テンミニッツTV|有識者による1話10分のオンライン講義
ログイン 会員登録 テンミニッツTVとは
社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2016.05.19

恋を長続きさせるのに必要な「距離間」とは?

 みなさん、恋していますか?

 付き合い始めは誰でも楽しい気持ちになります。毎日連絡をとりあって、いろんな場所に行って、いつでもどこでも一緒。
 でも、そのラブラブぶり、ちょっと待ってください。もしかすると、知らず知らずのうちにお互いの気持ちを冷めさせる方向に進んでいるのかもしれません。

近くにいることが愛情ではない

 できるだけ好きな人のそばにいたいという気持ちは誰にでもあります。しかし、近くにいることだけが愛情とは限りません。つねに携帯電話で連絡をとることを義務づける、誰とどこにいるかを知らせるなど、相手に行動をしばりつけることにつながっていきます。

 恋人は自分ではありません。プライベートな時間がそれぞれに必要なのです。だから、自分と同じ領域にいつも相手を置いておこうとすると、相手にプレッシャーを与えるのはもちろん、相手に依存する自分の行動さえも制限されていきます。

ふとしたときに熱は冷める

 お互いの熱量が大きいときは、自分を良く見せようと努力しますし、相手の悪いところが見えにくくなります。しかし、あまりにも燃え上がりすぎるカップルは、相手をどんどん理想化していく傾向にあります。

 恋は盲目、というように、相手が良く見えるということに越したことはありませんが、自分の体調や精神状態が悪いとき、ふと熱がおさまってきたときに、相手の悪いところが見え始めます。そのときの失望感は、強く燃える愛情を持つ人ほど、冷めるときの落差が激しいのです。

異性と交流すること

 また、絶対にほかの異性とは会ってほしくない、私だけを見てほしいという人もいます。そんな方は、自分もほかの異性とは会わないと固い約束をしてしまっていませんか。いい出会いというものは、人生をより楽しいものにしてくれます。多くのことを学び、それがあなたの知性を磨き、経験によって得たものが魅力となってあなたを輝かせてくれるのです。

 自分のものだけにしたくて相手をしばるのは、とてももったいないことです。もし心身ともに健康ならば、どんどんと人と会って、相手に気が配れる人間になったほうが、恋人も自分の相手を離したくないと思う気持ちが強くなるのではないでしょうか。

距離をとるという行為は冷たくすることではない

 では恋人とはどんな距離感がいいのでしょうか。

 手をつなぐという行為についていえば、手をつなぎたがる異性よりも、ひとりで颯爽と歩いていく異性に、好意を持ってくれる人は多いようです。

 一方で、手をつなぐ恥ずかしさから相手を突き放す、ぞんざいに扱うといった行為をしてしまう人がいます。それは距離をとっているということにはなりません。相手のことを考えず、見えなくなるまでどんどん先に行ってしまう、ということになります。

 とはいえ、ずっと手をつなぎ続けていると、何か興味のあるものを見つけたときに立ち止まったり、近くまで見に行ったりできなくなります。そこで、相手の隣を、もしくは、少しだけ後ろを歩いていくことが、ちょうどいい距離感なのではないでしょうか。

 カップルには色んな形があり、性格も個々で違うものです。幸せな形というものを追い続け、理想像を相手に求め続けても意味がなく、これがいいという距離感に正解はないということです。それぞれの付き合いのなかで、自分でつかんでいくことが大事なのです。
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
より深い大人の教養が身に付く 『テンミニッツTV』 をオススメします。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,300本以上。 『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

“死の終りに冥し”…詩に託された『十住心論』の教えとは

“死の終りに冥し”…詩に託された『十住心論』の教えとは

空海と詩(4)詩で読む『秘蔵宝鑰』

“悠々たり悠々たり”にはじまる空海『秘蔵宝鑰』序文の詩文。まことにリズミカルな連呼で、たたみかけていく文章である。このリフレインで彼岸へ連れ去られそうな魂は、選べる道の多様さと迷える世界での認識の誤りに出会い、“死...
収録日:2024/08/26
追加日:2024/11/23
鎌田東二
京都大学名誉教授
2

国家は助けてくれない…「三田会」誕生への大きな経験

国家は助けてくれない…「三田会」誕生への大きな経験

独立と在野を支える中間団体(6)慶應義塾大学「三田会」の起源

中間集団として象徴的な存在である慶應義塾大学「三田会」について考える今回。三田会は単に同窓会組織として存在しているわけではなく、「公」に頼れない場合に重要な役割を果たすものだった。その三田会の起源について解説す...
収録日:2024/06/08
追加日:2024/11/22
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授
3

日本の根源はダイナミックでエネルギッシュな縄文文化

日本の根源はダイナミックでエネルギッシュな縄文文化

日本文化を学び直す(1)忘れてはいけない縄文文化

大転換期の真っ只中にいるわれわれにとって、日本の特性を強みとして生かしていくために忘れてはいけないことが二つある。一つは日本が森林山岳海洋島国国家であるというその地理的特性。もう一つは、日本文化の根源としての縄...
収録日:2020/02/05
追加日:2020/09/16
田口佳史
東洋思想研究家
4

国の借金は誰が払う?人口減少による社会保障負担増の問題

国の借金は誰が払う?人口減少による社会保障負担増の問題

教養としての「人口減少問題と社会保障」(4)増え続ける社会保障負担

人口減少が社会にどのような影響を与えるのか。それは政府支出、特に社会保障給付費の増加という形で現れる。ではどれくらい増えているのか。日本の一般会計の収支の推移、社会保障費の推移、一生のうちに人間一人がどれほど行...
収録日:2024/07/13
追加日:2024/11/19
森田朗
一般社団法人 次世代基盤政策研究所(NFI)所長・代表理事
5

謎多き紫式部の半生…教養深い「女房」の役割とその実像

謎多き紫式部の半生…教養深い「女房」の役割とその実像

日本語と英語で味わう『源氏物語』(1)紫式部の人物像と女房文学

日本を代表する古典文学『源氏物語』と、その著者である紫式部は、NHKの大河ドラマ『光る君へ』の放映をきっかけに注目が集まっている。紫式部の名前は誰もが知っているが、実はその半生や人となりには謎が多い。いったいどのよ...
収録日:2024/02/18
追加日:2024/10/14