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DATE/ 2017.12.30

宝くじに高額当せんした場合に気をつける税金は?

 みなさん、宝くじを買うとき、こんなことを考えたりしませんか。もし高額金が当たった場合、その金額にはそのままもらえるのだろうか、何か税金がかかるのだろうかと。

 ではお答えいたします。まず宝くじには所得税はかかりません。「当せん金付証票法」という法律の第13条に「当せん金付証票の当せん金品については、所得税を課さない」と明記されているのです(ただし、宝くじ以外の賞金・福引や競馬などの当せん金などは「一時所得」として申告する必要があります)。しかし、これは所得税や所得をもとに算出される住民税の話。実はもっと注意すべき税金があります。それは「贈与税」です。

「贈与税」は贈与額の半分以上の場合も

 贈与税とは、個人から財産をもらったときにかかる税金です。贈与税の基礎控除額は年間110万円となっています。つまり、110万円を越える額をやり取りした場合、贈与税がかかるのです。

 これが特に問題となるのは、宝くじを共同購入した場合です。当せんすると、当せん金を金融機関などから受け取るわけですが、このときに代表者が一人で受け取り、あとで分配すると、分配金すべてが贈与税の対象となってしまいます。

 では贈与税はどのくらい取られるのでしょうか。基礎控除額は110万円。つまり、110万円より小さい金額に関しては、贈与税はかかりません。しかし、3,000万円を越えた場合の税率はなんと55%! ちなみに控除額は400万円。10人の共同購入で年末ジャンボ1等前後賞10億円が当たったとします。一人当たり1億円のはずですが、計算すると手取りは約4,320万円。半額を切って割り切れない気持ちになります。

 これを避ける方法は、共同購入した人全員で受け取りに行き、全員で署名することです。また、これは家族であっても同じなのです。家族の誰かが当せんした場合も、一緒に銀行へ換金に行くことで、それぞれの口座へ贈与税をかけずに入金することができます。

海外での当せん金は?

 もし、海外旅行中にその国の宝くじを買って当せんした場合、どうなるのでしょうか。まず現地での税額は様々、問題はその後、お金を日本に持ち込む場合です。この場合「一時所得」として申告が必要になります(「一時所得=総収入金額-収入を得るために支出した金額・特別控除額」。ただし特別控除額は「最高50万円」。収入を得るために支出した金額とは、「その収入を生じた行為をするため、又は、その収入を生じた原因の発生に伴い、直接要した金額に限ります」とあるので、旅行代金は含まれません)。

 国税庁によると、「一時所得は、その所得金額の1/2に相当する金額を給与所得などの他の所得の金額と合計して総所得金額を求めた後、納める税額を計算します」ということです。というわけで、海外で得たお金だから日本の税金はなし、とはならないそうです。

 ですが、海外には破格の賞金が当たる宝くじもあるので、試してみたい気持ちもありますよね。ただ、海外で売られている宝くじを、(現地購入ではなく)ネット等を通じて買うと、刑法187条に違反するようなので、注意が必要です。

「当せん証明書」は必ずもらおう

 というわけで、宝くじに関する税金についてみてきました。所得税と住民税に関しては非課税。しかし、受け取った後、人に分けた場合には、贈与税がかかります。また、海外での当せん金を日本に持ち込む場合、「一時所得」として申告が必要であることも覚えておきましょう。

 また宝くじで高額当せんした場合、突然大金が口座に入金されると、税務署の調査が入ることがあります。このときにあわてないよう、当せん金を受け取る際には、確実に非課税になるように、必ず「当せん証明書」を発行してもらうことも忘れずに。

<参考サイト>
・国税庁ホームページ(贈与税)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/zoyo/zouyo.htm
・国税庁ホームページ(所得税)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/shotoku.htm
(10MTV編集部)

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