カーボンニュートラル革命と日本の未来
この講義シリーズの第1話
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
産業革命以来の新しい産業革命が到来、必要なのは意識革命
カーボンニュートラル革命と日本の未来(3)クルマの概念と環境意識を変える
猪瀬直樹(作家/参議院議員)
電気自動車の優れた点は、CO2排出量の削減にとどまらない。実際にテスラのEVに乗ってみると、クルマの概念を変えるさまざまな違いに気づかされる。避けられないEV化の流れの中で日本の課題は、自動車産業が抱える雇用の問題と、遅れた環境意識にどう取り組むかという点にある。(全3話中第3話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:11分04秒
収録日:2021年7月30日
追加日:2021年9月10日
≪全文≫

●実際にテスラを買ってみて分かったこと


―― この本(『カーボンニュートラル革命』)の中で非常に印象深かったのが、大きな視点からルールやゲームの世界が変わったことを書くのと同時に、先生ご自身がテスラをお求めになり、体験して、いかに今までの車と違うのかを縷々、書かれていることです。

猪瀬 大事なことは、当事者にならないとダメだということです。トヨタのハイブリッドとテスラのEVがどう違うのかが運転してみると分かります。「あ、ここまで来ているのか」ということを感じます。電気自動車は電気でモーターが動くことによって駆動し、ガソリン車はエンジンという内燃機関でガソリンが燃えて動きますが、違いはそれだけではありません。

 まずクルマに対する考え方が違います。先ほど携帯電話の話が出ました。われわれは携帯電話をしゃべるためのものだと思っていましたが、今はスマートフォンで、LINEやフェイスブックのメッセンジャーなどを使っていろいろな連絡をします。そしてそれだけではなく、いろいろなものを検索することもできます。つまり、ガラケーとスマホは別のものなのです。これと同じように、今までの車と私が買ったテスラは全く別のものであるということが、運転すると分かります。そして面白いことに、今はガソリンスタンドにいかなくて済んでいるのです。

―― それはそうですよね。

猪瀬 当たり前のことですが、例えば1か月に1回ガソリンスタンドで50リットルくらいのハイオクで満タンにすると、1万円近くかかることもあります。今は石油の値段が上がっていて、高いのです。

 そして、これまでの車はジャラジャラと鍵を持っていましたが、テスラはスマホでピッピッとやって車を開けます。電気を建物のメーターから取って、カチャっと刺してはめるだけなので、ガソリンスタンドが自分の家にあるようなものです。夜間電力を使うと安く、1000円ほどで満タンになり、1500円もかかりません。1万円と1000円~1500円では、燃料費に差が出ます。これも自分で経験してみて、「あ、ここが違うのか」ということが分かりました。ガソリンスタンドに毎月1回行かなければならなくて面倒くさかったのですが、もうその必要はありません。もちろん途中で充電する必要はありますが、充電スポットが高速道路のサービスエリアにありますし、テスラ専用のスーパーチャージャーもあちこちにあります。...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
財政問題の本質を考える(1)「国の借金」の歴史と内訳
いつから日本は慢性的な借金依存の財政体質になったのか
岡本薫明
中国共産党と人権問題(1)中国共産党の思惑と歴史的背景
深刻化する中国の人権問題…中国共産党の思惑と人権の本質
橋爪大三郎
「中華民族の偉大な復興」と中国外交(1)外交姿勢・前編
四字熟語で見る中国外交の変化
小原雅博
日本の財政政策の効果を評価する(1)「高齢化」による効果の低下
高齢化で財政政策の有効性が低下…財政乗数に与える影響
宮本弘曉
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博
習近平―その政治の「核心」とは何か?(1)習近平政権の特徴
習近平への権力集中…習近平思想と中国の夢と強国強軍
小原雅博

人気の講義ランキングTOP10
逆境に対峙する哲学(1)日常性が「破れ」て思考が始まる
逆境に対峙する哲学カフェ…西洋哲学×東洋哲学で問う矛盾
津崎良典
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(1)史実としての豊臣兄弟と秀長の役割
豊臣兄弟の謎…明らかになった秀吉政権での秀長の役割
黒田基樹
渡部昇一の「わが体験的キリスト教論」(1)古き良きキリスト教社会
古き良きヨーロッパのキリスト教社会が克明にわかる名著
渡部玄一
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
「アメリカの教会」でわかる米国の本質(1)アメリカはそもそも分断社会
「キリスト教は知らない」ではアメリカ市民はつとまらない
橋爪大三郎
葛飾北斎と応為~その生涯と作品(1)北斎の画狂人生と名作への進化
葛飾北斎と応為…画狂の親娘はいかに傑作へと進化したか
堀口茉純
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
インテリジェンス・ヒストリー入門(1)情報収集と行動
日本の外交には「インテリジェンス」が足りない
中西輝政
平和の追求~哲学者たちの構想(1)強力な世界政府?ホッブズの思想
平和の実現を哲学的に追求する…どんな平和でもいいのか?
川出良枝
熟睡できる環境・習慣とは(4)起きているときを充実させるために
夜まとめて寝なくてもいい!?「分割睡眠」という方法とは
西野精治