「忍者」とは何か
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
忍者の末裔は江戸時代、大奥の事務官もしていた
「忍者」とは何か(5)忍術の道具と「忍者の末裔」の仕事
高尾善希(三重大学 人文学部文化学科 准教授)
江戸時代の忍術書には忍びの道具について書かれているが、なかには「水蜘蛛」のようにこれまで漫画などで描かれてきたイメージとは違った使い方をするものもある。そうしたことが分かると、「実際の忍者はこうだった」と夢を壊すことになるかもしれないが、忍術やその道具をはじめ忍者のさまざまな側面を知ることは、彼らが当時どんな生活をし、どう努力をしてきたかが分かり、それが現代にも生かせるヒントにもなるはずだ。(全5話中第5話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:11分32秒
収録日:2019年8月27日
追加日:2020年2月13日
≪全文≫

●忍者ならではの道具


―― あとは、やはり興味を引くのは忍術ですね。第2話で手裏剣の話がありました。忍者ならではの道具というものがあるかと思うんですが、実際、忍術とか、忍者ならではの道具というのは、具体的にどういうものだったんでしょうか。

高尾 先ほど(第3話)取り上げました『万川集海』という忍術書があります。そのなかに四つ書いてあります。グループ別なんですが、登器、開器、火器、水器、この四つに分けて解説されています。

 登器には、例えば石垣を登る道具もあります。よく知られているものに「くない」という鉄の楔(くさび)のような道具があるんですが、そこを足止まりにして石垣をよじ登っていく。そういったものがいろいろ絵付きで書かれています。

 開器には、例えば「坪錐(つぼきり)」というものがあるんですが、それは塀に穴を開けるための鉄で造られた道具のことです。それから火器ですが、例えば矢のところに火薬を詰めて、火の広がりを早めたりするというものがあります。ほかには、投げ爆弾のようなものもあり、そういったことがいろいろ書かれていたりします。

―― それは火付けのときに。

高尾 はい。


●水器「水蜘蛛」の使われ方


高尾 水器とは水のなかを移動していくための道具で、よくいろいろなところに書かれているのが「水蜘蛛」というものです。

―― 輪っかの形をしていて、足にはめて使うイメージですね。

高尾 そうです。それが水器の一つなんですが、よく漫画で出てくるのは、二つ使って、それを足の裏にはめ、ミズスマシのように水の上を移動していくというものですね。ただ、あれはできないでしょうね。

―― 進まない、と。

高尾 進まないですね。浮いたとしてもバランスを崩して、水のなかにポチャンとなるでしょう。僕が子どもの頃に読んだ忍者の解説書のなかには、右足を水のなかに入れると右足が沈みますので、その間に左足を出す。すると、左足が沈みますので、その間に右足を出す。そのように使うと、水の上を進んでいくというんだけど、そんなバカな話はないでしょう。

―― 絶対、ダメそうな感じがしますね。

高尾 絶対ダメです。だから、そのように水蜘蛛の使い方を試したとしても、同じようにはできないわけです。実際どのように使われたかというと、水蜘蛛の輪っかになっ...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「歴史と社会」でまず見るべき講義シリーズ
本当のことがわかる昭和史《1》誰が東アジアに戦乱を呼び込んだのか(1)「客観的かつ科学的な歴史」という偽り
半藤一利氏のベストセラー『昭和史』が持つ危険な面とは?
渡部昇一
新撰組と幕末日本の「真実」(序)『ちるらん 新撰組鎮魂歌』の魅力と史実の絶妙さ
新撰組と『ちるらん 新撰組鎮魂歌』…群像劇としての魅力の源泉に迫る!
堀口茉純
百姓からみた戦国大名~国家の本質(1)戦国時代の過酷な生存環境
戦国時代、民衆にとっての課題は生き延びること
黒田基樹
織田信長と足利義昭~検証・本能寺の変(1)はじめに
新史料の発見で見直される「本能寺の変」
藤田達生
最初の日本列島人~3万年前の航海(1)日本への移住 3つのルート
最初の日本列島人はいつ、どうやって日本に渡ってきたのか
海部陽介
天下人・織田信長の実像に迫る(1)戦国時代の日本のすがた
近年の研究で変わってきた織田信長の実像
柴裕之

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(7)10分解説!新撰組の魅力とは?
「新撰組」の真の魅力は史実と物語の隙間にあり
テンミニッツ・アカデミー編集部
日本人とメンタルヘルス…心のあり方(3)稲作社会と頑張る日本人
悲惨な戦争だったけど頑張った…稲作社会が作る日本人の心
與那覇潤
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
新撰組と幕末日本の「真実」(序)『ちるらん 新撰組鎮魂歌』の魅力と史実の絶妙さ
新撰組と『ちるらん 新撰組鎮魂歌』…群像劇としての魅力の源泉に迫る!
堀口茉純
ラフカディオ・ハーン『神国日本』を読む(3)祖先崇拝の5つの特徴
夢魔の重圧?…なぜ「バチあたりの人間」が村八分になるのか
賴住光子
高市政権の進むべき道…可能性と課題(3)外交への懸念と経済復活への提言
「強い経済」へ――実現への壁は古い日本と同調圧力!?
島田晴雄
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
楽観は強い意志であり、悲観は人間の本性である
これからの時代をつくるのは、間違いなく「楽観主義」な人
小宮山宏
こどもと学ぶ戦争と平和(1)私たちに必要な想像力と戦争体験
なぜ戦争が起こるのだろう…大切なのは想像力と生の声
小原雅博
これから必要な人材と人材教育とは?(1)人手の供給不足とマクロ経済への影響
ごく一部の人手不足が「致命的」になる…Oリング・セオリー
柳川範之