発酵は人類を救う
この講義シリーズの第1話
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
生ごみは発酵して土に戻す―これが当然の自然の摂理
発酵は人類を救う(2)無限の可能性を秘めた「FT革命」
小泉武夫(農学博士/食文化評論者/東京農業大学名誉教授)
農学博士で食文化評論者でもある発酵学者の小泉武夫氏が10年以上前から大きな期待を寄せているのが「FT革命」だ。それは、人と地球への優しい発酵技術による21世紀のための革命であるという。ではFT革命とは具体的にどのようなものなのか? 小泉氏が4つの柱を挙げて熱烈解説する。(3話中第2話)
時間:10分43秒
収録日:2015年11月9日
追加日:2015年12月10日
≪全文≫

●発酵の無限の可能性「FT革命」


 こんにちは。今日は、発酵の話を前回に引き続いて行います。
 
 発酵というのは、目に見えない小さな生き物である微生物が、人間のためにいろいろといいことをしてくれることをいいます。前回、発酵は最近の日本の大きな企業に貢献しているということをお話しましたけれども、私は発酵の無限の可能性というものを信じまして、いまから10年以上前に『FT革命―発酵技術が人類を救う』という本を書いたことがあるのです。これは、東洋経済新報社から出ている本で、私の大変親しい友達である黒田征太郎さんにイラストを書いていただき、私がこうして文章を書いています。

 これは何か。FTのFというのはファーメンテーションといって、英語でいうと「発酵」という意味です。Tというのはテクノロジーですね。だから、「発酵技術革命」ということ。これが、私の唱えているFT革命です。


●未解決の人類の問題をFT革命で解決


 革命というと、いままでにいろんなことがありましたよね。例えば、産業革命がものすごく昔にありました。イギリスあたりから出て、蒸気機関が出現し、今度は自動車革命が起こりました。その少し前には電気革命もあったと思います。20世紀に入る直前には石油革命が起こり、アメリカでものすごく石油が出てきました。

 そして、次は何革命でしょう。IT革命ですね。もうこれで革命は全て終わりかと思ったら、そうではありませんでした。私から言わせると、IT革命は人間にとってものすごく素晴らしくて驚くべき革命だけれど、オールマイティーではないですね。というのは、コンピューターを中心として、ボタンを一つ間違えて押してしまったらとんでもないことになるということだってあり得るわけです。例えば、ある銀行がボタン一つ間違えて押し、一晩で540億円消えてしまったという話がある。それから、病院の集中医療をはじめ、いろんな医療技術でも、ボタンを少し押し間違えたり、プログラムを間違えたら大変なことになってしまう。だから、全ての革命というのはオールマイティーではないんだよと、私は思っています。

 そこで、これからの新しい21世紀の革命、いままでの人類が考えてきた革命の次の革命は、「発酵革命」だと私は思うのです。それは何かというと、人間に優しい微生物が発酵によって、まだわれわれが20世紀で解決でき...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
ヒトの性差とジェンダー論(1)「性」とは何か
MLBのスーパースターも一代限り…生物学から迫る性の実態
長谷川眞理子
生成AI・大規模言語モデルのしくみ(1)生成AIとは何か
10年で劇的な進歩を遂げた生成AIと日本の開発事情
岡野原大輔
ブラックホールとは何か(1)私たちが住む銀河系
太陽系は銀河系の中で塵のように小さな存在でしかない
岡朋治
ChatGPT~AIと人間の未来(1)ChatGPTは何ができて、何ができないか
ChatGPTは考えてない?…「AIの回答」の本質とは
西垣通
本当によくわかる「量子コンピュータ入門」(1)量子コンピュータとは何か
「量子コンピュータ」はどういうもので、何に使えるのか
武田俊太郎
「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造
「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ
岡朋治

人気の講義ランキングTOP10
AI時代と人間の再定義(2)仏法僧の三宝と対話による道徳的進歩
仏法僧の三宝――なぜ1人で仏教に向かってはいけないのか
中島隆博
独裁の世界史~未来への提言編(1)国家の三つの要素
未来を洞察するために「独裁・共和政・民主政」の循環を学べ
本村凌二
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(8)秀長の死の影響と秀吉政権の瓦解
「家康対奉行」の構図は真っ赤な嘘!? 秀吉政権瓦解の真相
黒田基樹
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
学力喪失の危機~言語習得と理解の本質(1)数が理解できない子どもたち
なぜ算数が苦手な子どもが多いのか?学力喪失の真相に迫る
今井むつみ
歌舞伎はスゴイ(3)歌舞伎のサバイバル術(前編)
草創期からの度重なる「規制」と「スキャンダル」を超えて
堀口茉純
逆境に対峙する哲学(1)日常性が「破れ」て思考が始まる
逆境にどう対峙するか…西洋哲学×東洋哲学で問う知的ライブ
津崎良典
「進化」への誤解…本当は何か?(1)進化の意味と生物学としての歴史
実は生物の「進化」とは「物事が良くなる」ことではない
長谷川眞理子
健診結果から考える健康管理・新5カ条(2)健診結果はダルマ落としでアプローチ
バラバラ事件!? 検査項目をバラバラに見てはいけない
野口緑
渡部昇一の「わが体験的キリスト教論」(1)古き良きキリスト教社会
古き良きヨーロッパのキリスト教社会が克明にわかる名著
渡部玄一