テンミニッツTV|有識者による1話10分のオンライン講義
ログイン 会員登録 テンミニッツTVとは
社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2022.05.11

佐藤・鈴木・高橋…日本トップ3名字の由来とは?

 突然ですが、皆さんは自分の名字、好きでしょうか?それとも嫌いでしょうか?自分自身が格好いいと感じる名字ならともかく、たとえば「自分の名字がとても変わっていて読みにくい」「珍しい名字なので、初対面の人との話題になる」「あまりに多い名字なので、必ずフルネームを言わないと間違われやすい」「同姓同名が多い」など、名字や名前に対する困ったことはそれぞれあると思います。

 なかでも女性の場合、せっかく親が考えに考え抜いてつけてくれた名前が、結婚相手によってはとんでもないバランスのフルネームに変わってしまうことだってあります。もちろん結婚は名前だけで相手を決めるわけではないでしょうが、気になる男性が現れるとつい「もしこの人と結婚したら○○という名字になるのか」と、自分の名前との組み合わせを試してしまうこともあるとか。

 そう考えると、名字というのはとても重要なファクターだといえそうです。

自分の名字の由来、知っていますか?

 ところで、皆さんは自分の名字のルーツについて考えたことはありますか?代々受け継がれてきたものでしょうし、うまれたときにすでに決まっているため、あまり考えたことがないという人も少なくないのではないでしょうか。そこで、今回は日本人のなかで多い名字のなかから、そのルーツについて調べてみました。

 『名字由来ネット』によると、全国で人口の多い名字ランキングのトップ3は、1位「佐藤」、2位「鈴木」、3位「高橋」となっています。

 1位の佐藤さんにいたってはおよそ185万3千人。日本の総人口が1億2550万2千人だとすると(総務省統計局 令和5年4月15日発表)、日本人の約1%が佐藤さんということになります。どうりでまわりに佐藤さんがいっぱいいるわけですよね。

「佐藤」「鈴木」「高橋」のルーツは?

 では、その「佐藤」という名字の由来はどこから来ているのでしょう?『少しかしこくなれる名字の話』(森岡浩著・笠倉出版社)によると、「地方に所領を持たない藤原姓の官僚に由来する名字で、左衛門尉という官職の『佐』と藤原の『藤』からなる」とのことです。

 では第2位の「鈴木」という名字はどうでしょう?同書によると、「職業からできたもので和歌山県発祥。熊野信仰を広める役割を担った山伏たちが名乗ったもの」がルーツだそう。続いて第3位の「高橋」ですが、こちらは「高いところに架けられた橋に由来しており、奈良県の有力氏族で朝廷の食前を司る一族だった」ともいわれているそうです。

 官僚に山伏、そして朝廷の食前を司る一族と、そのルーツはさまざまで、場所や職業に由来するものがあることもわかりますね。このように名字の由来を調べてみると、今度は自分の名字のルーツについても気になってきますよね。本やネットなどで自分の名字に関する情報もあると思いますので、一度調べてみてはいかがでしょう。

 ルーツを知ることで、これまでより名字に愛着がわいたり、今までとは違った印象を持つかもしれません。または考えてもいなかった土地との自分のつながりが見えることだってあるかも。そういった縁のある土地を訪れてみるのもまた楽しそうです。

<参考文献・参考サイト>
・『少しかしこくなれる名字の話』(森岡浩著・笠倉出版社)
・名字由来ネット
https://myoji-yurai.net/prefectureRanking.htm?prefecture=%E5%85%A8%E5%9B%BD
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
自分を豊かにする“教養の自己投資”始めてみませんか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,100本以上。 『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

石田梅岩が唱えた「商売の基本」、不足の共有化が鍵

石田梅岩が唱えた「商売の基本」、不足の共有化が鍵

石田梅岩の心学に学ぶ(4)商売の基本と梅岩教学

石田梅岩の大きなテーマである「商売の基本」はどこにあるか。それは「不足」についての認識を共有化することだと田口氏は言う。20年の探究が実を結び、石田梅岩が講席を開いたのは1729年。以後、講席は15年続くが、本人の講義...
収録日:2022/06/28
追加日:2024/04/29
田口佳史
東洋思想研究家
2

なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景

なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景

民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教

ロシアや中華人民共和国など、自由と民主主義を否定する権威主義国の脅威の増大。一方、日本、アメリカ、西欧など自由主義諸国における政治の劣化とポピュリズム……。いま、自由と民主主義は大きな試練の時を迎えている。このよ...
収録日:2024/02/05
追加日:2024/03/26
橋爪大三郎
社会学者
3

繁華街・新宿のルーツ、江戸時代の遊女が働く飯盛旅籠とは

繁華街・新宿のルーツ、江戸時代の遊女が働く飯盛旅籠とは

『江戸名所図会』で歩く東京~内藤新宿(2)「夜の街」新宿の原点

歌舞伎町を筆頭に、東京でも有数の繁華街を持つ新宿だが、その礎は江戸時代の内藤新宿にあった。遊女が働く飯盛旅籠(めしもりはたご)によって、安価に遊興できる庶民の「夜の街」として栄えた内藤新宿の様子を、『江戸名所図...
収録日:2024/02/19
追加日:2024/04/28
堀口茉純
歴史作家
4

日本は再エネが難しい!?再エネ比率が高い国との相違点

日本は再エネが難しい!?再エネ比率が高い国との相違点

日本のエネルギー&デジタル戦略の未来像(3)電力の部分最適と全体最適

サステナブルな電力の供給と消費が求められる現代社会。太陽光発電のように電力の生産拠点が多元化する中で、それぞれの電力需給と国全体の電力需給のバランス調整が喫緊の課題となっている。実はヨーロッパなどの「再エネ比率...
収録日:2024/02/07
追加日:2024/04/27
岡本浩
東京電力パワーグリッド株式会社取締役副社長執行役員最高技術責任者
5

イーロン・マスクと対立…ChatGPT大ブームまでの紆余曲折

イーロン・マスクと対立…ChatGPT大ブームまでの紆余曲折

サム・アルトマンの成功哲学とOpenAI秘話(2)ChatGPT開発秘話

仕事をはじめさまざまな生活シーンで多様な役割をこなすチャットボットとなった「ChatGPT」。OpenAIが公開したこのサービスが世界中を驚かせるまでには、その創業に携わったサム・アルトマンとイーロン・マスクの対立など紆余曲...
収録日:2024/03/13
追加日:2024/04/26
桑原晃弥
経済・経営ジャーナリスト