現在の宇宙の姿
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現在の宇宙の姿(6)まとめと仮想宇宙旅行
岡村定矩(東京大学名誉教授/東京大学EMP(エグゼクティブ マネジメント プログラム)エグゼクティブ・ディレクター)
最終回である今回は、これまでに学んだことを整理してまとめた後で、それらを実感できるムービーを使って仮想宇宙旅行を体験する。ムービーでは、地球を出発して一挙に星の世界に入り、銀河系を飛び出して約6000万光年の距離にあるおとめ座銀河団まで行く。この銀河団にあるM87銀河の中心の「ブラックホールの影」の画像が2019年4月に公開された。ムービーでは、銀河分布の粗密パターンである宇宙大規模構造も見られる。(全6話中第6話)
時間:15分18秒
収録日:2018年12月26日
追加日:2019年6月24日
カテゴリー:
≪全文≫

●これまでの講義の復習


 「現在の宇宙の姿」の第6回、最終回になります。今回は、これまでの話をまとめて、「仮想宇宙旅行」を体験していただきます。それによって、現在の宇宙のイメージを頭に刻み込みます。

 まずはじめに、われわれは「銀河からなる宇宙」に住んでいるという大前提を思い起こしましょう。この大前提をイメージしておいてください。次にここまでの講義で学んだことをまとめて、思い返してください。

 第1回では、「星はなぜ輝くのか」というお話をしました。まず星には、自ら輝く恒星と、恒星の光を反射して輝く惑星・衛星の2種類がありました。その違いは質量でした。大質量の恒星はなぜ輝くのか、それは輝いていないとつぶれてしまうからだと学びました。それから、夜空に見える星は、ほとんど全て太陽と同じ恒星であるが、非常に遠い距離にあるため暗いのだという話をしました。その上で、天の川は暗い星の集まりであるとガリレオが発見したことも学びました。実際に写真も見ていただきました。

 第2回では、「太陽系から星の世界へ」というお話をしました。2006年の国際天文学連合の総会で惑星の定義が決まり、冥王星は惑星から外れました。代わりに太陽系外縁天体に分類されることになり、その中の大きな天体種族である「冥王星型天体」の盟主となりました。これを踏まえて、新しい太陽系のイメージをお伝えしました。そして、星の世界は太陽系の遥か外に広がっていて、ずっと遠くに行けば、太陽系が属している星の集団である銀河系が見えるということをお話ししました。またそのことを、天文シミュレーションソフトMitakaで見ました。最後に、太陽の中心部で莫大なエネルギーが出ていることを思わせる映像も見ました。

 第3回は、「天の川と銀河系」というお話をしました。太陽は、銀河系という大集団の片隅にある恒星でした。銀河系は、1000億個の桁の星と、ガスとダストからなる星間物質が円盤状に集まった大集団です。夜空に見える天の川は、銀河系を内側から真横に見た姿でした。そして銀河系には、星団、星雲、暗黒星雲などさまざまな天体がありました。星団は星の集まり(散開星団、球状星団)です。星雲はガスの塊で、近くの星からの紫外線で熱せられて発光している赤く見える星雲と、星の光を反射・散乱して見える青い星雲がありまし...

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