●ウズベキスタン視察から得た知見を紹介
今回は、私たち島田村塾が、ウズベキスタンを訪ねた時の観察から得られたさまざまな知見をご紹介したいと思います。島田村塾については、10MTVの読者の方々はもうご存知だと思いますので多言を要しませんが、30代前後の若い事業家の方々、やがて日本を背負って世界で活躍していただかなくてはならない方々が、これから世界で商売する商品は、おそらくモノではなく、ソリューションです。ソリューションは信用がないと売れません。信用の元とは、やはり相互を理解することで、相手の国の歴史と宗教と文化と価値観を勉強しなくてはなりません。そのためにわれわれは一生懸命勉強しているのです。普段あまり行くことはないけれど、理解を深め合うことにいろいろと意味があるのではないかという国を選んで、1年に1、2回お訪ねするのです。
今年は、ウズベキスタンを選びました。ウズベキスタンは中央アジアの国です。中央アジアは5カ国で、他にはカザフスタン、トルクメニスタン、キルギス、タジキスタン。ウズベキスタンは、それらの国のど真ん中にあって、「二重内陸国」といいますが、海に行くのにどこか別の国々を通っていかなくてはならないため、そう呼ばれています。人口は3050万人で、中央アジア5カ国の人口の約半分がウズベキスタンにあります。領土からいうとカザフスタンが一番大きく、自然資源も多いのですが、ウズベキスタンは人口が多い。しかも若くて、平均年齢は25、6歳だと思います。これから莫大な人口ボーナスが期待されている国です。
たまたまウズベキスタンの政府関係の方とお知り合いになれたので、いろいろとお願いしたところ、最終的に、視察旅行ではウズベキスタン政府の全面的な協力を得ることができました。政府の方々、政策関係者、そのほか大学も含めて8カ所の機関と真剣な議論ができたのです。首都はタシュケントという立派な都市ですが、週末にサマルカンドとブハラという二つの観光都市を訪ねてから、月曜、火曜とタシュケントでしっかり議論をするという大変密度の濃い旅でした。
サマルカンドは、皆さんよく知っていると思いますが、シルクロードのほぼ中心に位置しており、古代シルクロードの中心の一つだった場所で、大変な数の遺跡があります。さらにブハラにも遺跡があり、それらも見学してきました。われわれの旅はそ...