VRがつくりだす未来
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
VR技術のビジネスへの活用と具体例
VRがつくりだす未来(3)ビジネスでのVRの活用
廣瀬通孝(東京大学名誉教授)
VRの技術で重要なのは、自分の身体と物体の距離という空間的な体験を伝えることである。この技術は、ゲームだけでなく、さまざまな分野でその応用が期待されるという。それはいったいどんなことなのか。具体的事例を挙げて解説する。(全5話中第3話)
時間:14分56秒
収録日:2018年10月19日
追加日:2018年12月15日
≪全文≫

●VRの技術は「可視化」の技術


 それでは、今回は研究室の外に目を向けてみましょう。VRの技術は一体どのようなところで利活用できるのか、あるいはビジネスとしてどのようなことが関係してくるのかということについて、お話します。

 まずVRの技術というと、恐らくほとんどの方が「ゲームのことではないの?」という見方をされるのではないかと思うのですが、それはVRの研究を行っている人たちから見るととても心外なことです。VRの使える範囲は非常に広く、多くの産業に関連するということをここで申し上げておきたいと思います。

 もともとVRの技術は、さまざまな情報技術の中でも、その技術をどうやって人間に分かりやすく伝えるかということに関する技術です。今盛んにいわれている人工知能(AI)の技術は、伝える方の技術ではなく、機械が現実の世界を読み取るというセンサーの技術です。ですから、よくVRの技術とAIの技術は似ていると語られることが多いのですが、あえていうならば、全然違うということです。

 こういった一連の技術は「可視化の技術」で、人間にどう情報を伝えるかという技術のことです。可視化の技術は非常に面白い技術で、作家の立花隆さんが一時期、脳に興味を持たれて、そこからVRの取材を進められたということがありました。一度取材に来られたのですが、非常にいい言葉を残されました。それは何かというと、「百聞は一見にしかずという言葉があるんだけど、この技術は『百見は一体験にしかず』だよね」という言葉でした。

 ですから、正確にいうと、VRの技術は「可視化」ということで、見るだけではなく「体験」というキーワードを通じて、もっと強力な刺激を人間に対して与えることができる技術であるとお考えいただければと思います。特に、実際にやってみることができるということが非常に重要なのです。


●建築家は早い時期からVRの技術のポテンシャルに注目していた


 われわれのさまざまな活動の中で、数字というものがいろいろなところで飛び回ります。例えば、建築の話をすれば、商店街をこれから改築していこうとしたとき、「店の前の道を何メートルか拡大しようとすると、そのためにはお店を狭くしないといけないのですが、そうすれば良くなりますよ」というようなことを、建築家が言ったとします。その際、建築家の人たちは普通、天空率というものをよく持ち出します...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
ヒトの性差とジェンダー論(1)「性」とは何か
MLBのスーパースターも一代限り…生物学から迫る性の実態
長谷川眞理子
五島列島沖合の海没処分潜水艦群調査(1)目的と潜水艦史
海底に突き刺さる旧日本海軍の潜水艦「伊58」を特定!
浦環
本当によくわかる「量子コンピュータ入門」(1)量子コンピュータとは何か
「量子コンピュータ」はどういうもので、何に使えるのか
武田俊太郎
水から考える「持続可能」な未来(1)気候変動の現在地
最悪10メートル以上海面上昇…将来に禍根残す温暖化の影響
沖大幹
進化生物学から見た「宗教の起源」(1)宗教の起源とトランス状態
私たちにはなぜ宗教が必要だったのか…脳の働きから考える
長谷川眞理子
「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造
「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ
岡朋治

人気の講義ランキングTOP10
歌舞伎はスゴイ(1)市川團十郎の何がスゴイか(前編)
市川團十郎の歴史…圧倒的才能の初代から六代目までの奮闘
堀口茉純
「進化」への誤解…本当は何か?(6)木村資生の中立説
欧州では不人気…木村資生の中立説とダーウィンとの違い
長谷川眞理子
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(序)時代考証が語る『豊臣兄弟!』の魅力
2026年大河ドラマ『豊臣兄弟!』秀吉と秀長の実像に迫る
黒田基樹
過激化した米国~MAGA内戦と民主党の逆襲(1)米国の過激化とそのプロセス
トランプ政権と過激化した米国…MAGA内戦、DSAの台頭
東秀敏
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
戦略的資本主義と日本~アメリカの復活に学ぶ5つの提言
戦略的資本主義とは?日本再生へアメリカに学ぶ5つの提言
片瀬裕文
逆境に対峙する哲学(1)日常性が「破れ」て思考が始まる
逆境にどう対峙するか…西洋哲学×東洋哲学で問う知的ライブ
津崎良典
葛飾北斎と応為~その生涯と作品(2)『富嶽三十六景』神奈川沖浪裏への道
『富嶽三十六景』神奈川沖浪裏のすごさ…波へのこだわり
堀口茉純
禅とは何か~禅と仏教の心(4)与格への変容と関係論的世界観
「私が世界で、世界が私」…禅で体感する「縁起」の感覚
藤田一照