らせないようにするのは難しいかも

 マクドナルドの公式回答は極めて理にかなっています。おそらく10~20年もの間腐らなかったというハンバーガーは、カビが繁殖しづらい理想的な環境下で保存されていたからでしょう。アメリカではネバダ州のような乾燥地域も多く、数十年ハンバーガーが腐らなかったとしてもまったくありえない話ではないのです。

 検証動画や検証記事の中には「マクドナルドのハンバーガーに水分を吹きかけて保存したらカビが生えた」「他社のハンバーガーも、乾燥させれば腐らない」と結論づけるものがあり、保存料や「菌が繁殖しない特殊なコーティング」の存在が否定されています(当然といえば当然なのですが)。

 日本のような湿気の多い地域では「ハンバーガーが全く腐らない」現象は起こりにくいでしょう。こういったファーストフードに関する都市伝説のニュースが海外発信ばかりなのも、日本と環境が違うからこそかもしれませんね。

<参考サイト>
・Response to myth that McDonald’s burgers do not decompose(McDonalds.com)
https://news.mcdonalds.com/media-statements/food-details/response-myth-mcdonalds-burgers-do-not-decompose/

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