社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
世界の汚職度ランキング…日本の順位は?
世界の汚職度ランキングというものを知っていますか。最近、日本でも疑惑がいろいろと取り沙汰されていますが、日本の汚職度は世界で何位くらいなのでしょう。また、世界で最もクリーンな国、最も腐敗した国は、どこの国だと思いますか。
ちなみに「日本大百科全書」(ニッポニカ)を引いてみると、汚職とは、「公務員が地位や職務上の権限を濫用して私的利益を図る行為」。これは分かりますね。汚職という言葉は、戦前の日本では「涜職(とくしょく)」と言われていたそうです。それが「第二次世界大戦後、漢字制限のため汚職と書くのが一般的になり、1995年の刑法改正で涜職から汚職に改められた」のだとか。
話がそれましたが、汚職が世界中どこにでもあると言っても、その汚職度には差がありますね。例えば、日本とブラジルの汚職度はおそらく異なるでしょう。汚職度がひどい国もあれば、清潔度が高い国もあるというわけです。そうしたことを数値化して世界の汚職度ランキングを発表している団体があります。
トランスペアレンシー・インターナショナルの目的は明確で、ホームページによると、「国内・国外において、汚職や腐敗の防止を促す社会システムを構築、腐敗との闘いをリードする市民社会組織として腐敗のない世界の実現を目指しています」。
1993年、世界銀行のアフリカ担当局長だったピーター・アイゲンが故郷ドイツ・ベルリンで創設しました。世銀職員としてアフリカ開発援助の携わる中で、多額のお金が現地での賄賂に消えたことを憂いたためです。
もともとドイツはかつてヒトラーのファシズム台頭を許した反省から、多様な価値観を尊重する理念が根づいています。そのため、市民団体を手厚く支援しているのです。そして今日では、日本を含めて世界の110か国に支部を持つ大きな組織に成長しました。
1位:デンマーク 88点
1位:ニュージーランド 88点
1位:フィンランド 88点
4位:スウェーデン 85点
4位:シンガポール 85点
4位:ノルウェー 85点
さすが北欧です。デンマーク、フィンランド 、スウェーデン、ノルウェーと北欧から4つの国がランクインしました。北欧といえば、教育や福祉が充実していて幸福度も高いことでよく知られていますね。
ニュージーランドもすでに女性首相が3人も誕生していおり、男女平等で報道の自由度も高く、北欧と同じく教育が充実した国として知られています。残念ながら、日本はランクインしませんでしたね。
次にワースト5を発表します。どうか日本がランクインしていませんように。
1位:南スーダン 11点
2位:ソマリア 13点
2位:シリア 13点
4位:ベネズエラ 14点
5位:イエメン 16点
5位:北朝鮮 16点
5位:アフガニスタン 16点
ワースト5は、戦争状態にあったり、国民が人道危機にさらされていたり、飢餓に苦しんでいる国ばかりです。これではクリーンな政治とかけ離れていても仕方ありません。
18位:日本 73点
27位:米国 67点
32位:韓国 62点
66位:中国 45点
このような結果になりました。日本は18位。愕然とするような結果ではありませんが、これを素直に喜んでいいのか、どう受け止めればいいのか、悩ましいところです。みなさんは、どのように考えますか。
汚職はどんなイメージ?
みなさんは、汚職というとどんなことをイメージしますか。政治とカネの問題は日本だけに限ったことではありません。世界中どこにでもあります。例えば、お隣の韓国でも、朴槿恵前大統領は汚職疑惑で罷免され、逮捕されました。ちなみに「日本大百科全書」(ニッポニカ)を引いてみると、汚職とは、「公務員が地位や職務上の権限を濫用して私的利益を図る行為」。これは分かりますね。汚職という言葉は、戦前の日本では「涜職(とくしょく)」と言われていたそうです。それが「第二次世界大戦後、漢字制限のため汚職と書くのが一般的になり、1995年の刑法改正で涜職から汚職に改められた」のだとか。
話がそれましたが、汚職が世界中どこにでもあると言っても、その汚職度には差がありますね。例えば、日本とブラジルの汚職度はおそらく異なるでしょう。汚職度がひどい国もあれば、清潔度が高い国もあるというわけです。そうしたことを数値化して世界の汚職度ランキングを発表している団体があります。
腐敗のない世界の実現を目指して
それが国際NGOのトランスペアレンシー・インターナショナル(Transparency International)です。日本では「国際透明性機構」とも言われており、トランスペアレンシー・ジャパンという日本支部もあります。トランスペアレンシー・インターナショナルの目的は明確で、ホームページによると、「国内・国外において、汚職や腐敗の防止を促す社会システムを構築、腐敗との闘いをリードする市民社会組織として腐敗のない世界の実現を目指しています」。
1993年、世界銀行のアフリカ担当局長だったピーター・アイゲンが故郷ドイツ・ベルリンで創設しました。世銀職員としてアフリカ開発援助の携わる中で、多額のお金が現地での賄賂に消えたことを憂いたためです。
もともとドイツはかつてヒトラーのファシズム台頭を許した反省から、多様な価値観を尊重する理念が根づいています。そのため、市民団体を手厚く支援しているのです。そして今日では、日本を含めて世界の110か国に支部を持つ大きな組織に成長しました。
クリーンな国と腐敗している国
さて前説はこのくらいにして、ランキングを見ていきましょう。日本はいったい何位なのでしょうか。まずは腐敗が少ないクリーンな国々、ベスト5を紹介します。1位:デンマーク 88点
1位:ニュージーランド 88点
1位:フィンランド 88点
4位:スウェーデン 85点
4位:シンガポール 85点
4位:ノルウェー 85点
さすが北欧です。デンマーク、フィンランド 、スウェーデン、ノルウェーと北欧から4つの国がランクインしました。北欧といえば、教育や福祉が充実していて幸福度も高いことでよく知られていますね。
ニュージーランドもすでに女性首相が3人も誕生していおり、男女平等で報道の自由度も高く、北欧と同じく教育が充実した国として知られています。残念ながら、日本はランクインしませんでしたね。
次にワースト5を発表します。どうか日本がランクインしていませんように。
1位:南スーダン 11点
2位:ソマリア 13点
2位:シリア 13点
4位:ベネズエラ 14点
5位:イエメン 16点
5位:北朝鮮 16点
5位:アフガニスタン 16点
ワースト5は、戦争状態にあったり、国民が人道危機にさらされていたり、飢餓に苦しんでいる国ばかりです。これではクリーンな政治とかけ離れていても仕方ありません。
日本は何位?
ベスト5にもワースト5にも日本の名前はありませんでした。日本は何位なのでしょう。また、日本と関係の深いアメリカや中国、韓国は何位なのでしょうか。ランキングの上から順に発表します。18位:日本 73点
27位:米国 67点
32位:韓国 62点
66位:中国 45点
このような結果になりました。日本は18位。愕然とするような結果ではありませんが、これを素直に喜んでいいのか、どう受け止めればいいのか、悩ましいところです。みなさんは、どのように考えますか。
<参考サイト>
・CORRUPTION PERCEPTIONS INDEX│Transparency International
https://www.transparency.org/en/cpi/2021/results
・CORRUPTION PERCEPTIONS INDEX│Transparency International
https://www.transparency.org/en/cpi/2021/results
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
自分を豊かにする“教養の自己投資”始めてみませんか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,100本以上。
『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
ロシアや中華人民共和国など、自由と民主主義を否定する権威主義国の脅威の増大。一方、日本、アメリカ、西欧など自由主義諸国における政治の劣化とポピュリズム……。いま、自由と民主主義は大きな試練の時を迎えている。このよ...
収録日:2024/02/05
追加日:2024/03/26
イーロン・マスクと対立…ChatGPT大ブームまでの紆余曲折
サム・アルトマンの成功哲学とOpenAI秘話(2)ChatGPT開発秘話
仕事をはじめさまざまな生活シーンで多様な役割をこなすチャットボットとなった「ChatGPT」。OpenAIが公開したこのサービスが世界中を驚かせるまでには、その創業に携わったサム・アルトマンとイーロン・マスクの対立など紆余曲...
収録日:2024/03/13
追加日:2024/04/26
運も実力のうち!?小早川の寝返りを生んだ黒田長政の好運
運と歴史~人は運で決まるか(2)運に恵まれるにはどうすればいいか
普通の人間の「運」については、どう考えればいいのだろうか。例えば、日本において消費文化が花開いた江戸時代、11代将軍・徳川家斉の治世には、庶民が「運がめぐってこない」ことを皮肉った狂詩があった。運には「めぐりあわ...
収録日:2024/03/06
追加日:2024/04/25
陰の主役はイラン!?イスラエル・ハマス紛争の宗教的背景
グローバル・サウスは世界をどう変えるか(4)サウジアラビアとイランの存在感
中東のグローバル・サウスといえば、サウジアラビアとイランである。両国ともに世界的な産油国であり、世界の政治・経済に大きな存在感を示している。ただし、石油を武器にアメリカとの関係を深めてきたのがサウジアラビアであ...
収録日:2024/02/14
追加日:2024/04/24
起業の極意!サム・アルトマンと松下幸之助
編集部ラジオ2024:4月24日(水)
ChatGPTを開発したことで一躍有名となったOpenAI創業者のサム・アルトマン。AIの発展によって社会は大きく、急速に変化しており、その中心的な人物こそが彼であるといっても過言ではありません。
そんなアルトマンが...
そんなアルトマンが...
収録日:2024/04/15
追加日:2024/04/24