IoTとは何か~モノのインターネットの本質
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
IoT時代のビジネスモデルはモノでなくサービスを売るべき
IoTとは何か~モノのインターネットの本質(5)端末よりクラウドサービスを売る時代
坂村健(YRPユビキタス・ネットワーキング研究所 所長/東洋大学情報連携学学術実業連携機構機構長/東京大学名誉教授)
IoT時代に即した企業戦略は、端末の開発ではなくクラウドサービスの提供にある。YRPユビキタス・ネットワーキング研究所所長で東洋大学情報連携学部学部長の坂村健氏はこう喝破する。端末は常に低廉化が求められ、模倣もされやすいため、その開発だけでは世界と競争できない。IoT機器から集まった情報をサービスに変えるクラウドこそが、事業の柱になる時代が来る。(全9話中第5話)
時間:8分33秒
収録日:2016年12月2日
追加日:2017年4月10日
≪全文≫

●もはや端末開発だけでは生き残れない


 TRONのIoT‐Aggregatorに関する話をしてきましたが、これをもう少し詳しく見ていきましょう。この図に出ているのは従来型のものです。例えば、家庭の中にある電気製品をつなげる場合です。昔ですと、ハウスLANといって機械同士を直接つないで、ハウスサーバーと呼ばれる、家の中に置いてあるサーバーを経由して、ネットにつなげる構造になっていました。

 しかし私が考えるTRON IoT‐Aggregatorでは、もう家の中にある機械を相互に接続するようなことはしません。機械それぞれから、直接インターネットにつなげてしまいます。接続するのは、インターネット上のIoT‐Aggregatorの中で、そこでいろいろな情報を交換しようというモデルになっています。

 なぜ、こういうモデルになっているのか。私は、組込みのエッジノードと言われている分野を研究してきました。エッジノードとは、例えばテレビそのものとか、エアコンそのものというように、末端にある機械のことです。そういう末端のモノの中に入れるコンピューターの研究を、私はずっとやっていました。

 しかし、モノの中に入れるコンピューターの研究をやっている人が非常に気の毒だと思うのですが、そうしたモノではどんどんとコストの削減を求められることです。情報処理に使われているコンピューターも、確かに安くはなっていますが、組込み機器のような民生機械とは違います。値段の下がり方で言えば、組込みシステムの方が、値段がどんどん下がっていくのではないかと思います。

 しかも、組込み機器単体だけで売っていると、この中身が分かってきてしまいます。そうすると、最初は日本が優位を保っていても、どうつくるかが徐々に分かってしまうため、いろいろな国で同じものがつくれるようになります。そうすると最後は、人件費が安いところが勝つという話になっていきます。日本の電器産業が現在、少し調子が悪くなっているのは、エッジの端末部分だけをつくっていると、世界的に競争していくのが難しくなっているからです。


●クラウドサービスを提供するビジネスモデルが必要だ


 しかも、IoTでおいしい部分は、例えばそういう機械から集まってくるデータを分析する側であり、しかもそれは全部クラウドです。おいしいのはIT側だということになってしまいます。だから、機械を安くつくる人たちではなく、そうし...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
ブラックホールとは何か(1)私たちが住む銀河系
太陽系は銀河系の中で塵のように小さな存在でしかない
岡朋治
生成AI・大規模言語モデルのしくみ(1)生成AIとは何か
10年で劇的な進歩を遂げた生成AIと日本の開発事情
岡野原大輔
性はなぜあるのか~進化生物学から見たLGBT(1)有性生殖と無性生殖
なぜ雄と雌の2つの性別があるのか…「性」の謎とLGBT
長谷川眞理子
もっと知りたいイヌのこと(1)イヌの歴史を振り返る
オオカミはいつイヌになったか…犬の起源と家畜化の歴史
長谷川眞理子
培養肉研究の現在地と未来図(1)フェイクミート市場とリアルミート研究
食肉3.0時代に突入、「培養肉」研究の今に迫る
竹内昌治
水から考える「持続可能」な未来(1)気候変動の現在地
最悪10メートル以上海面上昇…将来に禍根残す温暖化の影響
沖大幹

人気の講義ランキングTOP10
「Fukushima50」の真実…その素顔と誇り(1)なぜ日本人は突入できたのか?
福島第一原発事故…日本の危機と闘った吉田昌郎と現場の人々
門田隆将
高市政権の進むべき道…可能性と課題(2)財政戦略3つの問題点
高市政権の財政政策の課題は…ポピュリズム政策をどうする?
島田晴雄
インフレの行方…歴史から将来を予測する(1)インフレの具体像を探る
270年の物価の歴史に学べ…急激な物価上昇期の特徴と教訓
養田功一郎
こどもと学ぶ戦争と平和(3)「小さな外交官」と少年兵の問題
外国が攻めてきたらどうすればいい?戦争と少年兵の問題
小原雅博
AI時代と人間の再定義(4)自分と出会うチャンス
プロセスこそが貴重…AIにない「自分と出会うチャンス」
中島隆博
危機のデモクラシー…公共哲学から考える(6)政治と経済をつなぐ公共哲学
どのような経済レジームを選ぶか…倫理資本主義の可能性
齋藤純一
ソニー流「人的資本経営と新規事業」成功論(1)人を真に活かす人事評価とは
ソニー流の「人材論」「新規ビジネス論」を具体的に語ろう
水野道訓
逆境に対峙する哲学(10)遺産を交換する
ナイチンゲールの怒りから学ぶこと…逆境の中で考えるとは
津崎良典
平和の追求~哲学者たちの構想(7)いかに平和を実現するか
国際機関やEUは、あまり欲張らないほうがいいのでは?
川出良枝
おもしろき『法華経』の世界(9)「如来寿量品」と三身論
仏の寿命は無量で久遠に実在する…「如来寿量品」の神秘
鎌田東二