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DATE/ 2023.03.02

6割が知らない道路のひし形マークの意味

 道路にはさまざまな標示があり、それぞれにさまざまなメッセージがこめられていますが、そのすべてをきちんと説明できる自信はありますか? 今回はタイトルにもなっている「道路のひし形マーク」をはじめ、知っておかなければいけない標示を再確認しておきましょう。

道路に描かれたひし形マークの意味は?

 道路上に白線で大きく描かれたひし形マークが縦長に2つ並んでいるのを見たことがあるでしょう。このマークが意味するのは「この先に横断歩道や自転車横断帯あり」ということ。横断歩道の30m手前に1つ、50m手前に1つ描かれています。

 知っている人には当たり前のことだと思われますが、実は2020年に山梨県警に免許更新などで警察署を訪れた男女2600人にアンケートをとったところ、全世代で60%の人がその意味を知らないことが分かりました。年齢別に見てみると、10代が40%程度、20~70代は60%、80代以上ではなんと80%にものぼっていました。

 ひし形マークの意味を知っているか知らないかは、横断歩道に向けてスピードを落とすことができるかできないかにも直結します。最悪の場合には歩行者をはねる交通事故にもつながりかねないとして、改めて周知を徹底するきっかけにもなりました。

他にも意外と知られていない道路標示も

 このように、免許を取った時には習ったけど時間が経ってその意味を忘れてしまったものや、そもそもきちんと意味を理解できていない道路標示もたくさんあるでしょう。うっかり知らずに交通違反になってしまったり、事故の原因になることもあるかもしれないので、改めて確認しておきましょう。

・道路に描かれた斜線

 右折レーンや左折レーンなどがある道などで、斜線が引かれたエリアを目にすることもあるでしょう。ここは導流帯、通称ゼブラゾーンと呼ばれ、車両の走行を誘導するためのものになります。このエリアは侵入禁止ではないので走行しても交通違反にはなりませんが、もともと走行を目的としていないエリアなので、万が一事故を起こした際に過失を上乗せされやすいといわれています。警察も、なるべくゼブラゾーンは走行しないよう指導しているので、無闇に侵入しない方が良いでしょう。

・白い逆三角形

 2つの道が合流する手前に、車の進行方向と逆側に頂点のある白い三角形が描かれていることがあります。これは前方に優先道路があることを知らせるマークなので、合流するときには優先道路を走る車の方が走行順位が高くなることを意味します。ひし形マーク同様、スピードを落として優先道路の車の走行を邪魔しないようにしましょう。

・実線/破線の矢印

 交差点などで見かける実線の矢印は「進行方向別通行区分を指示する」という意味を持ち、その矢印の方向に向かわないと違反となってしまいます。ただし、破線の矢印は「規制予告表示」といい、この先の交通規制で方向を指定されますよ、という予告なので、破線の矢印の段階ではその通りに進まなくても違反となりません。実線なのか破線なのかを見極めて、違反にならないように気をつけましょう。

いま一度確認を

 いかがでしたか? 免許を取得したときには覚えていたとしても、普段の運転では目にしないために忘れているものもあるかもしれません。今回紹介したのはごく一部ですが、道路標示は他にもありますし、標識もさまざまなものがあります。「あの標識なんだっけ」ということがあると、違反や事故にもつながりかねません。意味を忘れているものに出会った場合には、改めて確認するクセをつけて、安心安全に運転できるように心がけましょう。

・横断歩道手前の「ダイヤマーク」、6割「意味知らない」…80代以上では8割超 : 読売新聞オンライン
https://www.yomiuri.co.jp/national/20200805-OYT1T50184/
・道路に表示された「矢印」! 意外と知らない「実線」と「破線」の違いとは | 自動車情報・ニュース WEB CARTOP
https://www.webcartop.jp/2021/03/676448/
・道路上の様々な標示覚えていますか? - くるまが|車両管理 BPO|キムラユニティー
https://www.carmanagementservice.com/mail/210401.html
・ゼブラゾーン(導流帯)の意味。走行・駐車は可能?|チューリッヒ
https://www.zurich.co.jp/car/useful/guide/cc-zebrazone-driving-parking/

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