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世界の電子政府ランキング…日本の順位は?
マイナカードが使えない、ドコモ口座から不正引き出しなど、悪評の気になる政府系デジタル。菅首相は看板政策であるデジタル改革を本格推進するため、デジタル庁創設に乗り出しています。政府として気になるのは、国連加盟193カ国が対象の「世界電子政府ランキング」。さて、現状はどうなのでしょうか。
電子政府ランキングの指標は、主に三つ。一つ目が「Web指数」、二つ目が「ICTインフラの整備状況」、三つ目が「人的資本」に関するものです。それぞれの範囲と質の指標ごとに算出された数値を合計し、平均値として割り出されたものが「電子政府発展度指数(E-Government Development Index:EGDI)」として、0.0~1.0の範囲で示されます。
「Web指数」については、各国のウェブサイトのみならず教育省、労働省、社会サービス省、社会福祉省,財務省などのウェブサイトも評価の対象。「ICTインフラの整備状況」は、100人当たりのPCの数、インターネットユーザー数、固定電話数、携帯電話保有者数、固定ブロードバンド加入者数の加重平均です。「人的資本」に関しては、成人識字率や初等・中等・高等教育機関への相対的入学率が定量化されます。
さらに、政府から市民への情報共有やステークホルダーとの相互関係、政策決定プロセスを知るための質問により、市民の電子政府参加(e-Participation)状況が加味されることとなっています。
トップ20を見渡すと、20位:リトアニアが20位アップ、18位:キプロスが18位アップなど、国が本腰を入れると評価が目覚ましく上がるのが、このランキングの特徴といえます。逆に順位を下げたなかでは、19位:フランスの10位ダウンに続いて、4位下げているのが11位:シンガポールと14位:日本です。
日本のここまでのランキングは、2012年18位、2014年6位、2016年11位、2018年10位。今回初めて創設された「最上位クラス」は1~14位なので、2020年の日本はかろうじて滑り込んだかたちになります。
日本への評価を詳しくみると、通信インフラと人的資本の評価は前回より上がったものの、オンラインサービスの評価が下がっています。とはいえ日本のEGDI:0.8989は、前回の0.8783よりも高く、2018年のランキングでは5位に相当します。
上位国が大きく指標を伸ばし、全体平均としても16年の0.49、18年の0.55から0.60へとアップしたことから、世界の電子化がめざましく進んでいるのがうかがえます。EGDI:0.75を超えトップグループの電子政府とみなされる国は16年の29カ国から、20年は57カ国へとほぼ倍増しました。
日本の都市では、前回19位だった東京が24位にダウン。1位はマドリード(スペイン)、2位はニューヨーク(米国)、3位はタリン(エストニア)、4位はパリ(フランス)、5位はストックホルム(スウェーデン)。アジアの都市では、9位にソウル(韓国)と上海(中国)、12位にイスタンブール(トルコ)、16位にドバイ(アラブ首長国連邦)が入っています。
なお、電子政府に関するランキングは、国内では早稲田大学電子政府・自治体研究所が本格的に取り組んでいます。15回目となる2020年の年次調査結果では1位:米国、2位:デンマーク、3位:シンガポール等に次いで日本は7位の位置付けです。
いずれにしても、日本がさらなるデジタル化に向けて邁進するにあたり、SDGsとの連動、超高齢社会の現状とのマッチングが焦点となることは間違いありません。
電子政府ランキングはどのように決まるか
2020年7月10日、国連経済社会局(UNDESA)より国連加盟193カ国を対象とした電子政府の調査結果として、2年に一度の世界電子政府ランキングが公表されました。電子政府ランキングの指標は、主に三つ。一つ目が「Web指数」、二つ目が「ICTインフラの整備状況」、三つ目が「人的資本」に関するものです。それぞれの範囲と質の指標ごとに算出された数値を合計し、平均値として割り出されたものが「電子政府発展度指数(E-Government Development Index:EGDI)」として、0.0~1.0の範囲で示されます。
「Web指数」については、各国のウェブサイトのみならず教育省、労働省、社会サービス省、社会福祉省,財務省などのウェブサイトも評価の対象。「ICTインフラの整備状況」は、100人当たりのPCの数、インターネットユーザー数、固定電話数、携帯電話保有者数、固定ブロードバンド加入者数の加重平均です。「人的資本」に関しては、成人識字率や初等・中等・高等教育機関への相対的入学率が定量化されます。
さらに、政府から市民への情報共有やステークホルダーとの相互関係、政策決定プロセスを知るための質問により、市民の電子政府参加(e-Participation)状況が加味されることとなっています。
何としてもトップ10に返り咲きたい日本の悲願
2020年のトップ3はデンマーク、韓国、エストニア。1位:デンマークは昨年から連続の首位、韓国は過去10年にわたりベスト3から外れたことのない常連国です。3位:エストニアは、前回16位から躍進。4位と5位には僅差でフィンランドとオーストラリア。ここまでの5カ国はEGDI:0.94以上と、ほぼ満点に近い点数を叩き出しています。トップ20を見渡すと、20位:リトアニアが20位アップ、18位:キプロスが18位アップなど、国が本腰を入れると評価が目覚ましく上がるのが、このランキングの特徴といえます。逆に順位を下げたなかでは、19位:フランスの10位ダウンに続いて、4位下げているのが11位:シンガポールと14位:日本です。
日本のここまでのランキングは、2012年18位、2014年6位、2016年11位、2018年10位。今回初めて創設された「最上位クラス」は1~14位なので、2020年の日本はかろうじて滑り込んだかたちになります。
日本への評価を詳しくみると、通信インフラと人的資本の評価は前回より上がったものの、オンラインサービスの評価が下がっています。とはいえ日本のEGDI:0.8989は、前回の0.8783よりも高く、2018年のランキングでは5位に相当します。
上位国が大きく指標を伸ばし、全体平均としても16年の0.49、18年の0.55から0.60へとアップしたことから、世界の電子化がめざましく進んでいるのがうかがえます。EGDI:0.75を超えトップグループの電子政府とみなされる国は16年の29カ国から、20年は57カ国へとほぼ倍増しました。
電子自治体ランキングや早稲田の調査も??
2018年の調査からは、パイロット版として電子自治体ランキングも始まりました。18年の対象は40都市でしたが、今回は100都市に拡大して評価が行われています。日本の都市では、前回19位だった東京が24位にダウン。1位はマドリード(スペイン)、2位はニューヨーク(米国)、3位はタリン(エストニア)、4位はパリ(フランス)、5位はストックホルム(スウェーデン)。アジアの都市では、9位にソウル(韓国)と上海(中国)、12位にイスタンブール(トルコ)、16位にドバイ(アラブ首長国連邦)が入っています。
なお、電子政府に関するランキングは、国内では早稲田大学電子政府・自治体研究所が本格的に取り組んでいます。15回目となる2020年の年次調査結果では1位:米国、2位:デンマーク、3位:シンガポール等に次いで日本は7位の位置付けです。
いずれにしても、日本がさらなるデジタル化に向けて邁進するにあたり、SDGsとの連動、超高齢社会の現状とのマッチングが焦点となることは間違いありません。
<参考サイト>
・日経XTECH:電子政府ランキングで日本は14位に後退、トップ3はデンマーク・韓国・エストニア
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/18/08340/
・早稲田大学:第15回早稲田大学世界デジタル政府ランキング年次調査
https://idg-waseda.jp/pdf/2019_2020_Digital_Government_Ranking_Press_Release_Japanese.pdf
・日経XTECH:電子政府ランキングで日本は14位に後退、トップ3はデンマーク・韓国・エストニア
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/18/08340/
・早稲田大学:第15回早稲田大学世界デジタル政府ランキング年次調査
https://idg-waseda.jp/pdf/2019_2020_Digital_Government_Ranking_Press_Release_Japanese.pdf
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