「中国の大問題」について
この講義シリーズの第1話
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
14億人の民を統治するには連邦共和制を採るべき!?
「中国の大問題」について(4)中国を統治する方法
丹羽宇一郎(元伊藤忠商事株式会社会長/元中華人民共和国駐箚特命全権大使)
「今後、中国は14億人の民を中国共産党8000万人で統治するのは難しいだろう」と丹羽宇一郎氏は言う。では、中国は国をどのように統治したらよいのか。中国を見つめ続けてきた丹羽氏は、連邦共和制を提案する。(全4話中第4話目)
時間:5分43秒
収録日:2014年7月28日
追加日:2014年9月29日
カテゴリー:
≪全文≫

●中国は、一人ではまとめにくいのが現実だ


―― 多様性の全くない島国に住む日本人にとって、50以上の少数民族がいて、14億人も暮らす中国はやはり捉えにくいものでしょうか。

丹羽 日本人だけでなく、そもそも習近平その人からして、民族も人も多すぎて、誰がどこで何をしているか捉えられていない。だから、33の行政府に書記を置き、各地方の行政を任せてある。その人たちの意見を聞きながら国の運営をしていくのだが、一人の人間ではまとめにくいのが現実でしょう。

―― 過去の皇帝と全く同じです。

丹羽 昔の中国では、皇帝と農民は、もう一切、何の接触もなかったのです。今後、中国は14億人の民を中国共産党8000万人で統治するのは難しいでしょう。そこで、どのように変革していくかを考えなくてはならない。アメリカンデモクラシーでは少々無理がある。どのような統治の形を採るのか、自ら考えなくてはならないでしょう。


●連邦共和制の他に、統治の方法はないだろう


丹羽 その本(『中国の大問題』)にも書いたかもしれませんが、私は連邦共和制を採るべきだと考えています。例えば、華南地区や西北地区などの各地区に権限を委譲して、中央に国家を置く。企業に例えれば、各地区に子会社をつくり、本社を北京に置いて、子会社のトップを本社取締役会に集めて議論し、子会社に戻り各々が実行するという形式に近いです。

 そうしないと、毎回、全人代の3000人がアメリカや日本のように国会議事堂に集まっても満足な議論はできない。一人1分話したら3000分。3000分とは一体何日ですか。

―― 単純計算でも50時間ですから、まる2日以上です。そのような会議はあり得ません。

丹羽 だから、アメリカンデモクラシーは中国では適用できない。今、私が話したような連邦制、ヨーロッパのEUを一段と厳しくしたような形式が良いだろうと思います。

 そうなれば、習近平は連邦国家の会長。李克強はその下の総理。それで、孫政才はハルピンと東部3省の担当で、誰々は河北、河南など、まず大きく六つほどに分ける。新疆ウイグル自治区やチベット自治区、あるいは香港などをどうするのかは問題だが、とにかくそのような間接制統治にしないと難しいのではないでしょうか。

―― 戦国時代の七雄に、新疆ウイグル自治区やチベット自治区、香港などが付いているイメージでしょ...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
財政問題の本質を考える(1)「国の借金」の歴史と内訳
いつから日本は慢性的な借金依存の財政体質になったのか
岡本薫明
為替レートから考える日本の競争力・購買力(1)為替レートと物の値段で見る円の価値
ビッグマック指数から考える実質為替レートと購買力平価
養田功一郎
中国共産党と人権問題(1)中国共産党の思惑と歴史的背景
深刻化する中国の人権問題…中国共産党の思惑と人権の本質
橋爪大三郎
米国派経済学の礎…ハミルトンとクレイ(1)ハミルトンの経済プログラム
フェデラリスト・ハミルトンの経済プログラム「4つの柱」
東秀敏
グローバル環境の変化と日本の課題(1)世界の貿易・投資の構造変化
トランプ大統領を止められるのは?グローバル環境の現在地
石黒憲彦
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎

人気の講義ランキングTOP10
新撰組と幕末日本の「真実」(序)『ちるらん 新撰組鎮魂歌』の魅力と史実の絶妙さ
新撰組と『ちるらん 新撰組鎮魂歌』…群像劇としての魅力の源泉に迫る!
堀口茉純
日本人とメンタルヘルス…心のあり方(2)真面目な日本人と二宮尊徳の思想
真面目な人がうつになる!? 日本の特殊性と二宮尊徳の関係
與那覇潤
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
ラフカディオ・ハーン『神国日本』を読む(3)祖先崇拝の5つの特徴
夢魔の重圧?…なぜ「バチあたりの人間」が村八分になるのか
賴住光子
高市政権の進むべき道…可能性と課題(2)財政戦略3つの問題点
高市政権の財政政策の課題は…ポピュリズム政策をどうする?
島田晴雄
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
ハラスメント防止に向けた風土づくり(1)ハラスメントの概要
増え続けるハラスメント…その背景としての職場の特徴
青島未佳
衰退途上国ニッポン~その急所と勝機(1)安いニッポンと急性インフレ
世界で一人負け…「安い国」日本と急性インフレの現実
宮本弘曉
チームパフォーマンスを高める心理的安全性(1)心理的安全性が注目される理由
なぜ今「心理的安全性」なのか、注目を集める背景に迫る
青島未佳
【入門】日本仏教の名僧・名著~源信編(1)末法思想と浄土信仰
末法直前に法華一乗思想と浄土信仰を両立した源信の教え
賴住光子