発酵は人類を救う
この講義シリーズの第1話
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
発酵食品~腐りにくい・独特の香り・体にいい・免疫力Up
発酵は人類を救う(3)発酵食品4つのパワー
小泉武夫(農学博士/食文化評論者/東京農業大学名誉教授)
発酵食品はわれわれの食卓と密接な関係を持っており、発酵食品なしでは食生活は成り立たない、と農学博士で食文化論者である発酵学者の小泉武夫氏は語る。氏によれば、発酵食品には4つの特徴があるという。これを聞けば、発酵食品のパワーが理解でき、これまで以上に発酵食品をとろうと感じるのではないだろうか。(全3話中最終話)
時間:10分22秒
収録日:2015年11月9日
追加日:2015年12月17日
≪全文≫

●人のためになる善玉菌の働き・発酵


 皆さん、こんにちは。私は、発酵学者の小泉武夫です。発酵食品についてお話をします。

 よく発酵というと「腐っているということ?」と言う人がいるのですね。発酵と腐敗はまったく違う。天国と地獄ぐらい違います。それは人間のご都合主義から考えると、人間のためにいいことをする菌は善玉菌、人間のために悪いことをするのは悪玉菌と考えましょう。

 そうすると、悪玉菌には2種類いるのです。何かというと、まず食べ物を腐らせてしまう腐敗菌です。これを食べたら食中毒になります。それから、腐敗菌の他にもう一つ、悪玉菌がいます。病気を引き起こす病原菌です。これは発酵ではないのです。私が言っている発酵というのは、善玉菌です。例えば、納豆を作ってくれる納豆菌。チーズとかヨーグルトをつくってくれる乳酸菌。お酒を発酵してくれる酵母とか麹菌。お酢をつくってくれる酢酸菌。こういうようなものは、人間にとってとてもいい菌なのです。だから、こういうようなものを発酵といいます。発酵食品というのは、人間のためにとてもいいことをしてくれる菌がつくってくれたもののことで、その行為を発酵というのですね。


●発酵がないと和食も洋食も成り立たない


 そこで、今日は発酵食品の話をしましょう。発酵食品がないと、実はわれわれの食生活は成り立たないのです。「えっ、なぜ?」と思われるかもしれません。実は、朝ご飯を食べましょうとなると、ご飯、みそ汁が出てくると思いますが、みそ汁のみそは発酵食品ですよね。納豆も発酵です。納豆にしょうゆをかけようかとなると、そのしょうゆも発酵です。また漬物も発酵ですね。ということで、なんでも発酵なのです。発酵がないと和食は成り立たないのです。

 そもそも和食は一汁三菜といいまして、一汁は一という字にみそ汁の汁で、三菜は野菜の菜、つまりおかずのことです。和食が成立するためには、三つのおかずがないと駄目なのです。ご飯とみそ汁、それから、三つのおかず。三つのおかずのうちの一つは、決まっていて、香の物、漬物です。そうすると、和食が成立するためには、味噌と漬物がないと駄目なのです。

 では、洋食のパンはどうだろうと考えてみましょう。洋食派は朝、パンでしょう。パンは入口から発酵です。だって、パンは小麦を発酵するのですから。だから、発酵がなかったら洋食は駄目で...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
社会はAIでいかに読み解けるのか(1)経済学理論の役割
AIやディープラーニングによって社会分析の方法が変わる
柳川範之
本当によくわかる「量子コンピュータ入門」(1)量子コンピュータとは何か
「量子コンピュータ」はどういうもので、何に使えるのか
武田俊太郎
「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造
「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ
岡朋治
発酵はマジックだ!
色を消し、脂を溶かし、水を分解―スゴすぎる発酵の力!
小泉武夫
「進化」への誤解…本当は何か?(1)進化の意味と生物学としての歴史
実は生物の「進化」とは「物事が良くなる」ことではない
長谷川眞理子
レアメタルの光と影(1)イントロ
イノベーションがレアメタルをコモンメタルにする
岡部徹

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(32)鎌田東二先生の法華経講義解説-1
【10min名作探訪】鎌田東二先生の『法華経』講義の核心ビジョン
テンミニッツ・アカデミー編集部
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(7)英雄と武器と喪失と家族
英雄たちの「特別な武器」と「喪失」…悲劇かハッピーエンドか、そのメッセージの秘密
松村一男
「満洲」から考える日本とアジア(1)「満洲」を知る意義とは
「満洲史」はなぜ現代日本でタブー視されるのか?…王道楽土の夢とアヘンなどの裏面から見えてくる現代への教訓
宮脇淳子
おもしろき『法華経』の世界(1)法華経はSFだ!
法華経はSFだ!…心を元気にしてくれる法華経入門
鎌田東二
戦国武将の経済学(3)豊臣秀吉の経済政策
豊臣秀吉の驚愕の国内貿易…莫大な財力を生んだ経済政策
小和田哲男
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
Microsoft Copilot~AIで仕事はどう変わるか(7)AI活用の落とし穴
AIへの不安と懸念…だからこそ「教養」が必要になる
渡辺宣彦
司馬遼太郎のビジョン~日本の姿とは?(1)1923年生まれの3人の作家
司馬遼太郎と日本人…まず遠藤周作、池波正太郎との比較で考える
片山杜秀
資本主義の再定義…哲学で考える(1)アダム・スミスの「市場と感情」
資本主義を哲学する…まずアダム・スミスの見えざる手と道徳感情論
中島隆博
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か(1)AIに置き換わる仕事と人間がやる仕事
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か…人間がやるべきこととは?
橋爪大三郎