IoTとは何か~モノのインターネットの本質
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
IoT(モノのインターネット)の本質とは何か?
IoTとは何か~モノのインターネットの本質(2)IoTの本質はオープン性にある
坂村健(YRPユビキタス・ネットワーキング研究所 所長/東洋大学情報連携学学術実業連携機構機構長/東京大学名誉教授)
今でこそ人口に膾炙したIoTだが、かつてはさまざまな名前で呼ばれていた。しかし目指すところは同じで、「インターネットのようにモノをつなぐ」ことだ。ではその本質は何か。YRPユビキタス・ネットワーキング研究所所長で東洋大学情報連携学部学部長の坂村健氏は、誰でも参加可能なオープンこそが、インターネット、そしてIoTの本質であることを強調する。(全9話中第2話)
時間:5分52秒
収録日:2016年12月2日
追加日:2017年4月4日
≪全文≫

●一つのコンセプト、さまざまなネーミング


 IoTのIはInternet、oはof、TはThingsです。訳すと「モノのネット」ですが、世の中には、私が提唱したHFDSから始まり、同じような意味を持つ言葉がたくさんあります。

 例えばUbiquitous Computingです。これは10年ぐらい前に流行した言葉で、その他にもCalm Computingとか、Pervasive Computing、M2M、O2O、CPSなど、いろいろな名前で呼ばれています。しかし結局、目指しているところは同じです。モノの中に入っているコンピューターを相互接続し、さらにインターネットの中にある情報とそれらを足し算することで、現実と仮想空間をつなげる。そのようなことをやるという目的を、全ての言葉が共通して持っています。

 最近では、世界中にいる研究者たちも、いろいろな言葉で呼ぶと分からなくなるので、「モノの中に入れたコンピューターをつないで現実世界と仮想空間をつなぐ」ような研究分野に関しては、IoTと呼ぼうということになっています。これは、アメリカやヨーロッパ、日本でも共通認識になってきましたので、これからはこの分野の研究を、IoTと呼びたいと思います。

 先ほど述べたユビキタスコンピューティングという言葉は、私も10年前ぐらいからたくさん使っていたものです。「ユビキタス」とは、ラテン語に由来する英語で「どこにでもある」ということです。ユビキタスコンピューティングとは、「コンピューターはどこでもある」ことを指します。いろいろなモノの中に、コンピューターが入っていると言えば「コンピューターどこにでもある」わけですから、どうもこれだと少し哲学的な感じがしてしまう。そこで、マーケッターが考えると、やはりIoT、「モノのネット」だろうということになるのは当然だと思います。


●重要なのは「インターネットのようにつなぐこと」


 ここで私が重要だと思うのは、「インターネットのようにモノをつなぐ」という認識をすることです。「モノをインターネットにつなぐ」と考えると、モノをネットにつないで、例えば遠隔でコントロールするなどということは、もう10~20年も前からもできていたことで、実はたいしたことではなく、「何も今更」という感じがします。有線でも無線でもいいのですが、遠隔から通信回線を通してモノをコントロールしようということは、かなり昔からあったものです。

 ところがここで重要なのは...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
ブラックホールとは何か(1)私たちが住む銀河系
太陽系は銀河系の中で塵のように小さな存在でしかない
岡朋治
ChatGPT~AIと人間の未来(1)ChatGPTは何ができて、何ができないか
ChatGPTは考えてない?…「AIの回答」の本質とは
西垣通
社会はAIでいかに読み解けるのか(1)経済学理論の役割
AIやディープラーニングによって社会分析の方法が変わる
柳川範之
断熱から考える一年中快適で健康な住環境(1)日本の住宅の実態と問題点
なぜ日本は夏暑く、冬寒いのか…断熱から考える住宅の問題
前真之
「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造
「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ
岡朋治
性はなぜあるのか~進化生物学から見たLGBT(1)有性生殖と無性生殖
なぜ雄と雌の2つの性別があるのか…「性」の謎とLGBT
長谷川眞理子

人気の講義ランキングTOP10
AI時代と人間の再定義(4)自分と出会うチャンス
人生はエネルゲイア――AIにない「自分と出会うチャンス」
中島隆博
ポスト国連と憲法9条・安保(1)国連の構造的問題
核保有する国連常任理事国は、むしろ安心して戦争できる
橋爪大三郎
これからの社会・経済の構造変化(2)経済的利益と社会課題解決の両立へ
利益か社会課題解決か…かつての日本企業の美点を取り戻せ
柳川範之
衰退途上国ニッポン~その急所と勝機(1)安いニッポンと急性インフレ
世界で一人負け…「安い国」日本と急性インフレの現実
宮本弘曉
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(9)秀吉が作った公武統一政権と歴史のif
公武統一政権を作った秀吉の狙いとその歴史的意味
黒田基樹
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
「進化」への誤解…本当は何か?(9)AI時代の人間と科学の関係
科学は嫌われる!? なぜ「物語」のほうが重要視されるのか
長谷川眞理子
平和の追求~哲学者たちの構想(7)いかに平和を実現するか
国際機関やEUは、あまり欲張らないほうがいいのでは?
川出良枝
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(4)全てをつなぐ密教の世界観
密教の世界観は全宇宙を分割せずに「つないでいく」
鎌田東二
内側から見たアメリカと日本(4)アメリカ労働史とトランプ支持層
ギャングの代わりに弁護士!? 壮絶なアメリカ労働史の変遷
島田晴雄