IoTとは何か~モノのインターネットの本質
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
IoTで重要なのは「制御を制御する」ガバナンス
IoTとは何か~モノのインターネットの本質(4)IoT時代のセキュリティーとガバナンス
坂村健(YRPユビキタス・ネットワーキング研究所 所長/東洋大学情報連携学学術実業連携機構機構長/東京大学名誉教授)
IoT時代に適合したコンピューターモデルとして、YRPユビキタス・ネットワーキング研究所所長で東洋大学情報連携学部学部長の坂村健氏が進めているのが、TRON IoT‐Aggregatorだ。このモデルが目指すのは、IoT機器のガバナンスだ。APIの公開によって誰もが機器を自由に制御できるとなれば、どこまで制御してよいかを決める必要がある。それがIoT機器のガバナンスだ。(全9話中第4話)
時間:8分55秒
収録日:2016年12月2日
追加日:2017年4月8日
≪全文≫

●IoT化で重要なのは、ガバナンス


 ここまで、APIを公開して、それを相互にいろいろな機械を、ネットに自由につなげることで、いろいろなイノベーションを起こそうという話をしました。TRONという私のプロジェクトでも、そういうことがやりやすくなるようなフレームやコンピューターのモデルを提案しています。それが TRON IoT‐Aggregatorと呼んでいるものです。

 「Aggregate」とは「総体」ということです。総体、すなわち今まで言ったようなことを全て実現しようという、一つのコンピューティングモデルです。

 いろいろなモノがネットにつながってきたときにIoTで重要になるのは、セキュリティーだとよく言われます。もちろんセキュリティーが重要であることは、もう論じるまでもありません。例えばモノがネットにつながっているときに、そのモノの動作の状況を途中から誰かに盗まれてしまうといったことがあると、非常に困ります。

 だからセキュリティーは重要だと言えるのですが、もう1つ重要なこととして、ガバナンスとの関係です。これは、途中から盗まれてしまうということではなく、いろいろなモノがつながっているときに、「つながっているモノに対して、どうやって管理をするか」ということです。

 当然のことですが、この部屋には電灯がたくさんあったり、空調機があったりします。先ほどから、これらのAPIを公開するといったことを言っていますが、仮にこれを公開してオープンにするということをやると、誰でもこの電灯をつけたり消したりすることが、プログラムを書けばできてしまいます。個人の家の場合でも、そういうことができるようになるということが重要ですが、誰であっても家のコントロールを勝手にしていいということはありませんね。

 これをガバナンスの問題といいます。オープンにすると言っても、「何でも、誰にでも、いつでも、どこでも」オープンにしていいわけはありません。


●ガバナンスとは、制御を制御すること


 例えば、私の大学の研究所の中も、そこにある全ての電子機器がオープンAPIの考えでつくられており、ネットにつながっています。だから学生でも、教室の電灯をつけたり消したりするプログラムを書けば、スマホからそのようにコントロールすることはできます。あらかじめ、こちらが作っておいたプログラムでボタンを押せば、壁にスイッチなどなくても、スマホ...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
性はなぜあるのか~進化生物学から見たLGBT(1)有性生殖と無性生殖
なぜ雄と雌の2つの性別があるのか…「性」の謎とLGBT
長谷川眞理子
レアメタルの光と影(1)イントロ
イノベーションがレアメタルをコモンメタルにする
岡部徹
進化生物学から見た「宗教の起源」(1)宗教の起源とトランス状態
私たちにはなぜ宗教が必要だったのか…脳の働きから考える
長谷川眞理子
生成AI・大規模言語モデルのしくみ(1)生成AIとは何か
10年で劇的な進歩を遂げた生成AIと日本の開発事情
岡野原大輔
社会はAIでいかに読み解けるのか(1)経済学理論の役割
AIやディープラーニングによって社会分析の方法が変わる
柳川範之
知能と進化(1)知性と身体性
AI、ディープラーニングとは…知能と身体性は不可分か?
長谷川眞理子

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(37)長谷川眞理子先生の公開収録!
【アンケート&公開収録】長谷川眞理子先生:男と女でどう違う?能力の高め方
テンミニッツ・アカデミー編集部
ロシア人の見る「ロシアの歴史」(2)タタールのくびきと「第三のローマ」
なぜロシアが「第三のローマ」なのか?…東ローマ帝国とモンゴル帝国の根深い影響を探る
上月豊久
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
『「甘え」の構造』と現代日本(1)「甘え」のインパクト
「甘え」は現代においてダメなものなのか…名著『「甘え」の構造』への2種類の誤解とは?
與那覇潤
『万葉集』と律令社会~官僚の心得と歌宴(1)国守・大伴家持と地方社会の日常
『万葉集』でわかる奈良時代の貴族と地方豪族の関係と日常…歌人・大伴家持の歌に秘められた国守時代の苦労話
上野誠
江戸とローマ~日本酒とワイン(2)ローマの酒文化とファストフード
ポンペイのファストフード店、遺跡が物語るローマの酒文化
本村凌二
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(1)老年病科と高齢者の疾患・病態の特徴
頻尿、低栄養、転倒、誤嚥、フレイル…増える老年症候群と高齢者の疾患・病態の特徴
小川純人
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
文明語としての日本語の登場(1)古代日本語の復元
なぜ「てふてふ」が蝶々?日本語の変遷を追う…まずは万葉仮名から
釘貫亨