自動運転が社会を変える
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
自動運転の実用化は、新しいビジネスを生み出す
自動運転が社会を変える(4)自動運転の法整備に向けて
加藤真平(東京大学大学院情報理工学系研究科 特任准教授/株式会社ティアフォー 創業者)
通常、車を運転する場合、ドライバーは免許が必要だが、無人による自動運転の場合、法律上どのようなことが必要になるのか。また、それをクリアした場合、自動運転にはどのようなビジネスの可能性があるのか。今回は、法律面から自動運転について考えていく。
時間:10分07秒
収録日:2018年10月23日
追加日:2018年12月12日
≪全文≫

●運転席を無人にする際に必要な法律面での処理


 今回は、法律面の話をしていきたいと思います。

 第2回目の講義で紹介した実験に、セーフティードライバーが運転席に座っている場合と、運転席を無人にしている場合の、両方の場合の実験があったと思います。これは実は、法律面で見ると、全く異なる処理をしています。

 まず、セーフティードライバーが運転席に座っている場合ですが、これは実際に、運転免許証を持っている人間が車の中にいてドライバー席に座っています。ですから、何かあればすぐに、ハンドルやアクセル、ブレーキを動かすことができる状態になっています。この実験は実は、現行法では何の問題もありません。ただし、自動運転の技術そのものが確立されていませんので、自治体や警察、あるいは中央政府に対して、しかるべき手続きをして実験を行っています。しかしながら、法律面で見れば何ら特別な措置はしていません。免許証を持ったセーフティードライバーが実際に運転席に座っており、何かあったらハンドルやアクセル、ブレーキを自分で動かして、危険を回避する操作をします。

 一方、運転席を無人にすると何が起こるのでしょうか。この場合、運転免許証を持った人が中にいない車が走るということになりますので、道路交通法で禁じられています。なぜなら、今、日本で車を動かそうとすると、無人か有人かを問わず、免許を持った人間がその車に関する責任をしっかりと果たさないといけないからです。これは法律で決められていることですので、破ることはできません。

 では現在において、無人運転の実験はどうすれば許可されるのでしょうか。それは、リモートでの操作を行うことです。つまり、車の中ではなく車から離れた場所に、インターネットで車と接続されたリモートの運転席を設けて、免許証を持った運転者がその運転席に座っているのです。免許証を持った実験担当者は車の中にはいないのですが、ネットワークでしっかりとつながった遠隔地に、スタンバイをしているということです。そして、何か起こったときには、リモートの運転席で車を操作します。このように、普段運転しているのと同じように運転できる状況をつくり出すことができれば、そのシステムを使って無人の車を公道で走らせることができるのです。


●遠隔地に運転席を設けると、運転席も車検の対象になる


 実はここに関...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
科学的思考はなぜ大切か(1)「状態図」という概念
科学的思考とは「なぜ?」を追究していくこと
岡部徹
知能と進化(1)知性と身体性
AI、ディープラーニングとは…知能と身体性は不可分か?
長谷川眞理子
水から考える「持続可能」な未来(1)気候変動の現在地
最悪10メートル以上海面上昇…将来に禍根残す温暖化の影響
沖大幹
知性の進化と科学技術文明の未来(1)ヒトは本当に賢いか
なぜ人類は進化できたか?…5つの環境要因と脳の発達
長谷川眞理子
「進化」への誤解…本当は何か?(1)進化の意味と生物学としての歴史
実は生物の「進化」とは「物事が良くなる」ことではない
長谷川眞理子
IoTとは何か~モノのインターネットの本質(1)TRONは究極の「縁の下の力持ち」
坂村教授が開発したTRON―知られざる世界標準
坂村健

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(38)アメリカ中間選挙と民主主義
【10min解説】第2期のトランプ大統領と中間選挙を考える
テンミニッツ・アカデミー編集部
ロシア人の見る「ロシアの歴史」(4)アレクサンドル・ネフスキーの英雄化
ロシアの英雄「アレクサンドル・ネフスキー」はなぜ英雄か…ドイツ騎士団と戦った歴史がどう利用されたか
上月豊久
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(8)『オデュッセイア』の世界的影響
オデュッセイアが物語のフォーマット?…アラビアンナイトから百合若物語、ひまわりまで
松村一男
今後の技術革新と企業経営(6)仮想通貨とフィンテック
仮想通貨が本当の「通貨」にならない理由
柳川範之
仏教とキリスト教が照らし出す日本の宗教(1)神とは何か、そして天皇とは?
日本と世界の「神と信仰」の違いは?…そして天皇の大切な役割
橋爪大三郎
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
『「甘え」の構造』と現代日本(1)「甘え」のインパクト
「甘え」は現代においてダメなものなのか…名著『「甘え」の構造』への2種類の誤解とは?
與那覇潤
『万葉集』と律令社会~官僚の心得と歌宴(4)郡家の発掘と新田山を詠んだ東歌
「東歌」に刻印された奈良時代の真実とは?…地方に気をつかい地方のパワーを取り込んで中央政権はできていた
上野誠