ビッグデータの実用化~その課題と効果
この講義シリーズの第1話は
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
ビッグデータの実用化にはデータの標準化・規格化が必要
ビッグデータの実用化~その課題と効果(2)データサイエンティスト
柳川範之(東京大学大学院経済学研究科・経済学部 教授)
東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏が、ビッグデータを実用化する際の注意点について解説する。大量の情報を意味のあるビッグデータとして用いるためには、プログラミング能力だけでなく分析・判断能力に長けたデータサイエンティスト、そしてデータの規格化・標準化が必要である。(全3話中第2話)
時間:10分29秒
収録日:2017年6月29日
追加日:2017年7月30日
≪全文≫

●大量の情報だけでは、意味のあるビッグデータにはならない


 前回は、ビッグデータが大きな競争力をもたらす、と述べました。しかし、そもそもビッグデータとは何かを、厳密に考える必要があります。単純に発想すれば、とにかく集められるだけのデータを集めればいいのではないか、ということになります。実際、サーバーに集められるだけのデータを貯めておくということも、よくなされています。

 しかし、たくさんの情報があるだけでは、意味のあるビッグデータにはなりません。集まった情報を意味のあるデータにして、さらに人工知能などの分析ツールを使って、意味のある分析ができてこそ、ビッグデータが価値のあるデータになるのです。

 しかし、言うは易し行うは難し、です。集められた数多くの雑多な情報を、価値のあるデータに変えていくための、高い分析能力を獲得することは、非常に困難です。しかし、これがビッグデータ間の競争を大きく左右します。


●データサイエンティストが必要だ


 重要なポイントを2つ述べます。1つ目は、データサイエンティストの存在です。情報を解析すること、具体的にいえば、プログラムを書いたり、分析ができる人材をそろえる必要があります。単に集められただけの情報は、価値のないごみの山です。ごみの山を価値のある宝の山に変えていくには、データサイエンティストが必要なのです。

 そういうわけで、最近、世界中でデータサイエンティストに注目が集まり、データサイエンティストの獲得競争が始まっています。しかし日本では、データサイエンティストがかなり少なく、競争が起きる前の段階です。つまり、データサイエンティストを増やしていくことが先決なのです。


●幅広い情報と知見を備えた、分析能力が求められる


 広くデータサイエンティストと呼ばれている人は、プログラムを書くことができるというイメージがあるでしょう。しかし、データサイエンティストとしては、実際には、もう少し幅広い人材が必要です。雑多な情報を意味のある情報に変えていくためには、分析が必要です。その分析のためには、単にプログラムが操れるだけでは、十分ではありません。何が意味のある情報かを見出す知見や、判断力が必要になってくるのです。もちろん、プログラムを書き、AIを操るということは重要です。しかし、どのようにプログラムやAIを操ればいいのか、出て...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
日本を復活させる国家戦略(1)戦後の復興戦略と日本経済の凋落
「所得倍増」はなぜ成功したか…日本経済の回復のヒント
島田晴雄
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(1)最新研究から見えてくる未来像
AI大格差…なぜ日本の雇用環境では「ショックが大きい」のか?
宮本弘曉
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(1)習近平の歴史的特徴とは?
一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界
垂秀夫
内側から見たアメリカと日本(1)ラストベルトをつくったのは誰か
トランプの誤謬…米国製造業を壊した犯人は米国の経営者
島田晴雄
半導体から見る明日の世界(1)世界的な半導体不足と日本の可能性
なぜ世界の半導体不足は起きた?台湾TSMCと日本復活への鍵
島田晴雄
教養としての「人口減少問題と社会保障」(1)急速に人口減少する日本の現実
毎年100万人ずつ減少…急降下する日本の人口問題を考える
森田朗

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(38)アメリカ中間選挙と民主主義
【10min解説】第2期のトランプ大統領と中間選挙を考える
テンミニッツ・アカデミー編集部
ロシア人の見る「ロシアの歴史」(4)アレクサンドル・ネフスキーの英雄化
ロシアの英雄「アレクサンドル・ネフスキー」はなぜ英雄か…ドイツ騎士団と戦った歴史がどう利用されたか
上月豊久
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
『「甘え」の構造』と現代日本(1)「甘え」のインパクト
「甘え」は現代においてダメなものなのか…名著『「甘え」の構造』への2種類の誤解とは?
與那覇潤
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎
『万葉集』と律令社会~官僚の心得と歌宴(3)国司と郡司のつきあい
郡司の妻たちと宴会!?……国司・大原真人今城へのはなむけの歌に記された「媚態表現」の真相と人心掌握術
上野誠
「満洲」から考える日本とアジア(1)「満洲」を知る意義とは
「満洲史」はなぜ現代日本でタブー視されるのか?…王道楽土の夢とアヘンなどの裏面から見えてくる現代への教訓
宮脇淳子
内側から見たアメリカと日本(1)ラストベルトをつくったのは誰か
トランプの誤謬…米国製造業を壊した犯人は米国の経営者
島田晴雄
「発想力」の技法を学ぶ(1)発見と探究(前編)
“なぜ”を繰り返せ!『発想力の全技法』に学ぶ原因探究法
三谷宏治