日本のイノベーションのために
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
未来の議論をするために必要な人材とは?
日本のイノベーションのために(4)多様性の重要度
新しい日本社会を構想していく上で重要なのは多様性である。特に女性や若者、外国人の視点を多く取り入れることで、さまざまな改革を行っていかなければならない。こうした構想は、地方で少しずつ実践されていっている。このように成功体験を積み上げていく試みは、ベンチャー企業に通ずるものがある。(全5話中第4話)
※インタビュアー:神藏孝之(10MTVオピニオン論説主幹)
時間:8分50秒
収録日:2019年7月19日
追加日:2019年9月26日
≪全文≫

●未来の議論をするのに必要なのは女性、若者、外国人


―― 格差の小さな幸せになれる社会を作るというのは、全く違うゴールの絵ですね。

小宮山 だから、それを僕は「プラチナ社会」と提案している。一つは、エコロジー、つまり自然共生社会。それから、参加型社会で、資源やエネルギー、食べ物といったものの心配のない社会。また、雇用があること。雇用の意味も変わり、社会との接点という意味でも雇用が大きくなる。それから自由と多様性ですよね。日本では多様性あたりが一番弱いですよね。

―― 多様性ってものすごく苦手ですよね。

小宮山 苦手ですね。まず女性ですね。SDGs(Sustainable Development Goals、持続可能な開発目標)の目標のうち、ジェンダー部門だけダントツで遅れています。2018年の世界経済フォーラム(WEF)での男女平等ランキングでも、149ヵ国中110位でした。

それから、やっぱり外国人だよね。外国人の視点を入れないといけない。今、さまざまな場所で10年計画を作っていますけど、自治体の10年計画というのは、60歳位の高齢者が中心になって作っているから、それは止めたほうがいいですよ。未来の議論をするのに、女性や若者が入らないようではいけない。

―― 女性、若者、外国人ですね。

小宮山 そうですね。女性と若者、外国人。

―― そういう感じの組み立ての会議体だと、だいぶ違いますよね。

小宮山 全然違いますよ。

―― それで十年プランを立てたら、全く違うものになりますよね。

小宮山 どこかでやりたいですね。そういうのを。

―― 自治体でどこか一個、実験場としてできると、面白いですね。

小宮山 できるところは、必要ですね。


●種子島が今、面白い


―― 人口的にあまり小さい規模だと厳しいので、30~60万人くらいあるところが一番いいですよね。

小宮山 今、それに近いことでうまくいったのは、鹿児島県鹿屋市のやねだんとか、島根県隠岐郡の海士町とか、あるわけです。種子島が今、面白いですよ。

―― 種子島って、4万人とか5万人とかですか。

小宮山 4万人弱で、1市2町で構成されています。種子島には、東大「プラチナ社会」構想の総括寄付講座の菊池康紀先生が、最初に調査に入り、その後、通算19大学から研究者が入っている。

 そこでは、各先生たちが得意な分野の研究を行っています。熱中症アラームとかです。他には...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
進化生物学から見た「宗教の起源」(1)宗教の起源とトランス状態
私たちにはなぜ宗教が必要だったのか…脳の働きから考える
長谷川眞理子
生成AI・大規模言語モデルのしくみ(1)生成AIとは何か
10年で劇的な進歩を遂げた生成AIと日本の開発事情
岡野原大輔
ChatGPT~AIと人間の未来(1)ChatGPTは何ができて、何ができないか
ChatGPTは考えてない?…「AIの回答」の本質とは
西垣通
レアメタルの光と影(1)イントロ
イノベーションがレアメタルをコモンメタルにする
岡部徹
性はなぜあるのか~進化生物学から見たLGBT(1)有性生殖と無性生殖
なぜ雄と雌の2つの性別があるのか…「性」の謎とLGBT
長谷川眞理子
ヒトの性差とジェンダー論(1)「性」とは何か
MLBのスーパースターも一代限り…生物学から迫る性の実態
長谷川眞理子

人気の講義ランキングTOP10
逆境に対峙する哲学(1)日常性が「破れ」て思考が始まる
逆境にどう対峙するか…西洋哲学×東洋哲学で問う知的ライブ
津崎良典
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(3)秀吉出世譚の背景
武闘派・秀吉として出世…織田家中で一番の武略者の道
黒田基樹
編集部ラジオ2025(32)哲学者たちが考えた平和追求
反EU、反国連の時代に再考!「哲学者たちの平和追求」
テンミニッツ・アカデミー編集部
「アメリカの教会」でわかる米国の本質(1)アメリカはそもそも分断社会
「キリスト教は知らない」ではアメリカ市民はつとまらない
橋爪大三郎
平和の追求~哲学者たちの構想(1)強力な世界政府?ホッブズの思想
平和の実現を哲学的に追求する…どんな平和でもいいのか?
川出良枝
戦争とディール~米露外交とロシア・ウクライナ戦争の行方
「武器商人」となったアメリカ…ディール至上主義は失敗!?
東秀敏
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
葛飾北斎と応為~その生涯と作品(4)葛飾応為の芸術と人生
親娘で進歩させた芸術…葛飾応為の絵の特徴と北斎との比較
堀口茉純
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(5)恐るべき台湾への「浸透」
浸透工作…台湾でスパイ裁判が約70件、それも氷山の一角
垂秀夫
本当によくわかる「量子コンピュータ入門」(2)コンピュータの歴史
量子コンピュータの転機となった1990年代の発見とは何か
武田俊太郎