COVID-19戦時下の今できること
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
バイアグラやザルティアも免疫力低下を防ぐ可能性がある
COVID-19戦時下の今できること(4)免疫機能を高めよ<2>
堀江重郎(順天堂大学大学院医学研究科 特任教授)
免疫細胞が弱る原因の1つは、酸化ストレスである。酸化ストレスは加齢だけでなく、喫煙や食事の過剰摂取、運動不足など様々な生活習慣にも由来する。ウイルスと闘うためには、こうした日々の生活実践を捉え直し、免疫力を意識的に高めていくことが重要なのである。(全5話中第4話)
時間:9分07秒
収録日:2020年4月2日
追加日:2020年4月14日
≪全文≫

●バイアグラやシアリス、前立腺肥大症の薬の意外な可能性


 そして、もう1つの薬剤として、PDE5阻害薬というものがあります。

 PDE5阻害薬とは、皆さんよくご存知のバイアグラや、シアリスといった薬です。現在では前立腺の肥大症に対する薬として、ザルティアという薬もあります。これは保険で適用になっています。ですから、お小水の具合が悪い方の中には、これを飲まれている方もいるかもしれません。

 このスライドは、ある実験的な研究で、実験動物にウイルスを吸い込ませて肺炎をつくるのですが、(ザルティアを飲んでいた群と飲ませなかった群とでは)ザルティアを飲んでいた群は明らかに肺の中の炎症、肺炎が少なくなっています。

 そして、先ほどお話しした、悪玉免疫細胞であるMDSCも、PDE5阻害薬によって抑えることができます。癌の免疫とウイルスの免疫は非常に近いとお話ししましたが、このタダラフィル(ザルティア)は、大きな手術をした後に服用することによって、癌の転移をある程度防ぐこともできます。このことについての研究発表も、ごく最近、出てきております。非常に興味深い結果ではないかと思います。


●免疫細胞を弱らせるのは活性酸素による酸化ストレスである


 このスライドは、癌の細胞に対して抗腫瘍細胞であるTセルがアタックする時に、MDSC細胞が邪魔をする仕組みを示しています。邪魔の仕方が重要です。MDSC細胞は活性酸素を出すことによって、免疫細胞を弱らせてしまいます。一種の悪玉で、悪い物質を出す作用があるのです。今お話ししたタダラフィルはMDSC細胞の作用を抑える結果があるのですが、この活性酸素による酸化ストレスについて、もう少し考えてみたいと思います。

 MDSC細胞は、酸化ストレスを出すことによって、免疫細胞を抑えます。もちろん酸化ストレスはMDSC細胞だけではなく、われわれの体の中で日常的に起こっています。


●酸化ストレスは有害物質や食べ過ぎによっても発生する


 これは紫外線やタバコなど、いろいろな有害物質などによって起こります。またこれと同時に、われわれが...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「健康と医療」でまず見るべき講義シリーズ
生活習慣病予防に~健診結果の正しい読み方(1)データから生活習慣を考える
内臓脂肪がなぜ増えた?データから考えるリスクファクター
野口緑
最新の腰痛医療(1)導入された二つの医療と慢性腰痛
高齢者だけじゃない! 若年層にも腰痛が増えている
菊地臣一
認知症とは何か(1)疾患の種類と対応
多くの認知症の原因は「脳のゴミ」の蓄積
遠藤英俊
飽食時代の「選食」のススメ(1)選食の提唱と「食の多様性」
肥満、認知症、低栄養…飽食の時代に大事な「選食力」3カ条
堀江重郎
テロメアから考える「アンチエイジング」(1)老化とテロメアの関係
テロメアの長さが「がんリスク」と「老化」のカギを握る
堀江重郎
今どきの若者たちのからだ、心、社会(1)ライフヒストリーからみた思春期
なぜ思春期は大事なのか?コホート研究10年の成果に迫る
長谷川眞理子

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(27)昭和の名将・根本博
【10min解説】根本博…戦後の内蒙古での激闘と台湾での義戦
テンミニッツ・アカデミー編集部
昭和の名将・根本博…台湾での恩義の戦い(5)1人の力で歴史を変えた男たち
大義にもとづく「個人の決断と行動」が歴史を動かす…名将の教訓
門田隆将
昭和の名将・根本博…内蒙古・終戦後の戦い(1)軍人の本義を貫いた根本博中将
ソ連軍から在留日本人4万人を守れ…内蒙古での「戦後」の激闘
門田隆将
近現代史に学ぶ、日本の成功・失敗の本質(6)東條内閣で行われた行政改革
悲惨な末路につながった東條英機内閣での兼職と省庁再編
片山杜秀
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
死と宗教~教養としての「死の講義」(5)仏教の死:日本編
極楽往生、坐禅、法華経…日本人はいかに死を乗り越えるか
橋爪大三郎
今こそ問うべき「人間にとっての教養」(1)なぜ本を読むことが教養なのか
『人間にとって教養とはなにか』に学ぶ教養と本の関係
橋爪大三郎
ラフカディオ・ハーン『神国日本』を読む(3)祖先崇拝の5つの特徴
夢魔の重圧?…なぜ「バチあたりの人間」が村八分になるのか
賴住光子
生成AI「Round 2」への向き合い方(1)生成AI導入の現在地
生成AIの利活用に格差…世界の導入事情と日本の現状
渡辺宣彦