松下幸之助から学んだこと~経営の根本は「シラス」にあり
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
『古事記』に学ぶ企業統治…慈愛のシラス、力のウシハク
松下幸之助から学んだこと~経営の根本は「シラス」にあり
上甲晃(志ネットワーク代表)
今はもう「パナソニック」と社名が変わった「松下電器産業」という会社は、社員が辞めるとき、皆が「いい会社に勤めたな」と言ったという。現代において、そのような会社はどれほどあるだろうか? 志ネットワーク代表・上甲晃氏が松下幸之助から学んだ日本的経営の原点について、『古事記』にも記されている二つの重要キーワードをもとに解説する。(2015年8月26日開催『2015年 経営革新協会オープンセミナー』上甲晃氏講演「松下幸之助に学ぶ」より)
時間:13分35秒
収録日:2015年8月26日
追加日:2015年10月12日
≪全文≫

●松下電器とパナソニックの違い


 皆さん、こんにちは。ご紹介をいただきました、私は上甲といいます。よろしくお願いをしたいと思います。

 私は、松下電器という会社に入りました。今は、この松下電器という名前はありません。パナなんとかといって、なかなか覚えられないんですけれども。「パナソニック」と聞くと、なんとなく私がいた松下電器とは違うような感じがするんですよね。別の会社、何か全然違う会社のような気がして、どうしても私はパナソニックと言えず、何が違うのかな、といろいろ考えることがあります。

 私は、同期に入社した人たちと毎年温泉に行っていまして、もう20年ぐらいずっと続けています。わずか10名ぐらいのメンバーでやっています。

 去年、高山へ行った時に、一杯飲みながらこんな話が出たんです。「俺たちが会社辞めるときは、“いい会社に勤めたよね”と、みんな言ったよね。地位も立場も関係なく、誰もが会社を辞めるときには、“いい会社に勤めたな”と、みんな言ったよね。家族も言ってたよね」。しかし、そういうことを最近言わなくなった、と言うんですよね。そういう話題になったんです。

 売上は、あの頃よりもはるかに大きくなりました。あるいは、知名度もよくなりました。「いろいろな意味において、私たちが在籍していた時よりもはるかにグローバルな企業になったけれども、社員が辞めるときに“いい会社に勤めたな”と言わなくなったというのは、一体どうしてだろう?」という話になりました。


●違和感があった社長の言葉-黒字を取り戻す


 何が違うんだろう? ということを、私はいろいろ考えました。あまり批判的なことを言ってもいけないと思うんですが、いまパナソニックも少しこの円安ブームの中で、経営が持ち直していますけれども、非常に苦しい時期がここ数年前にありました。その時、社長がテレビのインタビューに答えてこんなことを言っていました。「一刻も早く赤字を克服して黒字を取り戻したい」という発言をしていました。当然でしょうね。

 だけど、私はその瞬間に、少し違和感があったのです。最初に黒字を取り戻そうとすると、どうなるか。手段を選ばない。例えば、まず人を大幅に減らそうと思うんですよね。思い切ったリストラで人を減らそうとしますね。あるときには、1万人のリストラをしたということが、経済雑誌では大変な成功談と...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
オリエント 東西の戦略史と現代経営論に学ぶ(1)ビジネスのヒントは歴史にあり
『失敗の本質』、中国古典…ビジネスのヒントを歴史に学ぶ
三谷宏治
組織心理学~若者とのコミュニケーション(1)「Z世代」の特徴と接し方
Z世代は傷つきやすい!?…昔の世代との相違点、共通点とは
山浦一保
運と歴史~人は運で決まるか(1)ソクラテスが見舞われた「運」
歴史における「運」とは?ソクラテスの「運」から考える
山内昌之
会社人生「50代の壁」(1)“9の坂”とまさかの坂
サラリーマン人生「50代の壁」を乗り越える生き方
江上剛
ハラスメント防止に向けた風土づくり(1)ハラスメントの概要
増え続けるハラスメント…その背景としての職場の特徴
青島未佳
メンタルヘルスの現在地とこれから(1)「心を病む」とはどういうことか
なぜ「心の病」が増えている?メンタルヘルスの実態に迫る
斎藤環

人気の講義ランキングTOP10
「進化」への誤解…本当は何か?(4)ダーウィンの進化論と自然淘汰の理論
『種の起源』…ダーウィンとウォレスの自然淘汰の理論
長谷川眞理子
逆境に対峙する哲学(9)先人の知恵という友
本居宣長も白隠もハイデガーも友となる――大切なのは?
津崎良典
歌舞伎はスゴイ(2)市川團十郎の何がスゴイか(後編)
歌舞伎十八番を定めた七代目市川團十郎、一番モテた八代目
堀口茉純
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(6)秀吉との信頼関係と秀長の軍事能力
文武両道の名将…大大名たちを魅了した秀長の器量とは?
黒田基樹
平和の追求~哲学者たちの構想(1)強力な世界政府?ホッブズの思想
平和の実現を哲学的に追求する…どんな平和でもいいのか?
川出良枝
「次世代地熱発電」の可能性~地熱革命が拓く未来
地熱革命が世界を変える――次世代地熱の可能性に迫る
片瀬裕文
過激化した米国~MAGA内戦と民主党の逆襲(1)米国の過激化とそのプロセス
トランプ政権と過激化した米国…MAGA内戦、DSAの台頭
東秀敏
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
学力喪失の危機~言語習得と理解の本質(1)数が理解できない子どもたち
なぜ算数が苦手な子どもが多いのか?学力喪失の真相に迫る
今井むつみ
戦略的資本主義と日本~アメリカの復活に学ぶ5つの提言
戦略的資本主義とは?日本再生へアメリカに学ぶ5つの提言
片瀬裕文