ウズベキスタン訪問に学ぶ
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イスラム・カリモフ大統領の政治方針が経済成長を阻害
ウズベキスタン訪問に学ぶ(2)カリモフ大統領の政治方針
島田晴雄(慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツ・アカデミー副座長)
ウズベキスタンはなぜ経済発展がなかなか進まないのか。その理由は、25年目に入ったカリモフ大統領の政治方針にあると、千葉商科大学学長・島田晴雄氏は喝破する。シリーズ「ウズベキスタン訪問に学ぶ」第2回。(全3話中第2話目)
時間:12分58秒
収録日:2015年8月20日
追加日:2015年10月1日
≪全文≫

●アゼルバイジャン独立の際に悲劇が起きた


 前回からたびたび、カリモフ大統領と言っていますが、本名はイスラム・カリモフという方です。1991年にいわゆるゴルバチョフ革命があり、旧ソ連が崩壊します。14の民族共和国が手を挙げ、いち早く独立に走りましたが、この時に悲劇が起きています。この10MTVでも、一度アゼルバイジャンの話をしたことがあると思いますが、アゼルバイジャンでは社会学の大学教授が手を挙げ、大変な人気ですぐさま大統領となって「反ソ連」を打ち出したために、とんでもないことが起きてしまいました。

 この時はミハイル・ゴルバチョフなのです。ウラジーミル・プーチンではありません。ゴルバチョフは温厚な人といわれており、ノーベル平和賞も受賞しましたが、実はこの時はたちどころに恐ろしいことをしました。アゼルバイジャンにナゴルノ・カラバフという地域があります。日本でいうと近畿地方のようなところで、近畿地方に韓国の方が多いように、ナゴルノ・カラバフにはアルメニア人がたくさん住んでいます。彼らは何百年も前から、ここはアルメニアの土地だから独立したいと言ってきたのですが、アゼルバイジャンが抑えてきた経緯があります。

 しかし、この時、ソ連軍がバックアップして、彼らを事実上独立させてしまったのです。そのため、100万人ほどのアゼルバイジャン人がナゴルノ・カラバフから逃避しなくてはならなくなりました。アゼルバイジャン人にとっては心臓を取られるようなつらい思いだったそうで、そのトラウマはいまも続いています。


●オレンジ革命やバラ革命を避けたい


 いま中央アジア地域の政府が一番気にしているのは情報で、民衆がいわゆる「言論の自由」を求めてくることを最も恐れています。彼らは、とにかくオレンジ革命やバラ革命のような事態を避けたいのです。

 オレンジ革命とは、2004年のウクライナで起きた一連の政治運動のこと。ご存知のとおり、ウクライナは新進の若手政治家がタッグを組んで、「自由を」「民主主義を」と叫び、ロシアから派遣された大統領を争乱で倒してしまいました。それが今日のウクライナ問題につながっています。プーチンが手を突っ込んできて、クリミアを独立させ、東ウクライナを制圧しました。ロシアは、実行しているのは親ソ派だと主張していますが、親ソ派がなぜ戦車や爆撃機を持っているのか。...

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